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異世界を戦車として進む  作者: 赤崎巧
2章 歪み
253/313

253.合流

 コドランの町まで戻り、保証を見せて入場が許可されると、レッドドラゴンを引っ張ってきたことに大騒ぎとなり、女性たちの事はほとんど見向きもされなかった。


「おぉぉぉぉ!」

「すげぇ!」

「町始まって以来の超大物だ!!」


「ドラゴンとは凄いな。 これを売ってくれるのか?」


 衛兵のリーダーのような人が話しかけてきた、カイは癒そうではあるがそちらを向く。


「リンド商会があるならそうする。 ここに支店はあるか?」


「あぁ、リンド商会なら大通りの先にあるぞ。 大きいのですぐわかるはずだ」


「そうか」


 カイの話が終わったようなので、ゆっくりと大通りを抜ける、その間にも多くの人達が見物に現れ、遠巻きではあるが冒険者っぽい人達や衛兵の人達もいる。

 大きなリンド商会のコドラン支店が見えてきた。店の前には仮設トイレを模倣した簡易トイレが置かれており、最近読めるようになった数字の価格が堂々と張り出されている。

 色々な所で販売されているとはいっても、やっぱりリンド商会だからこそ大本を知っているだけに出来がいいみたい。

 しかも販売されているおかげで、荷車の中にある仮設トイレが目立たずに済んでいるのは考えもしなかった。

 リンド商会の前に止まると何人もの職員が飛び出てくる。やっぱり途中で多くの人達が話していたように、初めて取り扱うらしいし少し手間がかかるかも。

 女性の職員が居たので、カイは車体の上から降りると声をかける。


「ステアー商会だ。 ドラゴンを売りたいが責任者は居るか」


「はっ、はい! ただいまお呼びします!!」


 急いで商会内に入ると少しして壮年の男が出てきて丁寧に頭を下げる


「私が商会支部長でございます。 ドラゴン狩りのお噂は本店より聞いております。 このドラゴンを売って頂けると言う事でしょうか?」


「噂を聞いているならわかっているだろう。 一切の値段交渉はなしだ」


 前に売ったグリーンドラゴンより小さいけれど、どれくらいの値が付くのだろう。


「金貨200枚となります。 これが当支店精一杯の金額となります」


 前よりも金額がずっと高い気がする。というか精一杯の金額を一回目で言うなんて、豪気と言うかわかっているというか。


「それでいい。 ここで待つから運んでいけ」


「ありがとうございます。 お金はすぐご用意いたします」


 商会支部長が商会内に戻ると、続々と人が集まり大きな道具などで、体長10mほどのドラゴンをリヤカーから運び出そうしている。

 手伝っても良いのだけれど、便利だと思われて購入騒ぎになっても大変だし、今回は静かに見守ってこう。


 結局一時間以上だと思える時間をかけて、ドラゴンを下ろすと商会の裏に持っていった。

 その間に用意された金貨が大量に入った革袋をカイが受け取り、車内に放り込まれている。用件が済んだのでその場を離れていくと、集めっていた人達はドラゴンを見る為、商会の裏に回っていったのでほとんど人はいない。

 遠目に見ている大金目当ての質の悪い連中くらいは乗って居るけれど、わざわざ相手をする必要もないかな。


「皆の所に戻る。 いくぞ」


 遠巻きに見ている人達をそのままに、広場に向かうと昼を過ぎたので人も少なく屋台は開かれていない。屋台の近くにいたイルレさんが最初に気付き、こちらに手を振る。


「あぁ、カイさんおかえり」


 イルレさん達皆も元気そうで、特に何かあった様子もなにもない。


「あぁ、皆に紹介すべき人達がいる。 数日は留まるが事によっては一緒に過ごす事になる」


 荷車の前に止まり、車体から降りるとカイは リヤカーに乗って居た4人の女性を紹介した。

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