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第21話

「形容詞の語幹に“み”をつける用法は“~なので”という理由や原因の用法になります、少し特殊な用法ですが覚えておきましょう」

「先生!何か覚え方みたいなのはありますか?」

日向が質問してくる

愛莉が大人しくなったため、クラス全体が落ち着いた環境になった気がする

「一つ和歌を挙げるなら…“山高み下行く水の下にのみ流れて恋ひむ恋ひは死ぬとも”ですかね、皆さんで一回訳出してみましょうか」

生徒たちは話し合いながら訳を紙に書いていく

「答えは“山の高さが故に水が下に行くようにまるで当たり前のように自然に居よう、その恋が知られないまま死んだとしても”と言ったところですかね」

和樹はなんとなくで訳しすぎた気がするが、そもそもこの和歌は解釈が難しいため仕方ないとする

「ありがとうございます」



授業が終わり六組から出ると、ちょうど玲子がいる

横を通り過ぎるだけで嫌悪感を露わにした表情をされる

どうやら心から自分のことを嫌っているようだ

そして、秋休みの後には彼女の剣道の大会があるため、あまり同好会にも構っていられないだろう

和樹は見て見ぬふりをして、職員室へ戻っていく



同好会に入ると玲子がいない分、日向がいる

「日向ちゃんはアイドルの仕事大丈夫なの?」

智彼が聞く

「大丈夫大丈夫、夏休みでいっぱい働いたからしばらく休みだってさ」

日向は珠兎に後ろから抱きつく

「な~にやってるの?」

「ん、介護のお勉強」

珠兎は青色の髪を動かさずにそのままの表情で答える

どうやら介護職になろうとしているのか、最近似たような本をよく読むようになった

おかげで自分のサポートも日に日に上手になってきている気がするが…

和樹は気にせず、自分の読みたかった本を読んで次にどこに行くか考える


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