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第6話

六人は駅に集まる

始発で出て終電で帰るように調整したため皆眠たげだ

電車に乗って北上する

二人ずつが座るため、自分の隣には珠兎が座っている

同好会の人は全員自分の足が弱いことを知っている

珠兎は積極的に自分のサポートをしてくれているため、もしもの時のために隣に座ってもらった



終点にたどり着く

名物の大きな神社が見える

和樹は入場のためのチケットを買う

神社の敷地の中に入るが、日向と珠兎以外は露骨に離れている

その二人もまとまって仲良く話している

本殿に上がり、装飾品を見回ったり、お守りを買ったりする

和樹は天井近くにある額縁とその中にある和歌を見ている

(誰が書いてるかで大体の内容もわかってくるけど直接は読めないな…)

それでも古文の資料の一つとして一枚一枚の和歌を見ていく



みんなは満足したようで今度はおみくじを引いていく

「やったぁ!大吉だ!」

日向が声を出す

(僕は末吉か…)

旅についてはまだ早いと書かれている

そもそも遠出をするなと言われてしまい、困っている

その間に足の力が抜けてきた

しかし、今は壁の近くに居たためそこに寄りかかる

「先生?大丈夫?」

日向が近づいてくる

「うん、大丈夫だよ…今回はそんなにひどくないみたいだ」

和樹はすぐに立ち上がる

この中で一番物理的に触れてはいけない人物は彼女だ

有名ではないとはいえアイドルであるため、うかつに関わると手痛い非難が待っている

もちろん玲子や智彼も大変ではあるがその比にならないだろう

正午を過ぎたため、六人は温泉地へ向かう



ホテルに着く

ここであれば日帰りであっても温泉に入れる

「それじゃあゆっくり入っておいで」

「あんたに言われなくても」

玲子は相変わらずきつく当たるが、愛莉は何という反応もしない

和樹は体を洗うと湯船につかる

(足が弱いのに旅行同好会に入ることになるとは…)

足を鍛えなければ今度は日常的に歩けなくなってしまうため、意志に従ったものとも言える

元々この同好会は今年でなくなる予定だった

雪子先生が退職することがわかっていたからだ

だからすでに部員募集は停止しており、先生の後任としてあと一年だけ残された五人の面倒見を任された

女子校にもかかわらず男である和樹が入れたのは雪子先生の指名があったかららしい

雪子先生の教え子の中で同じ国語を教えられるのが私しか居ないからだそうだ



風呂から上がると休憩室で牛乳を飲む

まだ日は落ちておらず、ゆっくりできそうだ

「先生…」

知っている声だがいつもとは違う声が聞こえる

「桂さんですか」

先ほどまで避けられていた愛莉に話しかけられる

「先生はどうして私のすることを気にしないの?」

愛莉はかなり自分に対して攻撃をしてきた

何度か足も蹴られたが、自分は何もしなかった

反応するだけこの子の暴力性を助長するからだ

いつぞやかに智彼がやめるように言って収まった

「僕だってそういう生徒だったからだよ、雪子先生には色々迷惑を掛けたからね」

「…」

「君もいつか変われればいい、それまで僕は何もしないよ」

「知らないわよ!そんなこと!」

久しぶりに愛莉に蹴られる

足から崩れ落ちる

また愛莉はその場から逃げ出す

他の生徒は見てはいないようで、同じ休憩室にいた他の人に見られる



足の痛みが治まる頃には夕食の時間になっていた

愛莉にはより避けられてしまい、和樹は一人で食べることになる

そんなことが旅行の終わりまで続いたが、他の四人はいつものことだと思って普通に過ごしていた

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