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麻薬犯逮捕

亮の鋭い感覚が眼下で起きている事を感じ取った。

「俺が盾になってお前を護ってやる」

「十一人サブマシンガン8丁残りはピストルです。

お願いした通り

 コンクリートパネルで奴らを攻めてください」


「わかった。ところでどうだ具合はどうだ?」

「かなり悪いです。はっきり言ってもう動けません」

亮は全身の痙攣の痛みで手を動かすのがやっとだった。

「亮、もうこれ以上頭を使うな!血糖値が下がる」


「あはは、それは無理です」

「おい、それで後から来る女二人でどう戦うつもりだ?」

「大丈夫です。彼女たちは八人くらい倒せます・・・」

亮はそう言って気を失った。


「亮!待っていろよ。すぐに

病院に連れて行ってやるからな」

ブルーノは亮を床に横にしてドアの前に

立てたコンクリートパネルに

前に立った。


足音も声も聞こえないが多くの人間の

息遣いをブルーノは感じていた。

「来るぞ!ハット、ハット、ハット」

ブルーノはドアが開いて3回目のハットでコンクリ―トパネルを

ドアに向かって押し出した。


部屋に入った男三人は動いた壁に驚き避けようとして

足を踏み出すと鉄パイプに足を取られ転倒した。

「今だ!」

ブルーノは目の前に有ったロープを引き窓際まで走ると

輪になったロープは縮まり三人は宙吊りなった。

ブルーノはロープの端を柱に縛り付けた。

「おい、手を挙げろ」


後から入った男はブルーノに懐中電灯を当て

ピストルを向けた。

「手を挙げろ」

ブルーノが手を挙げると顔にしつこく光が当たった。

「久しぶりだなブルーノ」

「ん?」


「俺だよ」

男が自分の顔を懐中電灯で照らした。

「ヘンリー!」

ブルックとジャネットの父親同士

以前に何度もあった事のある二人は思い切りハグをした。

「亮はどうした?」


「ああ、低血糖を起こして気を失っている」

ヘンリーは亮の所に行くと脈拍を診た。

「おい、4階に救命士をよこしてくれ」

ヘンリーは無線で人を呼んだ。


「ヘンリーどうして此処に?」

「亮と昨日仕事をしてこっちへ戻って来たんだ」

「えっ?亮と」

ブルーノは亮とヘンリーの仕事が何かわからず不思議に思った。


「ところで、残りの連中は?」

「ああ。我々が来た時には七人が外に倒れていた。

そしてこれが置いて有った」

ヘンリーが見せたスポーツドリンクに4F、

RYOと書いてあった。そう言いながらヘンリーは

亮を起こしてスポーツドリンクを飲ませた。


「奴らを倒した者は誰だかわかりますか?」

ブルーノに聞かれたヘンリーはそれを

容易に推測できたが

「いいやわからん、ただかなりの強者だ。

そうだなレンジャー部隊にやられたみたいに

 全員腕の骨を折られていたよ。

あっ、一人だけ指の骨を折られていた」


「イケメンの男か?」

「よくわかったな、ベンと言う男だ」

ブルーノは首謀者のベンに対する

蓮華と桃華の行動が面白かった。


「ところでどうしてDEAの君が?」

「うん、亮から連絡が有ってこの連中の

ボスが麻薬を持っていると言われたんだ」

「まるで麻薬犬みたいだな、それで奴らは持っていたのか?」


「ああ、今頃我々の仲間がこいつらのボスの

ジェフ・ホールドマンの隠れ家で

 100キロのコカインを見つけた」

「しかし、なぜ亮はそんな事がわかったんだろう。

ポーカーしかしていなかったぞ」

ブルーノが言うとヘンリーが首を傾げて答えた。

「わからん、亮と言う男は普通ではない」


ヘンリーにスポーツドリンクを飲まされ

血糖値が戻ってきた亮は

意識を回復して体を起こした。

「やっぱり、夕食を取らないとまずいですね」

亮は食事中にニューヨークからラスベガス

に来たので空腹が薬の副作用症状を

表した事に気づいた。


「亮、大丈夫か?」

ブルーノが心配して亮の体を支えた。

「あっ、ヘンリーご苦労様です」

ヘンリーに気づいた亮が礼を言った。

「まったく、今朝フェニックスで別れたと

思ったらラスベガスで再会か、

 忙しい男だな」

ヘンリーは呆れて返事をした。


「はい、忙しいです。すぐにニューヨークに

戻らなくてはならないので」

「朝まで待てないのか?」

ブルーノが時計を見た。

「はい、ニューヨークまで4時間かかります」

「私のジェットを使っていいぞ、

本当は亮とゆっくり休んで

 一緒にワシントンに行くつもりだったんだが」


「すみません、ではワシントンで」

亮が立ち上がると外へ出ようとした。

「亮、McCarran FILD Executiveだ、

プラーイベート機専用飛行場の方だぞ」

「わかりました。ありがとうございます」

亮は走って出て行った。

残されたブルーノとヘンリーはため息をついた。


「まったく忙しい男だ」

ヘンリーが呟いて亮の後姿を見ていると

「ブルックが亮に夢中なんだ、何とか結ばせたい」

「なんだって!ブルックもか!

ジャネットも亮に惚れているんだ」


ヘンリーは亮と先に知り合ったのはジャネットが

先なのを知って大声で怒鳴り

二人がしばらく言い合いをすると笑いながら肩を組んだ。

「ヘンリー亮にブルックを妊娠させてくれって言ってやった」

「本当か?なんて言う父親だ・・・でもそれも良いな」

仲良く話し合う二人を逆さ吊りになっている

男がもがきながら見ていた。


~~~~~

ビルから出た亮の後ろに蓮華と桃華がピッタリとついた。

「ありがとう二人とも」

「いいえ、お体は?」

蓮華が亮の体を気遣った。

「お蔭で大丈夫です。倉沢さんは?」

「もう部屋で休んでいます」

桃華が答えた。


「では、このまま一緒にニューヨークへ行きましょう」

亮が二人を誘うと二人はうなずいた。

「しまった、スマフォ」

亮が振り返ると蓮華は亮にスマフォを差し出した。

「取り返しておきました、ちょっと逆らったので

 乱暴に扱いましたが・・・」

蓮華がベンの指を折った事を亮に謝った。


「ありがとう、蓮華、桃華」

亮は控えめでいつも自分の手足のように

動いてくれる蓮華と桃華に

心から感謝をした。

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