20.海!玉!弾!球!
沖の方から泳いできたゆたかとみんとは息を切らしながら、砂浜に上がる。
「結構泳いだね〜」
「あ゙ーーー流石に疲れたわ…」
「そろそろ休憩する?」
「そーやな、アイツらと荷物番交代するか」
2人はパラソルの下でかき氷を食べながらのんびりしているさおりの元へ歩いていく。
さおりはフリルの入った赤いビキニの上にくるぶしまであるロングパレオを履いていた。
「作久田なら今、買い物行ってるわよ」シャリシャリ
「「……………………」」
「何よずっとアタシを見つめて」
「あぁ悪い、不躾だったな」
「あっ、そっかごめん。こうやってジロジロ見るのはよくなかったよね。つく姉とよもちゃんがいるから忘れてた。」
「へぇ〜〜〜アンタ達、私に見惚れてたわけ?ま、そうよね!」
「「いや、あんなバカ力の癖にどこに筋肉付いてんのかな?って」」
「あ゙?」
「パッと見、他の女子より筋肉が付いてる方くらいにしか見えねぇのに何であれだけのパワー出せるんだよ」
「あれじゃない?"筋肉の密度が8倍"なんじゃない?」
「あー!なるほどな!でもコイツの場合、8じゃ足りんだろ」
好き勝手言う2人に堪忍袋の緒が切れたさおりは2人を追いかける。
「アンタ達!今日という今日は許さないわよ!!!」
「ちょっ、待っ、悪かった悪かったから!あと、似合っててすごく綺麗です!」
「そうそう!さおりにとっても似合ってたよ!あと、そういえば急に海に来ることになったけどいつ水着買ったの!?」
「え?そ、そう?いや〜そんな綺麗〜?」
「ウ、ウン。キレイキレイ」
「ソ、ソウダヨ。トッテモニアッテルヨ」
「えへへ〜そ〜〜〜?///」
((チョロ…………))
2人のお世辞にすぐ気を良くしたさおりは追いかけるのをやめる。
「でも、この水着買ったんじゃなくて作久田がくれたのよ」
「え?アイツが?絶対なんかの意図があるだろ」
「でも案外、しょーごがさおりのこと好きだったりして!」
「「いや、ないない」」
「えーーーそー?」
「そーよ。というかアンタ達は学校の水着と同じじゃない?」
さおりは2人の水着を見ながら指摘する。
ゆたかとみんとは学校指定の黒色で無地の短パンタイプの水着を着ていた。
「あーこだわりもないし、男はわざわざ買うほど種類ないだろ」
「僕はゆたかがそう言うと思ってあえて学校の!ゆたかとおそろい!」
「…………なんか別の着てくりゃよかったわ…」
そんな話をしているとスイカを抱えたしょーごがやってくる。
「お待たせー!スイカ割りの時間だーーー!」
「おおーーー!やったーーー!」
「スイカ美味しそうじゃない!作久田!アンタ塩ちゃんと持ってるわよね!?」
「…………なんか嫌な予感する…」
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「あーーーーー!外したーーー!」
1番手のみんとが見当違いな場所で棒を振るう。
「ゆたかーーー!何で別の場所に指示するの!?」
「1人目で終わったら、つまんねーだろ」
「ぶーぶー!」
「ま、2人目だけど俺は割りに行かせてもらうけどな」
「あ!ずるーい!」
でこを棒に付けて十回回ったゆたかは歩き出す。
「ゆたかーーー!もっと右だよー!」
「矢木ーーー!本当は左ーー!」
「矢木!後ろよ!後ろ!」
「それ最早答え言ってないか?」
(((本当は右が正解なんだけどね!!!)))
が、3人の予想とは裏腹にゆたかはスイカに近付いていく。
「え!?なんで!?」
「お前らのやってくることなんざ読めてんだよ!」
「十回グルグル回ったのに!?」
「十回程度じゃ、方向感覚は狂わねぇ!」
「「「くっ!」」」
「ここだッ!」
スイカの元にやってきたゆたかは棒を振り下ろした。
が、惜しくもスイカをかすっただけだった。
「チッ!」
「あーーー!惜しい!!!」
「あっぶなー」
「あはははは!あんだけ自信満々にやって外してやんの!じゃ、アタシの番ね!」
さおりはゆたかから棒を受け取るとクルクル回り始める。
そして、ゆたかはその隙にスイカを持ってみんと達共に荷物の陰に隠れる。
「行くわよーーー!」
さおりはスイカがあった方向を向くと棒を思い切り振り下ろした。
ズバアアアァァァァァァァァァァン!!!!!
