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第24話

体育祭が始まる

三年生にとっては最後の本格的な運動の機会になるため、応援団は特に熱が入っている

運動が苦手な珠兎や智彼もそれぞれのできる範囲で頑張っている

最後には教師での対抗リレーになる

担任をしている学年ごとに対抗するようで、対応学年がない人たちは第四レーンになる

始まる

自分はトップバッターでもアンカーでもないちょうど真ん中のあたりにいる

次の先生は体育の先生なので運動神経には心配していない

バトンを受け渡すのは女性の英語の先生であるため、どちらかというとちゃんとバトンを取れるのかの方が心配だ

何よりも心配なのは自分の足であるが…

いよいよ前の先生にバトンが渡る

やはり、足が遅くゆっくりとこちらに来る

一瞬同好会のメンバーを見ると全員が揃っており、智彼だけは不安そうな顔をする

バトンがゆっくりと渡される

その瞬間和樹はフルスピードで走り出す

普段の様子からは想像できないスピードだ

もちろん急に体が崩れる可能性もあるが、速ければ速いほど走る時間は短くなり可能性が小さくなる

足に痛みを感じる

いつも崩れるときは痛みを感じないため、そのまま走る

二位のチームを抜かし、次の先生にバトンが渡る

瞬間に激痛が走る

和樹は足を抱えながら倒れ込む

しっかりと次の先生は気にしないで走り出すが、近くに居た佑一は自分に駆け寄ってくる

同好会の人も全員和樹がより近くに見えるところまで行く

足を押さえていた和樹の手が赤くなっているため、佑一は急いでズボンを上げる

「「「…!」」」

和樹を見ていた全員が驚く

一周を強固に縫われている

見るだけで痛々しく、一部の生徒は目を覆う

智彼は殊更にダメージの大きそうな日向を覆う

縫い目の一部がパックリと開いて、そこから血がダダ漏れになっている

佑一は、その境目を圧迫して血が漏れないようにする

保健室の先生が担架を持ってきて和樹は運ばれる



メンバーは騒然とする

玲子にとっては二重に想定外だ

運動ができないと思っていた和樹が見たことのないスピードで走った

しかも、倒れ込んだときに見えたのは刀を使ったときの斬撃痕だ

愛莉もその血の生々しさに気分を悪くしてしまう

だが、日向の目を覆っていた智彼は驚かなかった

夏休みに異形に囲まれたときに普段からしてあり得ない速さで動き、杖を振るい、異形を倒した

その衝撃は杖を折ってしまったがお陰で逃げることができた

ただ、刀を振るうときに見えてしまったのだ

和樹の足にあった生々しい斬撃痕を


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