第38話
おはようございます、今日も元気にゲーム日和ですね。
今日は他人の金で飯を食えるから更に元気になります。
牛丼特盛り・・・うへへへ、トッピングは何にしようかな~?
朝ご飯に軽い掃除、冷蔵庫の確認等の日課を終わらせ、ゲームの準備をする。
1日中ゲームやるとは言え、やるべきことはやらないとな。
今日は昨日のリベンジだし、サクッと倒して次の街へ行くか。
「おはよう。くっそ狭いこっちにログインするの辞めようか今悩んでる」
「待って、まだ拡張してないだけだから本当に待って」
「・・・?うん、おはよう」
何やら黒猫が不機嫌だ。
俺以外が揃ってるし何かやらかした後なのか?
「あー・・・大丈夫。何もしてないって言うか何もしてないのが問題かな?」
「ん~?意味がわからん。説明はよ」
「何も拡張してない空間じゃん?そのせいでさ、紅茶とか飲み物一切無いんだよ」
「把握したわ。あいつそこら辺結構拘るからな~」
何も拡張していない買ったばかりのクランホーム用空間。
真っ白な壁に覆われた部屋で、本当に何もない。
飲み物や食べ物が無いってレベルじゃなく、テーブルも椅子も無い。
ただの壁と床があって、そこに座ってるだけだ。
これ、ずっといると精神的に不安定になりそうなんだけど大丈夫か?
「黒やーん。こいつらの準備を確認するからその間に向こうでティータイムでしてきたら?」
「・・・・・・そうするわ」
俺の提案に、即行動をする。
そこまでして紅茶が飲みたいのかよ・・・。
俺には理解出来ないな。
「あいつあんなに紅茶に飢えてたっけ?」
「今月AL買ったから金厳しいんじゃない?」
「あー・・・ありそう。あいつ葉っぱから買ってるんだっけ?」
「俺紅茶飲めないからそこまでして飲む理由がわからん」
俺の記憶が正しければ、黒猫の紅茶好きは親の影響だったはず。
ただ、親と趣味が異なり、自分で違う葉っぱを買い始めた。
その結果が万年金欠とか笑える。
飲み物に拘りの無い俺には到底理解できないことだな。
「まぁ、いいや。んで?お前らアイテムとか装備の耐久値とか大丈夫か?昨日みたいにポーションありませんとか言い出したら流石に見捨てるぞ?」
「あっ」
「はい虹鳥は何も買ってないと。他二人は?」
「矢の補充はしたけど回復アイテムは持ってない。てか、二人が作ってくれると思って買う気無かった」
「右に同じ」
「施設が無いから無理。とりあえず今回は買いに行くぞ?熊狩った後にここ拡張して工房作るわ」
「あ、俺5万くらいしかないけどいくら出せばいい?」
「お好きなだけどうぞ?別に今すぐ払う必要は無いし」
「払わないと?」
「定価での販売になりますね」
「分割で支払いは大丈夫ですか?」
「分割するくらいなら素材提供しろ」
「あ、なら俺金無いからさ、素材採取で許してくれない?決められた金額分の素材でもいいだろ?」
「んー・・・まぁ、いいか。とりあえず黒やんに連絡した後に買い物行くぞ」
「うーす」
黒猫にアイテムを買いに行くから時間がかかることを連絡する。
予想通りのんびりお茶してるとの返信があり、買い物に付き合うつもりは無いとの事。
俺一人で問題児達を相手するのは疲れるんだけどなぁ・・・。
まぁ、俺も含めて五人全員が問題児なんだけどね?
回復用のポーションと採取や採掘に役立つアイテムを購入させる。
金が無いとずっと言いつつもきちんと指定した数は買ってくれた。
買わなくてもいいものも買わせようとしたのは怒られたけどな。
毛繕い用の櫛とか買ってくれてもいいじゃん。
攻略には絶対って言っていいレベルで必要ないアイテムだけどさ。
若干の遊びを入れつつも買い物が終わり、冒険者ギルドにて黒猫を待つ。
作戦は前回と同じである以上、誰かが変なミスをしない限りは勝てるだろう。
「あ、そういえばさ」
「ん~?」
「能力って知ってる?何か最近見つかったらしいんだけどさ」
「何それ?」
「職業別で色々あるらしくてさ、条件を満たすと取得可能になるらしい」
「らしいってことは掲示板情報?」
「そそ、一応スクショ付きで報告があったからほぼ確定情報なんだけどね」
「ほーん。んで?それ俺らでも取れるの?てか、ユニークとかありそうだね」
「公式でユニークは存在しないって公言してるから大丈夫。条件満たせるかどうかは・・・わからん」
「どんなのがあんの?」
「今分かってて俺らが使えそうなのが・・・あー・・・斧士のか。HPが50%未満の状態で重量級武器で敵を100体倒す。そうすると、なんだっけ・・・名前は忘れたけどHPが50%切ると筋力が1.5倍になる能力が手に入る」
「え?つっよ。それ欲しいんだけど」
「今から挑む熊相手にHP50%以下で立ちまわれる?」
「あ、無理。終わったら取りに行くわ」
「ねー、弓はー?」
「魔法使いはー?」
暇そうに手遊びをしていた二人が会話に入ってくる。
なんで高校生になって、しかもゲーム内でグーチョキパーで何作ろうとか遊んでるの?
