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我が町の特産品は神様です。  作者: ロキ00
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使者

教室棟を抜けて学長室がある教員棟へ向かう。

途中にある中庭を通ると桜の花びらがなかなか幻想的に舞っていてその中で学生たちが手作り弁当や購買で買ってきたパンなどを食べている。花びらも一緒に食べてしまわないだろうかと思う。

教員棟1階の1番奥に学長室がある。

この大学に来てから一度も入った事はない。

まあ、来る理由もないし進んで来ようとも思わないが。

学長室の前で一度深呼吸をする。なぜ職員室などに入ろうとすると少し緊張するのだろうか、特に悪い事はしていないだから不思議だ。

扉をノックする。

「入りなさい。」

男の声がした。この声は学長だろう。

「失礼します」

部屋に入ると高級そうな机がありその奥に学長が座っている。

その前にある応接用のソファーに女性が座っている。

きちっとしたビジネススーツを纏ったその女性は自分の方を見てニッコリと微笑みながら軽く会釈をする。

俺もそれに合わせて頭を下げる。

「初めまして、小林正樹くんですね。急にお呼びしてごめんなさい。」

「いえ、大丈夫です。」

本当は逃げようとしたのだが。

「では学長。彼と二人にしてもらえますか。」

「は?二人にですか?」

学長が驚いた声を出す。

「はい。」

「いや、ですが、」

「学長」

女性が学長の方を見てもう一度言う。

「彼と二人にしてください。」

声のトーンが前と違う。

「わ、分かりました。」

いそいそと学長が部屋を出ていく。

「くれぐれも失礼のないように」

自分の横を通る時に小声で注意して部屋を出て行った。

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