↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Brotherhood  作者: yuri
変わり始めた日常
PR
3/6

幽霊の正体

星空文庫での第二章になります。

※章設定など共通


この話から、異世界要素が入ります。

--先に家についた竜崎は。


「ただいま~。(まあ、誰も居ないんだけど……。)」


大きくて、和風なこの一軒家が竜崎の家だった。

家の中に入ると玄関から真っ直ぐ伸びる廊下があり、右手にある六畳程の和室は庭に繋がっていて縁側になっていた。

竜崎は廊下を突き当ると左側にある階段を登り、自分の部屋にいった。そして慣れた様子で普段用の着物に着替えた。


「(なんでかな?着物だと落ち着くんだよな。)」


たぶん家柄のせいでこういう風になったんだ、と竜崎は思った。

着替えを済ませると、暇だった竜崎は一階の床の間でテレビを見始めた。

※普通床の間には宝と言える物が飾られるが、なぜか竜崎家のそれは怪しげな壺だった。


チャンネルを回してみる竜崎だったが、時間帯の関係もあって特に面白い番組はやっていなかった。

仕方ないからお茶でも飲んでるかな?と思った竜崎は、いれたお茶を持ってテーブルに向かった。(テーブルと言っても和風で木製。)


「……ふぅ。10分しか経ってないのか。(あーぁ、退屈だぜ。昼寝でもするかな……。)」


何故か眠気が増してきた上にかなり退屈だった竜崎は、床の間のテーブルにもたれて昼寝を始めたのだった。


--竜崎が家に着いた5分程後、家に着いた輝


「(眠い……宿題やって、昼寝……だな。)ただいま……。」

「あ、おかえり〜っ!どうだった?お弁当。」

「味は、あくまで味は良かったぜ(怒)」


一階のリビングに居たまり子(姉)とそんな会話をして、輝はそのまま自分の部屋に向かった。

二階に上がってすぐの所に輝の部屋はあった。輝の家も竜崎と同じ一軒家だが、一階は両親の部屋で姉と自分の部屋は隣合わせで二階にある。


そして、自分の部屋で宿題を済ませてTシャツとズボンに着替えると、輝は力尽きたようにベッドに倒れこんで、眠ってしまった。


--夢の中


「うっうぅ。……ここは何処だ!?」


輝は、妙にリアルな小麦色の草原に居た。すると、10m程先に見慣れた人物が居るのを見つけた。(というより、寝ているのを見つけた。)

