78.「ハーレムる ――暴走ハンターを取り押さえよ⑱――」
「ギルドにきれいな赤い髪の人がいたっすよね」
ミズハの女性関係の話は思わぬ方向へと転がっていく。
「ソラさんか。実はあの人にも告白されたことがあるんだぜ」
そう言って彼は再びドヤ顔をしてみせた。
ウェールズのギルドの看板娘ソラは妙齢の女性だ。
気立てが良く誰にでも優しい、そして荒々しい男達が集まるギルドの娘だけあって逞しく図太い性格をしている。
持ち前の美貌も合わさって街中にファンがおり、一緒に仕事している親のヤマトは心の休まる時がないとぼやいていた。
そんな彼女との出会いは二年前。
ロマンシア大陸での旅を終えて、ハンターを目指すべくギルドを尋ねたミズハに彼女の方から話しかけてきた。
告白も彼女の方からだった。
「でも先輩のハンターに取られちゃったんだよ」
「ファルちゃん余計なこと言うな」
ミズハが静止をかけた時にはもう遅い。
実際、当時のミズハもアクションを起こすのが遅かったのだ。
突然の告白に動揺してアタフタし、返事を迷っている間に彼女は別の男に奪われてしまった。
しかもその男は当時の自分よりよっぽど高い実力と名声を兼ね備えた、ミズハが憧れていた先輩のハンターだったのだ。
仕事でも、そして男としても完敗を喫したあの時の体験は今でも忘れられないほどの衝撃を彼の中に残している。
「ありゃりゃかわいそうに。ドナちゃんがなぐさめてあげまちょーか?」
うなだれた頭をヨシヨシするジェスチャーで語りかけてくる。
「もう帰れよ」
ケーキを食べ終えた二人を半ば追い出すような形で玄関に向かわせるミズハであった。
特に伏線とかじゃないので明かしますが女性キャラの名前は、
"ド"ナ、
"ファ"ル、
"ソ"ラとなっています。
その他の男キャラは知りません、適当です。




