17.いいや違うな、次は…
※この回を読む前に3部処刑用BGMをご用意ください
「オラオラだッ!」
「えっ?」
『何だと…!?』
「オラオラオラオラオラオラァ!」
二重に見えたゆたかの片方が車掌にラッシュを叩き込む。
「ゆ、ゆたか…………君は…!?その姿は!!!」
れいやは何かを言いかけるが、ゆたかを見て驚愕する。
その時、ゆたかは185cmのれいやを見下ろせる身長になっており、鎖の付いた黒い長ラン、髪と一体化した学生帽を被っていた。
そして、ラッシュを叩き込んだ方のゆたかは筋骨隆々の紫の肉体となっていた。だがどこか女子らしさが感じられる。
「フン…………やれやれだぜ…」
『こ、この下等種族ごときがァ!』
「おめーの"この夢"は被害者自身にも法律にも見えねえし、わからねえ…………だから………おれが裁く!」
『やってみろ!下等種族!乗員集まれ!この毛の生えてないカスをやっちまえ!!!』
乗客を殺した道具を持った大量の猿がゆたかの元に集まる。
「酷いですよ承●郎。夢で戦うと言えばぼくの役目じゃぁないですか」
『だ、誰だ!?』
「エ●ラルドスプラッシュッ!」
叫ばれた技名と共に猿たちが大量の緑色の宝石に貫かれる。
「我が名は花●院 典明
ここで無惨に殺された人々の無念のために
そして彼らの魂のやすらぎのために
死をもってつぐなわせてやる」
『な、何を…………!』
「さぁお仕置きの時間だよ、モンキー」
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「分かった……でも!ホントに何かあれば話してね!」
「ああ…………………………」
ふと、だいすけの言葉がよぎる。
『もし何かあったら俺じゃなくてもいい。みんとくんだとか、誰かに相談するんだよ?ゆたかは結構1人で抱え込もうとするから。1人でなんでもかんでも出来る人間なんて居ないんだから』
「………………………………なぁみんと」
「ゆたか、どうしたの?」
「やっぱり話すわ。あの2人も呼んできてくれ」
「……ッ!うん!!!」
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「………………それで出来た傷がこれって訳だ」
説明しながら、夢で付けた【MONKEY DREAM】と書かれた傷を見せるゆたか。
「「……………………………………」」
「ねぇ矢木、1つ確認したいことがあるから送った画像を全部見てくれる?」
「ああ、分かった」
ゆたかに送られた画像には夢の中で犠牲になった人々が写っていた。
「この人たちに見覚えはある?」
「ああ、全員夢で見た」
「本当に?見間違えはない?」
「大体の人はなんとなくだが、この人なんかは鮮明に覚えてる」
ゆたかはすりおろされた女性を指さしながら答える。
「分かった。じゃ、早退するから先生に言っといて!」
「え!?ちょっ!おい!」
「矢木!今日は学校終わったらそのまま家に泊まりに来て!荷物は持ってこなくていいから!阿部と島田も来て!じゃ!」
急いで荷物をまとめるとしょーごは足早に帰っていく。
「アイツの家、危なそうだから行きたくないんだけど…」
「「ねぇゆたか……」」
「何だお前ら?」
「「その展開死●13戦みたい!」」
「ホントお前らなぁ…………」
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「お久しぶりです。肝試しの時以来ですね」
「わざわざ来てもらって悪かったな、みことちゃん」
「いえいえ、今回の件は全国規模で被害が出ていて対処しなければならなかったので。逆に対処が遅れてご迷惑をかけてしまって申し訳ありません。」
「いや、みことちゃんは悪くないだろ」
「ねーみことちゃん!そんなに被害者ってひどいの?」
「はい、最初は心臓発作の死亡者が普段より多かった程度だったんてすが、矢木さんの証言通りの惨死体が出てくるようになって…」
「ちなみにみことちゃん、何とかできる?」
「はい!大丈夫ですよ!元凶を見つけるのに手間取っていただけで対処自体は比較的簡単です!」
みことはそう言って説明を始める。
「元凶の猿は特殊な夢に呼び込む形で人を殺しています。対処としてはその夢を構成している術式を書き換えて権限を奪いとるだけです」
