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ハリーへの罠

「父は、女は事業が出来ないと思っていたので

人前で男を通していました」

「そうですね、僕も皆さんに息子さんと聞いていました」

亮は確かに大阪の徳田達に息子と聞いていた。


「ええ、だから高校を卒業したら父に

性転換手術をされるところだったの、

 その時父が死んだんです」

「祐希さん、キャシーと一度話をした方が

良いかもしれませんよ」

亮が言うと祐希は首を傾げて亮の顔を見た。


「お待たせしました」

亮は席に戻りみんなに頭を下げると

キャシーの耳元で囁いた。

「まあ、本当!」

キャシーは目を大きく開けて驚き祐希の顔を見た。


キャシーは幼いころ母親が家を出て

父親と許されない関係を持っていたために

祐希の気持ちがわかるような気がした。

「亮、今夜は祐希さんと一緒の部屋で話をするわ。任せて」

「ありがとう、キャシー」


~~~~~

ニューヨークからワシントンD・Cに

着いたマギーの元に

ジェニファーから連絡があった。


マギーはBoiling Air force baseの

近くのホテルでボビーたちを監視している事を

ジェニファーに伝えた。


10分後黒いバッグを持ったジェニファーが

シャネルインホテルの前にいるマギーの所へ来た。

「それで、どう?」

「あのGPSであのホテルがボビーの

居場所と分かったんだけど

ジェニファーが来て助かったわ」


マギーはジェニファーが来てくれたので

ボビーとハリーの部屋特定できると思った。

「ええ、ホテルの外にも捜査員を

配置するから私たちは奴らの部屋を

 見つけましょう」

「OK、ジェニファー」

マギーが言うとジェニファーが探知機を渡した。


「マギーこれが言われた探知機だけど」

「ありがとう、これでハリーの居場所がわかるわ」

「これで?」

「うん、ハリーの体にICチップを埋め込んであるの」

「まあ、いつの間に」

ジェニファーはマギーが関係を持った男を密かに

殺すテクニックを持っていた。


「亮は人を殺すのが嫌だからICチップを埋め込んだけど

 本当だったらあの時ハリーを殺していたわ」

「うふふ、そうね。亮は平和主義者だから。でも・・・」

ジェニファーは敵を叩き潰さなければ

亮は永遠に命を狙われると思っていた。


「わかっているわ、まだ28歳の一般人の

青年が何度も命を落としかけている。

これって異常な事だけど、亮は選ばれし人だと思う。

だから命を懸けて彼を護るつもりよ」


「でもマギーあなたが命を

落としたら誰が彼を護るの?」

「きっと第二、第三の私が現れるはずよ」

マギーは意味ありげにジェニファーの顔を見て笑った。


ジェニファーとマギーはチャネルインホテルに入ると

ロビーにブラウン捜査官が待っていた。

「トム、亮のボディガードのマギーよ」

ジェニファーはマギーをブラウン捜査官に紹介した。


「やあ、トム・ブラウンだ。よろしく、

でもなぜボディガードが亮の傍にいないんだ?」

ブラウンは亮にDHSのボディガードが

付いているとは知らずマギーに聞いた。

「そんな事よりボビーが間違いなく

このホテルにいます。何としても身柄を

確保してください」


「もちろんだ、4月に有ったスチュアート

上院議員狙撃事件の容疑者の一人だ。

 今宿泊者名簿を調べている」


ブラウンはボビーたちの逮捕にやる

気満々だったが、マギーはスチュアート上院議員の

飛行機爆破の可能性が有る話はまだ出来なかった。

「ブラウン捜査官、よかったら写真を」

マギーがボビーとハリーの写真をブラウンに渡した。


「ああ、ありがとう」

ブラウンはあまりうれしそうな顔をしなかったが

素直に写真を受け取りフロントの男に差し出した。


~~~~~

「フロントにFBIが来ています」

3027号室で館内電話をハリーが受けた。

「よしわかった」

電話を切ったハリーはボビーの顔を見て

「FBIが来た。早かったな」

「ああ、今回の仕事がばれたか?」


「いや、4月の狙撃事件の方らしい。

ボビースマフォを切れよ、万が一GPSで探られたら

 せっかく逃げても無駄になる」

「わかっているよ」

ボビーはドアに小さな箱を貼り付けスイッチを入れ

外に出た。


「ボビーこっちだ」

ボビーはハリーに先導され従業員用

エレベーターに乗って地下1階に向かった。

~~~~~

「ピーン」

マギーの持っていた探知機が一瞬音を立てると

「あっ」

マギーは声を出して裏口へ向かって走った。


「マギー、どこへ行くの?」

「ハリーが逃げたわ、今探知機に反応があった」

「ま、まって私も行く」

マギーとジェニファー駆け

足で裏口から駐車場の方に出た。


「マギー探知機は?」

「反応が無い」

すると二人の目前を走り抜ける車があった

「あっ、あれ!」

探知機が一瞬反応してマギーはその車を指差した。


「マギー、追いかけるわよ」

ジェニファーは近くにあった自分の

車に乗りマギーを乗せて走り出した。

「よかった。彼らあまりスピードを

出していないようね。ジェニファー」


「ええ、スピード違反で捕まる

訳にはいかないでしょう」

マギーはハリーが自分の顔を知っているので

マシューから受け取ったバッグから

黒のフェイスマスクを取ってかぶった。


「マギー、ブラウン捜査官に連絡をするわ」

ジェニファーはボビーとハリーを捕まえて

飛行機の爆弾の在処を吐かせたかった。

「ええ、でも彼らをFBIが捕まえた

としても飛行機の爆破の話をしないわ」

マギーの言う事はもっともだった。


「ええ、じゃあどうする」

「私がハリーと接触するわ」

「うん、そうね」

その時、後方のシャネルインの

部屋が爆発する音が聞こえた。


「あら、FBIは何の警戒もせずに

部屋に入り込んだのかしら?」

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