第9話 犬っぽくなくて、、、よかった
ジブを倒すように言われた俺は気合を入れ、匂いをたどった。情報は出ていたが移動スピード的に比較にならないと榊氏に言ったところ
「ライナーは特殊な匂いを発する。人間にはそれが感じられないが同じライナーならわかるはずだ。」
と言われたからだ。
嗅覚にのみ集中し、匂いを嗅ぐ。すると北西方向から微かにだが他の人間とは明らかに違う匂いがする。周りにそのような匂いはしないから、おそらくあいつだろう。
匂いをたどる。たどると言っても犬のように地面を嗅ぐんじゃなくて空気を嗅いでたどる。地面を嗅ぐんじゃ犬みたいでおかしな目で見られそうだからな。
そんなことをしながら俺は物思いにふけっていた。俺は何者なのか。なぜ二回も世界を渡ったのか。なぜあの王子たちと転生の状況が変わっているのか。そしてなぜ俺だけあの装置でこの世界に飛ばされたのか。
何度考えても厨二病みたいな仮説しか思い浮かばない。
気がつくと匂いがとても濃くなっていた。そこは灯りひとつない森の中だった。孤児院の面々が頭に浮かぶ。あいつらは大丈夫だろうか。後任者がやってきただろうか。不安になったが、解決する手段はない。今のところは だが。
強い殺気を感じて上を見ると木の上にジブもとい赤色のライナーが腕を組んで待っていた。
「待ってたぜ。お前が来るのをな。」
ジブは言う。暴走している様子はない。
「やっぱ正気に戻ってたか。俺をここに誘い出そうとしてたんだな。出てこいよ。気配は消しててもライナーは匂いでバレるってあんたが教えてくれたんだろ?サカキ」
「やっぱりバレてたか。何回も撒こうとしてた時点で察するべきだったよ。」
サカキは大木から姿を現しそう言った。
ジブがなぜ暴走している様子はないのに処理班に戻らなかったのか。
なぜマイムの骨を持って行ったのか。
なぜサカキの涙は滲んでいて変な匂いがしたのか。
その理由は状況的に絞られる。
そしてこれから俺の推理ショーが幕を開けるのだった。
どうもjenuです。久しぶりに連続投稿した気がします。本当はペース的にこのくらいがいいんでしょうけど、ちょっと想像力が足りないみたいですね。善処します。本編ですが、なんかミステリー要素でてきましたな。次回は主人公の秘密について触れるのでお楽しみに。では
次回「最終話 探偵、、、はじめようかな」
皆様の楽しみになりますように。それでは。




