表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/46

第39話

「展開!各自持ち場に着け。白狐は魔法を発動後、灰虎を守ることを優先。赤象は黒猫のフォロー優先で行動」


「おっ?なんかリーダーっぽい発言してるぞ?これ大丈夫?普段と違うことしてると色々狂うよ?【親火】っと、言い忘れてたけど、この魔法のデメリットとして、発動中は一切のMP回復が出来ないからよろしく」


「え?そんなデメリットあんのそれ?」


「自己増殖型の魔法は異常なまでのMP消費量だからな、この程度のデメリットは受け入れないとこのレベルで発動は出来ない。他にも色々とデメリットを入れてるぞ?」


必要MP量を下げる為にかなりのデメリットを設定した。

発動中のMP回復不可は複数あるデメリットの中で最も重要なデメリットだ。

これを消すだけで必要量が総MPの98%から346%に上昇する。

・・・うん、発動出来なくなるね。

自己増殖型の魔法がどれだけ異常なのかがよくわかるよ。

発動すら出来ないとか今作る意味があるのだろうか?


「マジか、魔法って大変なんだな。MP回復不可で何か問題ある?」


「んー・・・無いんじゃね?一応魔法での援護が無くなるけどそもそも俺は魔法を使っての援護がまだ出来ない。使いこなしてないから逆に危ない感じ?」


「なら問題無しだな!」


「問題あるとすればお前だろ虹鳥」


「そうだそうだ!今回役立たずだったら分かってるよな?牛丼特盛りだぞ!」


「え?そうなの?俺2杯も食べれないんだけど?」


「なんで俺が奢ることになってんの?なんでお前はしれっと2杯目の話してるの?」


「仕事しろやっ!!」


俺と虹鳥のやり取りに灰虎が茶々を入れ、黒猫がキレる。

前回とはやや違うが戦闘中でのお遊びはいつものことだな。

これくらいの緊張感じゃないと俺ららしくない。


「灰虎、何分必要?」


「あー・・・そうだね、前回同様5分くらいは欲しいね。それだけあれば多分大丈夫」


「5分ねー・・・うっし、煽るか。虹鳥さーん。君の評価時間はどれくらい欲しいですかー?灰虎君は5分あれば熊殺せるらしいですよー?」


「はぁ!?5分で活躍しろとかキツイって。もうちょいくれ!」


「黒やんに交渉してくださーい」


「黒猫!何分持つ?」


「5分」


「おい」


「今日朝ご飯食べ過ぎたからいい感じに眠いんだよ。だから5分」


「あーそれわかるわー。今日は天気いいからね、お昼寝日和だよ」


「猫と戯れながらぽかぽかお日様の下でうたた寝、最高じゃん」


「待って!俺このままだと大剣やめなきゃいけないじゃん!協力してよ」


「5分で・・・正確に言えばあと4分で活躍すればいいだけだろ?余裕だろ」


黒猫がある程度余裕を持って回避している。

虹鳥を煽る程度には余裕があるみたいだな。

まぁ、今回は赤象だけじゃなくて俺も真面目に援護してるし、前回で攻撃パターンを覚えたりしてるからな。

これくらい出来なきゃこの先危ないだろ。


「よっしゃ、こうなったら俺が疑似タンクやってやんよ。こっち向けやクマ公!」


「え?」


虹鳥が唐突に変なことを言い出した。

やばい、煽り過ぎて安定行動を放棄しやがった。

どうする・・・見捨てるべきか、援護すべきか。

黒猫を盗み見すると、呆れつつも苦笑している。

これは多分だけどこの行動を許すつもりだな?

