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Crystal Disc 外伝『深撃の銃弾』  作者: ハルシオン
第三章:マウントブック一家の護衛
46/109

46.レベル100だった男

 二年前のクリスタル事件の時、ミズハはハンターでもなんでもないただの若者だった。

ピストルの技術を磨くためにロマンシアに渡った彼はそこでクリスタルの欠片を手に入れる。

さらに死に別れた姉にそっくりの少女と出会い、その少女を守る三人との出会いがミズハを一連の事件へと誘って行く。


 クリスタルの欠片はミズハ達四人に大いなる力を与えてくれた。

身の丈ほどもある大剣を軽々と振り回すことができる風の力。

怒りを電撃に変えて放出させる雷の力。

情熱を心に宿し、全てを燃やし尽くす炎の力。

そしてミズハに宿った水の力もまた脅威であった。

水に限らぬあらゆる液体を凝固させ銃弾の代わりとすることでほぼ無尽蔵に弾薬を持ち運べた。

用途は狙撃に限らず、医療や探知方面でも活躍。

クリスタルによって作り出されたその銃弾は自らの意思で軌道をコントロールすることさえ出来た。


 移動の要となるチェーンワイヤーも当時のミズハには必要が無い。

水のある場所へなら一瞬で飛び移ることが出来たのだから。

水で固めた銃弾を飛ばし、その地点に瞬間移動することまで出来た当時の機動力はワイヤーの比では無い。


 クリスタルを失った現在。

あの頃の戦闘力に少しでも近づけるためにミズハはいくつもの装備を身にまとっている。

二丁拳銃も二年前に使っていたオモチャのピストルより遥かに高性能なのを使っているし、自身の狙撃能力も高めた。

それでも全盛期の七割の力しか発揮できないのが現実だった。

「腹減ったな」

回想に疲れたミズハは、故郷のバレンシアで今を生きている。

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