ちょっと他人の振りしたくなったじゃん。
「・・・・・・自分で調べろよ。弓に関してはお前の実力不足が原因で取れない。魔法はあれだ、火力上がるのが見つかって無い。詠唱速度とか燃費とかお前に必要?」
「いらね。火力アップ系探すか?てか、探せる?」
「条件がそのまま効果に繋がってるからね、探そうと思えば探せるでしょ。共通の条件として100体倒すはあるから何かしらの状況を作って100体倒せば?」
「MP全消費の魔法で100体倒すとかありそうじゃね?」
「それやるのは大抵アホだけだろ。狙う?」
「狙う」
「そこにオマケしてさ、全部ワンパンで倒すとかどうよ」
「いいね~。けど時間掛かりそう」
「俺の奥の手があればめっちゃ早く終わるぞ?手伝おうか?」
「マジ?熊終わったらよろしく」
「おk。あれだ、範囲が狭い技作っておけよ?俺まで巻き込まれたら大変だからな」
レベルも上がったし、俺の必殺技もポーション無しで使えるだろう。
ポーション酔いはかなり辛いらしいからな・・・。
何で一定時間内にポーションを大量に摂取したらガチな吐き気が発生するんだよ。
そこまで再現しなくていいだろ・・・。
のんびりとそこそこ大事な会話をしていると、ようやく黒猫が合流。
ゆっくりとティータイムを楽しめたのか、朝より機嫌が良さそうだ。
この後、熊を真正面から抑える必要があるからな、多少の融通は許される。
「待たせた」
「そこは裏声「それはない」・・・ネタを入れないとかないわー」
「あれはマジで背筋がゾクゾクってくるからやめろ」
「それ狙ってやってるから。一応聞くけど、黒やんアイテム大丈夫?」
「大丈夫。そこのアホ共と一緒にするな」
「装備の耐久値は?」
そっと視線を外し、メニューを操作し始める。
これはあれだな、俺に言われるまで忘れてた顔だ。
「・・・まぁ、大丈夫だろ」
「装備とお前、どっちが先に死ぬ」
「熊相手なら俺だな」
「なら大丈夫だな。おらー、駄弁ってないでPT申請しろや」
能力に対する妄想を語っているアホ共に蹴りを入れる。
俺も欲しいけど熊が先だろ。
とっととリベンジを成功させてくっそ狭いホームを何とかしたいんだよ。
「送った―」
「んじゃ、リーダー。受付行って来い」
「ういー」
虹鳥が受付にて申請し、受理される。
PTメンバー全員のレベルが規定値である15を超えている以上、何も問題はない。
その後は前回と同じく、別室に誘導され、試練の間に転移する魔方陣の上に立たされる。
「作戦は前回と同じで、白狐が下地を作って灰虎がパなす。行けるな?」
「なんか虹鳥がリーダーっぽい発言してるんだけど大丈夫?この流れ不安なんだけど」
「あ、それ思った。なんかこう・・・フラグ?」
「これ今回も負けじゃない?」
「えー?俺また不発で終わるの?嫌なんだけど」
虹鳥が唐突に仕切りだしたことに不安を感じ、周りに聞くと同じような反応が返ってくる。
やっぱりあいつがリーダーっぽい行動するのは違和感あるな。
けど、変に気負わずに挑めるのは楽でいいや。
「うるっせ。俺だってリーダーっぽくなろうと色々試してんの!んじゃ、行くぞ!」
「「「「おー!」」」」
さぁ、リベンジだ。
熊さんや、前回の分も含めた特大の1発を食らわせてやるよ。
次の更新予定日は 11/18 0:00です




