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92話

〜〜〜〜〜

メガ·ラニア大陸南方、巨大な砂漠地帯が広がるこの大地は、多くの人々にとっては不毛の地と呼ばれる場所だ。

一年の三分の二が乾季に包まれ、残りの日々も雨季と言うには少々足りない地域だ。


そんな場所で人々が暮らせる地域は、北側の海岸線と僅かな緑地部、砂漠の所々に点在するオアシスぐらいだ。

そしてその各オアシスは、現地住民が数百人から数千人単位で住み着いている。


この海岸線に広く分布している湾岸都市が、それぞれ独立した都市国家となっており、それら全てが互いに協力しあって『キケロ都市国家同盟』と呼ばれる国になっている。

このキケロ都市国家同盟は、メガ·ラニア大陸三大国家の一つであり、『南の大国』と呼ばれていた。


『北のザクリア帝国』『東のマーティーン神聖王国』『南のキケロ都市国家同盟』の三つは、それぞれが『武力』『信仰』『経済』と、独特の強みを持っていた。

南方の勇である都市国家同盟は、その莫大な財産により、他の二国よりも裕福である。


砂漠の多い土地でありながらも、経済力が強い為、他の国々からの移住者が後を絶たない。

砂漠地帯の北側、独自の生態系による森や平原も多少はある土地柄、作物も『それなりに』育っている。


この国の欠点としては、三大国家の中で、自国での食料生産率が低い事だ。

軍事力は、それぞれの都市が傭兵を雇入れ防衛に力を注ぎ、足りない食料は他国からの購入で凌いでいる。


そんな都市国家同盟の一角で、各都市国家の代表達が『緊急招集』を受けて集まっていた。

緊急招集で集まる事は、数十年に一回程度の事だが、それで集まる時は、何らかのトラブルが発生した時になる。


一番多いのは、何処かの国家からの介入、つまりは戦争行為が多い。

都市国家同盟は、その膨大な資金力で強くなっているが、他の国々からすれば、その資金こそが狙い目になる。


独自の建築によって建てられた神殿に、一枚の長い布を体に巻いたキトンと呼ばれる衣装を着た人物達が、奥の方へと移動している。

足元は、皮製のサンダルのような物を履いており、ペタペタと石畳に軽い音を響かせている。


「ほうニアキス、今回はお前さんが担当かね?」

「アトス様?」


ニアキスと呼ばれた二十代前半の青年が振り返ると、そこには五十代半ばと思われる恰幅の良い中年男性が、柱の側に立っていた。


「ディアマスは、お父上は元気かね?最近姿を見なかったが」

「父は体調を崩しまして、私が代わりに来たのです。アトス様」


アトスと呼ばれた中年男性は、このキケロ都市国家同盟でも上位者と呼ばれる人物だ。

そして、ニアキスと呼ばれる彼も、アトスよりは下だが、上位者の仲間でもある。


彼ら二人は、後ろに護衛と思われる人物をそれぞれ一人づつ連れ、通路をゆっくりと歩いて行く。

二人の目的は、各都市国家代表が集まる緊急招集に参加する為だった。


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