「それはどうやるんだ?」
ゆたかの疑問にメモと御札を渡しながら答える。
「この御札をお持ちください。そしてそのメモに書いてある呪文を心の中で唱えてください」
「そうすれば、夢の中で自由に出来る訳だな?」
「はい!ただ、もし、権限を取り返されたときのために猿が知らない物かつ、猿が触れたり干渉出来ないものがお薦めです!」
「んーーーーー中々難しい条件だな」
「ですので、できればですね」
「それスタ●ドじゃん」
「「 !!!」」
みんとの指摘にハッとする。
「お前に指摘されたのが腹立つけど確かに条件にピッタリだな…」
「いいじゃない!私もいっしょに懲らしめたかったわ…」
「えっと…皆さんで一緒に夢にはいれる道具ありますよ?」
「「「マジ?」」」
「そのために家に呼んだんだよ」
そう言って、しょーごは本格的なコスプレ用具を取り出す。
「ちょうど最近作ったエメラルドス●ラッシュマシンの試し打ちがしたかったんだよね」
「何だよその特殊過ぎる機械は……」
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『お、俺様の手下共が……』
「いやーいい的でしたよ」
『ぐっ………わ、分かった悪かった。謝るから見逃してくれ……』
そう言って車掌の格好をした猿は土下座をする。
「ほーお、隙を見て不意打ちをする気はないと?」
『くっ…………』
「今回だけは見逃して、他の人間に鬱憤晴らしをすることもないと?」
『ぐっ…………そ、そんなに証拠はどこにある!?』
「知ってたかエテ公?てめーらは嘘を吐くとき鼻の頭に血管が浮き出る」
『何!?』
猿は自分の鼻を触って確認する。
「嘘ですよね、承●郎?」
「ああ、うそだぜ!
だが…マヌケは見つかったようだな」
『クソクソクソクソクソッ!この何の力も持ってなかった毛のない劣等種族がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
「てめーの敗因は……たったひとつだぜ……エテ公……
たったひとつの単純な答えだ……」
『死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』
「てめーは俺を怒らせた」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラーーーーーッ!!!!!」
『ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァォォォォォォァァァァァア!!!!!!!!!!!!!!』
承●郎はスタープ●チナをブチかます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ "猿夢"の主 狒々 ┃
┃ 走行中の電車からフッ飛ばされ ┃
┃ 再起不能 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「フン、やれやれだぜ」
「ねぇ、ゆたかなんだよね?」
「……………………………………」
「もしもーし!反応してくれないと困るんだけど」
「……………………………………」
「ゆたか、カッコよかったよ!」
「うるさい!蒸し返すな!」
「蒸し返すもなにもまだ格好はそのままじゃないか」
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
いつの間にか背格好は元に戻り、服装だけ承●郎なままのゆたかはしゃがみ込み顔を隠す。
「ゆたかが照れてるーあはは!」
「あぁ〜〜スッキリした!気分爽快ね!」
「この威力なら成功かな~」
ジ⬤ジ⬤のコスプレをした3人が各々感想を述べる。
「ゆたか、この子たちは?」
「んーあーーーーーーーーーチッ、一応友達」
「そーそー、特に僕はゆたかの大!親!友!です!」
「えぇい!くっつくな!」
「そっか…………」
れいやは感慨深そうに呟く。
「でも、ごめんな…俺が残るって言ったから、わざわざ危険を被ってまで助けてくれたんだろ?」
「いや………べ、別にそんなんじゃねぇし…………ただ、れい兄さんには恩があるってだけで別に!感謝が欲しいわけじゃねぇから!」
「おぉ~ゆたかのツンデレだ…」
