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56.ドリーム
ここは、任務達成後に見えるいつもの夢の中。
ミズハは教室で大勢の生徒等に混じって授業を受けている。
皆一様に同じ服装。
その中に一人、窓際に座っている男子生徒の机に妙に大きな一本の骨がある。
見た感じ、大腿骨。
だがサイズがおかしい。
成人男性の大腿骨が40cmくらいなのを考慮すると、この大腿骨の持ち主は十メートル級の巨大生物という計算になる。
窓から見えるのは近代的なビルがごちゃごちゃと建ち並ぶ風景。
こんな世界に、そんな大きな生き物が暮らすスペースがあるのだろうか。
「あれ?」
唐突に目の前の光景がぐにゃぐにゃと揺れだしたかと思いきや、舞台が変わった。
辺り一面が真っ白な部屋。
冷蔵庫や本棚などの家具の配置が自分の部屋にそっくりだ。
「ていうか俺の部屋じゃん!」
ミズハが目を覚ました瞬間、真っ白な壁に黒い字でなにか書き足されていく。
まるでまっさらなノートに走らせるペンのように。




