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異世界大名・天下布武丸の平定  作者:


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29/41

第29話:殿、国王視察に味噌汁と団子を!

布武宿が“学園国家”と呼ばれるようになって数か月。

「子供も大人も読み書きできる村がある」

「算術の計算が一瞬でできる村がある」

「しかもおやつ付きの学校だ」


その噂は遠くまで広まり、ついに――


「国王陛下が視察に参られる!」


父上は蒼白になった。

「布武丸……お前の遊び半分の改革が、とうとう国王の耳にまで……」


いやいや、“遊び”じゃなくて天下布武の戦略ですから!


―――


迎えの準備は大騒ぎだった。


「道を掃け!」「校舎を磨け!」

「殿!国王様にお出しするのは何にしましょう!」


俺は即答した。

「……みそしる!だんご!」


村人「またそれかーーー!!!」


―――


視察当日。


国王をはじめ、きらびやかな衣を着た大領主たちが列を成して到着した。

彼らは教室を巡り、子供や大人が黒板に文字や数字を書いているのを見て驚愕する。


「おお……百人が百人、字が書けるとは……」

「算術もできるのか!? 我が城の役人より早いぞ!」


そして迎えの席。

運ばれたのは――湯気立つ味噌汁と、甘味噌団子。


―――


国王は怪訝そうに椀を手に取る。


「ほう……これが妙汁……いや、味噌汁というものか」


ひと口啜った瞬間。


「……ッ!? う、旨い……! 体に染み渡る……」


団子をかじれば――


「甘い!香ばしい!……これが学びの糧か!」


隣の大領主たちも次々に平らげ、会場はざわめきに包まれた。


―――


国王は満足げに椀を置いた。


「布武丸……そなたの国は不思議な国だ。

戦もせず、民を学ばせ、腹を満たす。

この道を広めよ。そなたに任せる」


父上「は、ははぁ……!」

重臣「殿!これは大出世ですぞ!」


俺は黒板に大きく書き殴った。


『味噌汁と団子で天下布武』


そして堂々と宣言する。


「みそしる!だんご!がっこう!てんかふぶ!」


村人&大領主&国王「「「おおおおぉぉぉ!!!」」」


布武丸、9歳。

国王視察を味噌汁と団子で乗り切り、国家レベルに名を轟かせた夏の出来事である。

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