「アンタのツンデレとか需要ないわよ」
「クソッ!現実だったら、動画撮ってあとで羞恥心刺激できたのに…」
「お前らなぁ!!!!!」
れいやはその様子を見てクスリと笑う。
「でもホントにありがとうね。これは何かお礼しないとね」
「なられい兄さん、来年からのお年玉を10000円に」
「一気に7000円の増額か…欲張るね……うん、分かった。任せなさい!そこの3人にもあげるよ」
「ホント?」
「ぃやったー!」
「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!」
「れい兄さん、給料足りんの?」
「あはは、まぁちょっと節約すれば大丈夫大丈夫」
「なら、私がいい仕事紹介しましょうか?」
「え?うん、ありがとう、でも今仕事辞めさせてもらえるかどうか…」
「大丈夫ですよ、今働いてる職場を教えてもらえれば…」
「ちょっと待て、作久田お前何するつもりだ?」
「目には目を、歯に歯を、ブラックにはブラックをってね☆」
「「「「……………………………………」」」」
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「んぅ…………」
ゆたかは目を覚ますと伸びをしようとする。
が、片手が縄で繋がれてほとんど動かなかった。
「ん?何の縄………ってあれか、こいつら夢に連れてくための縄か…」
「おはようございます!朝ですので、皆さん起きてください!」
みことが4人が縄に繋がれて並んで寝ている部屋に起こしに来る。
「おはよう、みことちゃん」
「矢木さん、おはようございます。お怪我はありませんでしたか?」
「あぁ、無傷無傷。みことちゃんのお陰で何とかなったよ」
「いえ、こちらこそご協力ありがとうございます」
「じゃ、こいつら起こした方がいいか?」
「はい、お願いします」
「おいお前ら起きやがれ!」
ゆたかは繋がっている縄に波を立て3人に鞭打つ。
「うにゅ」
「痛っ!」
「Zzz……」
「おいコラ作久田起きろ!」
「ゆたかぁ〜おはよ〜」
「矢木!もっと優しく起こしなさいよ!」
「うるせぇ、ほらお前も作久田起こすの手伝え!」
なんとか作久田を起こし、5人で朝食を取る。
「みことちゃん、あの猿って結局どうなったんだ?」
「はい、あの猿の身柄ですが、私の仲間が回収済みです」
「身柄ってことは生きてたのかあの猿」
「はい……と言ってもひどい重症ですけどね。もう悪さは出来ないでしょうし、させません。それに実験に使われたあと、殺処分されてそのまま解剖されると思います」
「そうか……」
「にしても、私だけコスプレをしていなくて、少々気まずい気分です。」
みことはそう言って4人の姿を見る。
ゆたかは承●郎、さおりはス●ープラチナ、みんとは花●院、しょーごはハ●エレファントグリーンの格好をしている。
「あー気にする必要はないと思うぞ?コスプレしながら飯食ってる俺らがおかしいだけで」
「でも、このコスプレ再現度高いよ?安っぽいペラコスじゃなくてしっかりしてるやつ」
「そりゃそうだよ!この私がちゃっちぃペラコスなんて作るとでも!?」
しょーごはドヤ顔のまま続ける。
「このエ●ラルドスプラッシュマシンも細部までしっかり作り込んでるし!人工だけど大きいエメラルドを射出可能!そのエメラルドをメロンソーダと一緒にぶっ放す!!!」
「何でメロンソーダなんだよ」
「色合いに決まってんじゃん」
「適当過ぎんかそれ?」
「ねーこれってこのボタンで射出できるの?」
みんとは機械をいじりながら聞く。
「おい何勝手に触ってんだよ」
「そうそう、そしたら手の形をした所からエメラルドス●ラッシュが…………って、待って!それ1回しか撃てないから!補充にめっちゃお金かかるから!」
「え?」カチッ
「「「「「 あ 」」」」」
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> ズガァァァァァァァァァン <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^YY^Y^Y^Y^Y ̄
20xx年夏福岡県の某市にて、大粒のエメラルドが降る。
エメラルドを拾った市民はメロンの匂いがしてベタベタしていたと語る。