輝は駆け寄って行くと、まず顔を確かめた。


「(嘘だろ!?やっぱり竜崎だ!)お、おい。竜崎起きろ!」

「……○☆@#。うぅ……もう少しねかせ……。」


何やら寝言を言って、起きない竜崎。夢の中で寝てるのは、何故か危険な気がする。

竜崎を起こす為に、輝は竜崎の脇をくすぐりだした。


「☆%○¥!?……や、やめくすぐったいだろ?……ったく誰だよ。って、え~っ!?」


まず目の前の輝に驚くと、その次は草原に驚く竜崎。

竜崎は、あたふたするばかりで状況を飲み込めていなかった。


「な、何なんだよ。夢なのに感触あるし、寝れるし……お前居るし。」

「お前居るしって……お前、そんなに俺のこと嫌いなのかよ?(つーか、夢に俺が出てきた事ねえのかよ。)」


2人してうだうだと話していると、遠くから話し声が聞こえだした。

声の聞こえた方から、5人の変わった服装をした男女がゆっくり近づいて来る。


「おい、竜崎。取り敢えず寝たふりしてようぜ?」

「お、おう。(そういえば……お茶って飲んだら寝れなくなるのに、何で俺寝れたんだ?)」


2人は、寝たふりをして集団が過ぎるのを待った。

しばらくすると、ザッザッザッと段々に集団の足音が近づいて来て、何やら話し始めた。どうやら、竜崎と輝の事を話しているらしい。

本当にこいつらなのか?と確認する声が聞こえる。


「けど隊長~、本当に幽霊と戦ってたのみたっすよ?自分、嘘ついてないっす。」

「お前はいつもフワフワしてて、イマイチ信用出来ないんだよ(汗)」

「まあまあ、たまにはリフのことも信用してあげなって。ね、隊長?」

「エレナまでそんな事言うのかよ……。仕方ない、こいつらを起こすか。」


誰かが「こいつらを起こすか」と言うのが聞こえると、輝たちの身体が浮き出した。

しかし、それでも輝たちは起きないので上下の激しい揺さぶりが始まった。


「(マジかよ!?)……うゎっ、ああぁぁ!?」

「(なんだよ、また輝なのか?まだ眠いのに……。)って、うーーわーっ!?」


2人は今、空中でブンブンと振り回されていた。


「ギブ!ギブアッープ!!」


ドサンッ。輝の叫びによって、2人は地面に戻された。

しばらくハアハアしていた2人だが、それよりも目まいの方が酷かった。


「可哀想にな。ヒュウガ隊長よ~、いじめは良くないぜ?」

「……俺はこいつらを起こしただけだ。」


隊長と呼ばれるのは、輝と同じ位の身長で目付きの鋭い人物だった。

何やら、獣の皮を使った防具を着ていて他の隊員?より明らかに目立っている。


「あ、あんたらは一体……?」


輝は勇気を出して聞いてみた。今の所、魔法使いにしか思えなかったが……。

答えてくれたのは、先程ヒュウガにいじめは良くないぜ?と言った人物。


「驚かせてすまんな。俺達は、人間界調査部隊だ。」

「ハクタク、その説明は私がするわ。……私はアイラ、主に情報収集を担当してるわ。」


名前がごちゃごちゃになりつつあるので、整理しておこう。


ヒュウガ→隊長。獣の皮を使った鎧を着ている。黒髪眼帯。

エレナ →戦闘補助員。赤くて長い髪をして、黒色の魔法使いの衣装を着ている。とんがり帽子が特徴的。

リフ  →癖っ毛で明るい茶色の髪と、軽い性格を持つ。ゆるいシルエットの、気慣れた感じの服を着て旅人らしい格好をしている。

ハクタク→がっしりとした身体と、かなり短く金色に近い髪色。勿論、戦闘員。格好は、ロングコートを着ていて、大剣を背負っている。

アイラ →青い髪をショートカットにして縦に巻いている。前髪はいわばぱっつん。小さなハットを頭に乗っけて、マジシャン風の格好をしている。


輝から見ると、この調査部隊はゲームに登場しそうな印象だった。

現実的にとらえるとしたら、コスプレだろうか?

そうじゃないとしたら、人間界調査部隊と言うくらいだから本当に異世界から来たのだろうか?


いろんな事を考えているうちに、ここ最近起こった出来事が頭に浮かんでくる。


「(幽霊に襲われたり、急に半端なく眠くなったり、おまけにこのリアルな夢は何なんだ!?)」


なぜこんな不思議なことが(はっきり言うと、訳のわからないことが)連続して起こるのか?


「……その、さっきは済まなかった。俺は、部隊長のヒュウガだ。よろしくな。お前達は?」


「!、俺は輝だ。よろしく。で、隣は……」

「竜崎だ。下の名前は渡だけど、竜崎って呼んでくれてOKだぜ!?」


お互いに自己紹介を済ませると、ヒュウガ隊長は状況説明をしてくれた。

なぜ俺達はこんな不思議な夢を見てるのか?

輝達の疑問に帰ってきた答えは、「あの幽霊?が見えていたから。」というものだった。

そして、なんとあの幽霊?は調査部隊によって作られたものだった。

幽霊を作れるのは、さっきの起こされ方から納得できる。

しかし輝はあの幽霊に襲われていた。


「何だって!?幽霊に襲われた?……その時の状況を教えてもらっていいか?」


輝はあの時の状況を、ヒュウガに話した。

どうやら、輝達の高校に魔力が作用してそういった念を呼び込んでしまったらしい。


「本当にすまなかった、こっちの手違いで迷惑をかけて(汗)早急に解決しておく。」


ヒュウガはそういうと、アイラに何やら指示を出していた。

輝は第二の被害者が出るかもと心配していたが、これで大丈夫だろう。


そして、調査部隊が幽霊を作った目的だが、単純に言うと観光客を呼ぶことだった。

ザザッ。パァーーンッパパアンッ(クラッカー?の音)