しかたない・・・俺も肯定してあげるか。


「赤象、援護するぞ!これで死ぬようなら俺達のリーダーは不可能だ!リーダー役を降りるか焼き肉を奢るかの2択を迫るぞ!」


「おっしゃぁ!真面目に援護するけど普通に負けて焼き肉奢れやっ!」


「うるせぇ!俺は普通に勝ぁつ!」


「普通に勝つって意味が分からん。そこは絶対に勝つじゃないの?」


「いやあの・・・そこで冷静に突っ込むのはやめてください・・・」


「ちょっ!虹鳥はしゃべってないで早く熊持ってけや!活躍するんだろ?」


「あ、やべ。おらぁ!」


俺が戦う宣言しても一切攻撃していない以上、熊が虹鳥に向かうはずがない。

しゃべっている間も常に黒猫が熊の相手をしていた。

これで残り時間は3分ちょっとだな。

ふへへへへ、焼き肉まであと3分ちょっとだ。

今から楽しみだぜ。


虹鳥の大剣を使った攻撃が熊に当たる。

前回は縦斬りで盛大に外したが、今回は命中重視での横斬りだ。

筋力が足りていないのと武器の性能が悪いのが合わさり、熊の後ろ脚に少し傷を付けただけで終わった。

縦斬りなら振り下ろし分で火力も出るだろうけど当て難いんだよね。

どこかで縦斬りでの高火力を叩きこんでもらわないと重量級武器を扱う意味がない。


「えー・・・4%くらいかな?お前その見た目で火力無さ過ぎだろ」


「え?そんなに減ってないの?こいつ強くない?」


「HPが結構高いのと、パワー型ってことで筋力が高いんだよ。筋肉の鎧がうんぬんで物理防御が高いって掲示板に書いてあった。だから魔法での突破がお勧めらしいよ」


「へー。そういう意味もあって俺の魔法で止めを刺す作戦なのか」


「せやで?詳しくは見てないけど、HPが減ると発狂モードになるらしいからさ。それも合わせてお前の超高火力でのワンショットキルを狙ってる訳」


「ほーん、そこまでしっかりと考えてるのか。知らなかったわ」


「リベンジだからねー、ある程度は情報収集してますよ。んで?役立たず君、まだやるの?」


「・・・・・・焼き肉は嫌だっ!俺は戦う!」


「お店で食べるぅ?それとも誰かの家でやるぅ?」


「うるせぇ!俺は勝ぁつ!」


「仲間を煽るなよ白やん」


「それ笑いながら言わなかったら許されたな」


「俺も焼き肉食いたい」


「わかる」


しゃべりながらでも、一応は仕事をする。

先ほど虹鳥が付けた傷に向かって攻撃すれば、他の場所よりもダメージが大きい。

まぁ、ほとんどが違う場所に当たったんですけどね?


黒猫が完全に休憩に入り、観戦モードになりつつも戦闘は続く。

虹鳥の攻撃前後、熊の攻撃前の予備動作時に攻撃し、危険を減らしていく。

徹夜で練習すると言っていた通り、今まで以上に使いこなしている。

まだまだ荒削りで、回避や攻撃後の隙が大きいが、攻撃自体は問題なさそうだ。


「おらぁっ!」


ただ、攻撃の種類が少ないのが気になる。


「よいしょぉぉ!」


ややダッシュして斜め下からの掬い上げでのアッパーカット。


「うらぁっ!」


身体をひねり、フルスイングのような横斬り。


「舐めんなぁぁぁ!」


相手を斬るんじゃなく、地面に叩きつけるとしか言えない縦斬り。


「よっしゃぁっ!」


攻撃と攻撃の間の隙はかなり大きく、俺と赤象のサポートが無ければ確実に反撃を食らう。

それでも、攻撃の速度やタイミングは成長が見れる。

ただ、一つだけ文句を言いたい。


「お前うるっさい!もっと静かに戦え!」


そう、攻撃の度に叫ぶ。

しかも、攻撃モーションに入る直前に叫び始める。

今から攻撃しますねって相手に教えてるようなものだ。

こいつ大丈夫なのか?


「叫ばなきゃ気分がノラねぇんだよ!何割削った?」


「あー・・・俺と赤象分含めて2割くらい?」


「すっくな!え?俺結構頑張ったよね?」


「一応言っておくけど一番ダメージ与えてるの白やんだからね?」


「え?」


「あっ、そうなの?俺はそこまで見てなかったわ」


「ん?うん。虹鳥が微妙に傷を付けるだろ?そこに攻撃してるからダメージが他よりも大きいんだよ。あと、赤象も真似し始めたから一番ダメ出してないの虹鳥だね」


「はっ、マジかよ・・・嫌でも同じ場所に攻撃だろ?俺もやればダメ稼げるだろ」


「ここで残念なお知らせがあります」


「・・・灰虎待てっ!まだ俺は戦える!まだ待つんだ」


「・・・・・・ひゃっあ!我慢出来ねぇ!」


「ちょおっ!てめっ!」


「・・・赤象!援護中止!灰虎を守ること優先しろ!」


「了解!俺もそっち側行くわ!」


「は?ちょおい!ごふゅ」


「「「あ」」」


「・・・灰虎魔法よろしくー」


「・・・はーい」


我らがリーダー、虹鳥が死に戻りするなか、灰虎の魔法は無事に完成した。

大爆発を起こす魔法だと思い、全員が逃げようとしたが、レーザー型の魔法だった為、特に被害は出ていない。

俺の魔法を利用した魔法は予想以上の火力となり、8割近く残っていたHPの全てを吹き飛ばすことに成功。

流石、火力特化のロマン砲、頼りになる火力だ。

そんな感じで戦いは終わり、虹鳥を含む俺達5人は無事に次の街に行けるようになった。

そして、不貞腐れてるアホは放置し、皆で祝勝会を兼ねた牛丼を食べに行く。

さぁ、他人の金で飯を食うぞ。




次の更新予定日は 11/21 0:00です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