砂浜が真っ二つに割れる。
「よし!スイカはアタシがやったわ!」
「よしじゃねえよ!!!」
「ちょっと!何で場所変えてるのよ!」
「お前がやったら、スイカが跡形もなく消えるだろ」
「ぐぬぬ……」
「あと、スイカをやったなどと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ!」
「この!!!」
しょーごは粉々になった棒の代わりに新しい棒を取り出す。
十回回ったところで棒を包んでいた布を外す。
「作久田!お前それショットガ……」
パァァァァァァァン!!!!!
散弾がスイカに全弾命中し破裂する。
「命中、他愛ないゲームだ」
スパァーーーーーン!
「ふもっふ……」
「お前!何でアイツに割らせなかったか考えてなかったのか…?」
「す、すみません……ところでそのハリセンはどこから……」
スイカ塗れのゆたかの手には真っ白なハリセンが握られていた。
「と、とりあえずシャワー浴びてきたら?その間にビーチバレーの準備しとくから……」
「シャワー代」
「え?」
「シャワー代。お前のせいだよな?」
「ハイ…………」
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「なぁ、ビーチバレーやるんだったよな?」
「これを見てそれ以外ある?」
「じゃあ、片面に鎮座しているこのダンプカーは何なんだよ!!」
ビーチバレーのコートの片面をダンプカーが半分以上占拠していた。
「これN●Eの裏技のやつじゃねえか!!!」
「じゃ、7点先取な!矢木と阿部はダンプのある方で!」
「は!?おい!ふざけんな!!!」
ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!ガンッ!ポスッ!
作久田たちのサーブがダンプの側面に当たりそのままネットとの隙間に落ちていく。
そしてそれが7回連続で続いた。
「アタシたちの勝ちよ!ざまー見なさい!」
「何で負けたか、明日まで考えといてください。
そしたら何かが見えてくるはずです。」
「ううーーー!くやしーーーーー!」
「いや、これで勝って恥ずかしくねぇのかよ」
「「全然!!!」」
「走れ走れ!まぁ、とりあえず次はこっちが先にサーブな」
「オッケー」
ゆたかがジャンプフローターを打つ。
しかし、ダンプの荷台が持ち上がりサーブを妨害する。
「テメェ!この野郎!!!」
「ダハハハハハハ人が苦しむのを見るのは実に楽しいもんZOY!」
「………………なぁ、みんとと島田チェンジで」
「ちょっと!!!」
「いやよ!さっきの忘れてないんだからね!」
「海の家の焼きそば大盛りを1個おごる」
「……………………5個よ」
「2!」
「4!」
「3!」
「いいわ、乗った!」
「ちょっと!僕の分は!?」
「はいはい、なんか埋め合わせすっから」
「おっけー!乗った!」
「「」」
みんととさおりが入れ替わる。
「クックック……このことを想定してなかったとでも!?」
「「「!?」」」
「こんなこともあろうかと、島田の水着には強力な電磁石を付けておいたのさ!」
「「何っ!?」」
「これで2VS1だ!スイッチオンッ!」
「「……………………」」
「え?」
しょーごがスイッチを入れてもさおりはびくともしなかった。
「島田、無事か?」
「え、えぇ、何か引っ張られる感じはするけど全然平気」
「ダニィ!?」
「今だ島田!サーブをダンプに叩き込め!」
「オッケー!」
ドゴォォォォォン!!!
ダンプがボールの衝撃で上空に弾き飛ばされる。
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
ダンプがしょーご達の上に落ちる。
2人は奇跡的にもダンプが当たることはなかったが、しょーごはダンプに積んであった砂に身体が埋もれる。
「くっ!!!この!!!」
「よぉーーー無様なもんだな?」
「クソォーーーー!」
「スコット・スターリンになってみるか?」
「ヒッ、ヒィィィィィィィィィ!!!」
ワターシの環境が悪いせいか時々ダンプがバレーボールに吹き飛ばされるんよなぁ…
ちなみに海でゆたかとみんとが2人で泳いでたのはキャッキャ♡ウフフ♡してたからです()
ゆ「いや、普通に水の掛け合いからの追い掛け合いになっただけなんだけど!?」