「未知のモノやその他刺激を求めてる方、大歓迎」と書いた幕を持って、部隊は少しはしゃぎ気味にサプライズした。


「(いきなり全員で幕持ったと思ったら(汗)なんなんだこの部隊は?)」


輝は思わずツッコミたくなった。


「どうだ?お前達、魔界に来ないか?」


楽しそうに聞いてくる隊長。

輝にとって、魔界というフレーズは何か引きつけられるものがあった。けど、この部隊と会ったばかりでいきなり魔界に行くのは……。

しかし、輝は魔界に行くことを即決した。


「えっ?輝お前……。」

「来るんだな?」


この時すでに輝の意志は決まっていた。様子を見るに、輝についさっきまでの迷いはなく、隊長にコクリとうなづき返した。

竜崎は輝の決断の早さに驚いたが、輝のさっぱりしてる所は嫌いじゃなかったし、輝らしいこの行動に、清々しさを覚えていた。

そして、「自分も輝について行ってみたら、何か発見出来るんじゃないか?」と思った竜崎は、輝と魔界に行ってみようかと考えだした。


今の所、まだはっきりしないけれど(輝は意思決定済み)。

取り敢えず、魔界に行くなら行くで色々と必要な準備があるので、輝達はその事を部隊に伝える。話しを聞いてみると、勿論部隊の方にも準備は必要だった。


2人に必要なのは、魔界について説明をしてもらう時間と準備時間で、部隊に必要なのは2人が魔界に行く為の対応をする時間であった。(2人が魔界に行ってる間の身代わりを用意するとかしないとか)


そういう事だったので、輝達は部隊から魔界についての説明を受ける為に、これから二回夢でここに来る事になった。

夢と言っても、魔法による物なので記憶には残るし、これが一番やり易い方法だった。

何故なら、本物の調査部隊は魔界に居るのだから……。


「じゃあ、またな。きっとまた、夢で出てくるから待っててくれ。」

「またまたぁ~、隊長ったらそんな事言って。この前みたいに、忘れたりしないよね?」

「あははっ、隊長だったらあり得る(笑)」


エレナとリフが隊長をからかう。リフは隊長をいじるのが好きらしく、エレナの言葉に乗っかっていた。

アイラは軽くあきれ顏をしつつも、まあいつもの事だからという態度だった。

そして、ハクタクはというと輝達の様子を観察していた。

これまでに数多くの人間を見てきたが、この2人は何かが違った。普通とは違う、何か特別な物があるように感じた。


「(この2人……もしや。)」


ハクタクの脳裏をある事がよぎる。しかし何の確信も無いので、それ以上深く考える事はなかった。


一方、調査部隊と約束をし終えた輝達は、ここから去ろうとしていた。

夢から覚める訳だが、どうも感覚的にはしっくりこない。


「それじゃ、また。……説明、忘れずお願いします。」

「俺からも頼みます!なんか、その……楽しみなんで!」


説明を忘れずお願いします。そう言う輝だったが、ちょっと隊長をからかいたかったのが本音だった。竜崎は、言ったままが本心だろう。

2人はそう言い終えると、部隊に教えてもらった草原の切れ目に向かって走った。

「またなー!」という声が聞こえ、切れ目に差し掛かるとさっきまでの草原は消え去ってしまった。


--ウィイィーン。輝は、草原が消えたかと思うと掃除機の音を聞いた。

どうやら、夢から覚めて家に戻ってきたようだ。


「(何だ?まだ眠いな……。)ふぁ~っ。」


すると、暫くして着信音が鳴った。輝は、眠いながらも急いで電話に出た。


「(あれ?竜崎からだ。)……もしもし?」

「あ、もしもし俺だけどさ。」


どうやら竜崎は、あの夢は本当に二人が見たのか確認したかったみたいだ。

簡単に信じられる事ではないが、それでも信じざるをえなかった。

未知の世界に対する不安と興味は、今2人の中で拮抗していた。


部隊のしていた話を思い出しつつ、魔界行きについて暫く話していた2人だったが、話の内容は段々逸れていく。


「そういえばさ、あいつが見えてたのって俺達だけだったっけ?」

「どうだろうなあ、俺的には、大西も見えてるっぽかったけど?」

「大西!?って、あの大西だよな?……なんでこう、あいつが登場するんだ?」

「さあ……ごめんな、わりと重要かもしんないのに言ってなかった(汗)」


状況からして「今は必要ない」と思っていたから、大西の事を竜崎に話さなかった輝だったが、少し後悔してるようだ。


「……お前なあ、1人でやりきりたいのは分かるけど俺も居るんだし、少しは頼れよな?」

「わかった、これからは相談する!……あ、放課後いろいろ調べた時手伝ってくれてありがとうな!」

「いいよ、俺も気になってたし。それにあいつを調べてなかったら、あの部隊には会えなかったんだぜ?」

「そうだな。」


竜崎に感謝して、輝は電話を終えるのだった。

登場人物を増やせたかな?と少し不安です。


描写に気をつけて次話に進もうと思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。