表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/138

ロイヤルストレートフラッシュ

シャッフルの休憩でペプシNEX-ZEROを飲んで

考えていると

「私のせいかしら・・・」

ケイティが自分の表情がベンに読まれているせいと感じて

呟いた。


「そんな事無いよ。ケイティ」

亮はケイティの呟きが聞こえ亮の目は

テーブルの方を見ていた。

「亮、聞こえるの?」

ケイティは亮が何を見て何を聞いているか

全くわからなかった。

「もちろん」


「亮、どうしました。あんなに負けて」

ザックはベンが一人勝ちして心配していた。

「大丈夫ですよ。もうソロソロ終わりにします」

亮はザックの握り拳を向けると

ザックは握り拳を突きだした。


2回目のシャッフルをしたカードは数字やスートの塊が無くなり

大きな手が出なくなっていた。

亮は徐々にベンから勝ちだしベンは次第に興奮してきて

少しずつカードを見る時間が長くなってきた。

『来た』

亮はベンの判断時間が遅くなってチャンスと感じた。


亮はザックに勝負の合図を送った。

『ザック、二人を狙い撃ちだ!』


そしてディーラーがカードを配ると

カードを見たベンの瞳が一瞬大きくなった。

『なるほど・・・』

亮はベンの目を見るとそうつぶやいた。


そして亮は自分の所へ配られた

5枚のカードを伏せたまま見なかった。


「ビット」

ベンはよほどいい手らしく

10万ドルのチップを出し

カードを1枚ドローした。

「フォールド」

カールはベンを勝たせるために勝負を降りた。


その隣のアラブ人はコールして10万ドルの

チップを出し1枚ドローし

亮の合図を受けたザックもコールして10万ドルの

チップを出し2枚ドローし

その隣の中国人はコールし10万ドルの

チップを出し1枚ドローした。


亮はカードを見る事無くノードローで

コールし10万ドルのチップを出した。

プレイヤーの五人とケイティとテーブルを

取り巻くギャラリーたちは

亮の意味不明の行動に声を上げた。


「馬鹿な奴だ、後ろの女に表情を読まれないように

伏せたか。それとももうあきらめたのか、ふふふ」

ベンは役が決まりレイズして50万ドルのチップを出した。

するとアラブ人は60万ドル、ザック70万ドル、

中国人は80万ドルでレイズし

亮は300万ドルでレイズしチェックに

300万ドルを書いた。


「なんだって!300万ドル」

ベンはカードの手役を確認しないまま

300万ドルを賭ける馬鹿な亮を笑った。

「ちょっと待ってくれ」

ベンは上の確認を取っていいかどうか悩んだが

自分の手が良いのでチェックに250万ドルを

書いてディラーの前に出した。


手元にあるチップ50万ドルも差し出した。

「これでいいか?コール」

ディーラーに金額を確認すると自分の手役に

自信のあったベンは亮の勝負を受けて立ち

アラブ人とザックと中国人はフォールドした為に

ベンと亮の1対1の勝負になった。


「ショーダウン」

ディーラーが言うとベンは得意げな

顔をしてカードを開くと

ダイヤのA.K.Q.J.10が並んだ。


「ロイヤルストレートフラッシュ」

ディーラーは声を上げて役を言うと

プレーヤーのアラブ人と中国人とザックが目を見開いて

カードを覗き込んだ。


周りにいたギャラリーは一生に一度見られるかどうかの

ロイヤルストレートフラッシュを見て声を上げた。


「どうだ、團亮」

ベンが口を開けず唇を広げ映画の主人公のような笑顔で笑った。

「はい」

亮は初めて5枚のカードに手をやってそれを見た。

「キャ」

後ろからカードを覗き込んだケイティは声を上げ

体を震わせその場でしゃがみこんだ。


「ショーダウンプリーズ」

ディーラーは亮にカードを見せるように催促をすると

亮は一枚ずつカードを開いた。

スペードの10、J、Q、K

ディーラーは間違いのように体をそれに近づけ

ギャラリーは2重3重に

とりまいてそれを覗いた。


「まさかAじゃないだろうな・・・」

そんな声が聞こえると亮はその声にこたえるように

「スペードのA。こちらもロイヤルストレートフラッシュですね」

それを確認したディーラーは亮に手を差し出した。

「WIN」


同じ役の場合スートはスペード>ハート>ダイヤ>クラブの

順になるつまり亮の勝ちだった。

「馬鹿ないかさまだ!」

ベンは大声を上げて立ち上がってディーラーの肩を引くと

警備員がベンの肩を押さえ壁に押し付けた。


「ゲームを続けますか?」

ディーラーは冷静に亮たちに確認を取ると

清算を頼んだ。

「いや、清算してください」


するとアラブ人と中国人も立ち上がってゲームを止めた。

「清算します。少々お待ちください」

ディーラーが亮に言うと亮は手元に有った

チップの1万ドルをディラーに渡し

60万ドルをベンの前に置いた。

「ザックの借金、利子を付けました」


亮が席を立つとアラブ人が声をかけてきた。

「君、素晴らしいゲームだったよ」

髭をはやしたアラブ人が亮に話しかけた。

亮は立ち止まって丁寧に頭を下げた。


「私の名前はアサド・イブラハムだ」

「僕はアキラ・ダンです」

「あのベンと言う男のやり口が汚いので嫌になったよ。

君に負けてよかった、それに君は時々私を勝たせてくれた」

「ありがとうございます」

亮が礼を言うとアサドが亮と握手をした。

「アキラ、君は日本人の様だがどんな

仕事をしているんだ?」


「商社のような仕事をしています。アサドさんは?」

「私は見ての通りのアラブのオイル関係の人間だよ」

「ひょっとしたら、あなたはアサド・イブラハム・

アブドゥルラハマンじゃないですか?」

亮はアサドの耳元で囁いた。


「そ、そうだ」

「では首長国の王子様」

「ああ、まあ上に五人の兄と三人の姉が居るが、

どうして私の名前を知っている」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