表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/138

バナナジュース

「ああ、わかった。医者を呼ぼうか?」

「大丈夫です。原因はわかっています、

今バナナジュースを頼みました」

「バナナジュースで治るのか?」


「はい、ちょっと低血糖を起こしているだけです」

亮は頭を使いすぎて低血糖を起こして

全身に痙攣を起こしていたが

ブルーノにそれを隠していた。


「なるほど、頭の使いすぎか」

「はい、じゃあケイティとお楽しみください。

ブルックには黙っておきます」

「うん、じゃあまた明日」

ブルーノはニコニコしてケイティと腕を組んだ。

「はい」


亮はブルーノとケイティの後姿を見ていると

目の前が真っ白になった。

「なぜだ、どうしてバナナジュースが来ないんだ・・・」

亮か澄んだ目で前を見るとベンが立っていて

亮が頼んだはずのバナナジュースを

飲み干した。


「さてお金を返してもらおうか」

「断る、これは僕が勝負で勝ったお金だ」

「でも、返してもらわないと私の命が無くなってしまう」

ベンはボスに断りも無く250万ドルの

チェックを切って負けたので

言い訳ができない状態だった。


「体調が悪そうだな」

亮の額に流れる汗にベンが気付き笑っていた。

「いや、体調は万全です」

亮は痙攣を起こしている両足をかばう様に立ち上がった。


すると先ほどベンと話をしていた大男が亮の後ろに立って

人に見えないようにナイフを突きつけた。

「表に出てもらえますか。ここでは人目が有りますからね」

ベンの慇懃無礼な態度と負けた相手から

金を奪う行動に亮は腹が立っていた。


「わかった」

亮は体が動けば外に出れば二人の男を

一瞬で倒す事は簡単なはずだった。

カジノ内の客は亮にそんな事が起こっているとも知らず

賞賛の拍手で送る者もいた。


外に出てしばらく歩いたビルの陰に入ると

ベンの顔はイケメン俳優に似ても似つかなかった。

「さてそのチェックを貰おうか」

「悪いが僕の持っているチェックは622万ドルだ、多すぎるだろう」

亮はベンが賭けた250万ドルを取り戻しに来たと思った。


「いや、全部持っていた方がボスが喜ぶんでね」

「それって、強盗じゃないですか。

この中には僕が賭けた300万ドルも入っている」

「あはは、そうだったな。我々とポーカーと

やった運の悪さを悔やむんだったな」


ナイフを持っていた二人の男が亮の顔に

ナイフを突きつけた瞬間

男は亮の目の前から姿を消え3m先まで飛んでいた。

「亮大丈夫か?」

ブルーノは亮の両肩を抱いた。

「はい、でも・・・」

亮がベンの方を見るとピストルを構えていた。


「やばい」

ブルーノは亮の手を引き表通りに逃げようとすると

「パーン、パーン」

ピストルの発射音が聞こえた。

ブルーノは大きな体をかがめ工事中の

ビルに入り階段を上がって

4階の建築材料の陰に隠れた。


「どうした?亮」

血の気が引いて額に汗を流し真っ青な顔の亮の顔を見て

ブルーノは聞いた。

「かなりきついですね。全身が痙攣しています」

「バナナジュースを飲まなかったのか?」


「ベンに飲まれてしまいました」

「なんて奴だ!」

ブルーノはベンの首を絞めて押しつぶしたい衝動に駆られた。

「ブルー、どうして此処に?」

「ケイティがお前に惚れて今夜は

俺に抱かれたくないそうだ。


チェックを押し返したよ。それにまたお前に会いたいとさ」

「はあ・・・」

亮が返事に困っていると

「それに元々その気持ちも無かったし」

「はい、わかりました」

亮がうなずくとブルーノが言い訳っぽく確認した。


「本当だぞ」

「助けを呼ばないと・・・」

「ああ、そうだな。スマフォは?」

「ベンに取られました」

亮は自分のスマフォが時々無くなるのがおかしかった。


ブルーノが亮にスマフォを渡すと

亮は直ぐに蓮華に電話をかけた。

「蓮華、強盗に追われています。

助けに来てください」

「はい、わかりました、怪我でも?」

蓮華は自分たちに助けを求めるのが不思議だった。


「いいえ、低血糖を起こしているので

ブドウ糖の入っているスポーツドリンクを

買ってきてください」

「わかりました」

亮は居場所の説明を終えるとブルーノが

真剣な顔をしていた。


「亮、結婚してくれ!」

「えっ、ブ、ブルーとですか?」

亮は困った顔をして答えた。

「まさか、ブルックとだよ」

「よかった」

亮はブルーノに何と言って答えていいか困っていた。


「ブルックはお前の事本気で愛している。お前はどうだ?」

「僕もブルックが好きですよ。でも僕にはまだ結婚は」

「ブルックがお前と結婚してくれたら

俺の会社をお前に譲るぞ」

「それはいりません」

亮はきっぱりと答えるとブルーノは笑って言った。


「じゃあ、ブルックを妊娠させろ!」

「それは無理です。彼女はこれからデビューして

 スターになるんですから」

「ブリトニーだってアギレラだって人気絶頂の時

妊娠したんだ、大丈夫だ」


「本人に聞いてみます」

「よし!これからブルックとやる時は

ゴム無し外出し禁止だぞ!」

ブルーノのおかしな会話が亮の緊張をほぐした。


「ブルー、蓮華と桃華が来るまで敵を防が

なければなりません。手伝ってくれませんか」

「おお、何をするんだ?」

ブルーノは建築資材を入り口まで運び亮の指示通り

ドアの正面にコンクリートパネルを立て

その足元にロープを繋いだ鉄パイプを置かせた。


「亮、どうするつもりだ?」

「はい、人間はドアを開けた瞬間目の前が壁だと

 敵がいないと安心してその先を見ます。

その時、ブルーにコンクリ―トパネルを押して欲しいんです。

 敵は突然の出来事に一歩踏み出すと

足元に置いた鉄パイプに足を取られ

ロープの中に入り引っ張ると敵は・・・」


「あはは、面白い。獲物を捕らえる罠だな」

ブルーノは笑って手を握りしめた。

「来ました、足音が聞こえます。外に車が

2台到着、ベンたちを含めて

十一人です」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