26.やばいクレーマー
「チャーシューメンとAセット、唐揚げお待ち!」
「ありがとうございます!」
みんとの目の前に注文した品が並べられる。
「…………なんか俺の注文って大体最後に来るよな…」
「そんなに注文したの?」
「いや、ラーメンだけなんだがな…」
「なんでだろうね?唐揚げ1個いる?」
「んーじゃ貰うわ、さんきゅ」
「すみませーん!替え玉お願いします!」
ゆたかが唐揚げを頬張る横でさおりが3回目の替え玉を頼む。
「もしかしなくても、コイツのせいじゃないか?」
「ん?何か言った?」
「いーや何も言ってねぇよ」
「そう?」
さおりは再びどんぶりに向き直り、麺をすする。
「お待たせしやしたーねぎ盛りと替え玉ッス!」
「ありがとうございます」
「すみません、替え玉をもう1つ」
「はいよ!替え玉追加ーーー!」
ゆたかはさおりの方を気にしないようにして、ラーメンをすすり始める。
「ん、美味しい」
「ゆたかも替え玉する?」
「今日は止めとこうかな。お前としょーごは?」
「半チャーと唐揚げもあったから入んないかなー」
「私もサイドあったから無理ー」
「替え玉1つお願いします!」
「「「………………」」」
n回目の替え玉に3人は言葉を失う。
「そーいえば思ったんだけどさ、アニメとかでラーメン屋さん行くと大体二郎系だよね」
「んーーーそんな気もするような?」
「なんでなのかな?」
「そりゃあ、うちみたいに"ラーメンと言えば豚骨"ってイメージがないからじゃないのか?」
「あとは、かわいいキャラが二郎系を食べるってギャップ狙いとかもありそうだよね」
「替え玉1つお願いします!」
「ふーん、でも僕は二郎系無理そう。あんなに入んないと思う」
「俺も多分胃もたれする……」
「二郎系ってなんか厳しいルールあるよね?」
「らしいな」
「やばいクレーマーとか来ないのかな?」
「やばいクレーマーってこんなの?」
しょーごはお冷を一口飲むと詠唱を始める。
「こちらが 濃厚とんこつ豚無双さんの
濃厚無双ラーメン 海苔トッピングです」
「うーわ、コイツ周りの迷惑考えずに詠唱始めやがった。」
「替え玉1つお願いします!」
「うっひょ~~~~~~!」
「ねぇゆたか、家系と二郎系ってどう違うの?」
「え?知らん。同じじゃないのかアレ?」
「替え玉1つお願いします!」
「着席時 コップに水垢が付いていたのを見て
大きな声を出したら 店主さんからの誠意で
チャーシューをサービスしてもらいました」
「そうなのかな?ヘイ!Go⬤gle!家系と二郎系の違いは?」
『それはよかったですね!』
「バカの詠唱の方に反応してて草」
「替え玉1つお願いします!」
「俺の動画次第でこの店潰す事だってできるんだぞって事で
いただきま~~~~す!」
「まず、麺が違うみたいだな。で、家系のトッピングはチャーシューとか海苔みたいな普通のラーメンでもある奴」
「まずはスープから」
「で、二郎系は大量のニンニクやもやしらしいぞ」
「コラ~!」
「へーそんな違いがあるんだね」
「替え玉1つお願いします!」
「これでもかって位ドロドロの濃厚スープの中には
虫が入っており 怒りのあまり
卓上調味料を全部倒してしまいました~!」
「ゆたかって二郎系とかってどう思う?」
「んーどうって言われてもな……」
「すっかり店側も立場を弁え 誠意のチャーシュー丼を貰った所で
お次に 圧倒的存在感の極太麺を啜る~! 」
「まぁ、別物だけど具材盛り沢山の麺ならちゃんぽんでいいかなって」
「替え玉1つお願いします!」
「「殺すぞ~!」」
「そこだけ合わせんなよ!」
「ワシワシとした食感の麺の中には、髪の毛が入っており
さすがのSUSURUも 厨房に入って行ってしまいました~!」
「そこはちょっと乗っかってみようかなーって」
「周りの迷惑だならやめなさい」
「替え玉お願いします!」
「しょーごは止めないの?」
「ちなみに、店主さんが土下座している様子は ぜひサブチャンネルをご覧ください」
「止めれんなら、とっくに止めとるわ」
「え?何?もっかい行く?」
「行かんでいい行かんでいい」
「ねぇ矢木?」
「なんだよ」
どんぶりに汁1滴も残ってないさおりが話しかける。
「スープなくなっちゃったんだけど、まだ替え玉したいからスープだけくれない?」
「お前さぁ、スープ無いなら諦めろよ。というか、女の子としての恥じらいくらい持てよ。女子で恥じらい<食欲でいいのかよ」
「何よ!私に恥じらいがないって言うの!?」
「だからそう言ってんじゃん。腹八分目ってことで止めときな。」
「まだ三分目も行ってないんだけど……」
「化け物かよお前」
「なんですって!?」
「ピンクの悪魔だね!」
「幽●子様!?」
「いや、そこ普通カー●ィだろ!」




