第27話
「フラグ乙」
「フラグ建ててないから」
「移動中に見せるね・・・からの移動中に敵に会わない。完璧に新技見せれないフラグでしたね」
そう、道中で猫以外の敵に一切会わなかった。
猫が大好きな黒猫が攻撃するはずもなく、一度も魔法を披露出来ずに到着してしまった。
意気揚々と新技見せるぜって意気込んでたのにな・・・面白いからもう少し弄るか。
「くっそぉー・・・別に問題ないけどなんか悔しい」
「それよりも大きな問題がある訳ですが」
「予想出来るし聞きたくはないですが、どうぞ」
「ここは採掘地ですよね?」
「そーうですねー」
「前回一緒に採掘した時の事を覚えてますか?」
「・・・・・・・・・」
「見てろよからのピッケルへし折り・・・おもろっ!」
「あれから成長したかr・・・フラグじゃねーし!」
「まだ何も言ってないんですがそれは」
顔に出てたか・・・いや、付き合いが長いんだし思考を読まれたが正しいな。
ここまで連続してフラグ建築するとか建築士になれるんじゃないか?
「あー・・・なんだっけ?見せてもらおうか、黒やんのなんとかかんとか」
「・・・わからん。中途半端にネタを入れようとすんな」
「なんだっけなー・・・かなり昔の作品だから覚えてねーわ」
「俺もネタにされてる部分だけ知ってて作品自体は全然知らないとか結構あるけどな」
「それな・・・あ、やべ。今日の飯当番俺じゃん・・・あと1時間で一回落ちなきゃ」
「んじゃ俺もその時間に飯食いに落ちるか・・・ピッケル何本ある?」
インベントリを確認・・・前回と同じく5本あるな。
てか、素材が結構溜まっててやばいな・・・。
そろそろ整理しないと重要なアイテムを回収できなくなるな。
「5本。それ以上に空きスペースが少なくてやばい」
「なんでそんな空きスペース無いの?あ、俺も5本」
「採取したけど売らずにずっと山籠ってたから。借りれる所は壁が邪魔で入れないからさ、生産まだしてないんだよね」
「そう言えばそうだったな。俺はそこそこ生産活動したから空きある。・・・本数あたりの採掘回数勝負でどう?」
「もうすぐクラン作るからそこで工房作って即生産かなー・・・。平均?合計採掘数じゃなくて?」
「あいつらが戦闘行くぞって文句言いそうだけど大丈夫?平均、小数点は切り捨て」
「あー・・・それ考えてなかったわ。いらない鉱石売って空き作るか。問題なし、罰ゲームは?」
「もしくはあいつらの装備を作るってのもありだな。罰ゲームはなしで」
「設計図持ってないし生産系は全然やってないから厳しいだろうな。了解、勝負だ」
「設計図は売ってるし試作品程度なら問題ないだろ。勝負だ」
黒猫との採掘回数勝負。
制限時間は・・・街への移動時間を考慮するに30分もない。
・・・まぁ、俺達ド素人の採掘に30分もピッケルが持つ訳ないんだけどね?
結論から言おう・・・勝ちました。
俺が6回/本の結果で終わり、黒猫は5回/本・・・うん、どんまい。
切り捨てじゃなくて四捨五入なら引き分けだったのにね・・・。
「おかしい」
「おかしくない。お前が1回で壊すからダメなんだよ」
「今日は調子悪かっただけだし」
「声震えてるぞ」
「ふふふるえてねねねねねねぇしっ!・・・これはちょっと盛りすぎかな?」
「盛り過ぎだねー・・・」
「くっそぉー・・・」
「本日二度目のくっそぉーですね」
ニヤニヤしながら黒猫を見る。
ここで煽らなきゃいつ煽るんだってくらい最高の笑顔で煽る。
楽しい。
「その笑顔殴りたい・・・悔しい!」
「ここで殴りに来ないのが黒やんのいい所。安心して煽れる」
「遊んでるの分かってるからな、逆の立場でも間違いなく煽る」
「わかる。負けてたら間違いなくドヤ顔されてた」
「俺も間違いなくドヤってた・・・あー時間やばいか?」
「戦闘巻きで行けば街まで戻れるな」
「どうする?」
「んー・・・街までダッシュでログアウト。飯食い終わったら再ログインで戦闘して新技確認で」
「問題なし。集合場所は・・・ホームでいいか」
「だな。敵は無視してダッシュだ」
「そこまで走る必要ある?」
「限界の確認的な?ゲーム補正がどこまであるのかとか知っておきたい」
「あー・・・それはあるな。走るか」
「先に着いた方が勝ちな、よーい」
「いいだろう・・・ドン!」
特に問題もなく、無事に街に着いた。
ゲームの中で全力の走るのは楽しかった・・・が、周りの視線がちょっと気になったかな?
俺の美しくて素晴らしい尻尾が目立つからな、しかたない。
さてさて、ログアウトして戻ってきました我が家。
ログインしてすぐとログアウトしてすぐはあれだね、尻尾の有無でバランスを崩しそうになるよ。
現実では無いのが当たり前、ゲームではあるのが当たり前状態だからな、切り替え時は大変だ。
・・・初めてログアウトした時にちょっとこけそうになったのは内緒だ。
「さて・・・今日は金曜日、カレーの日だ」
「今週は私が全部担当するって約束だったけど・・・やっぱりカレーは作るんだね」
「当然だろ?海軍カレーは旨いからな」
「はいはい・・・はぁ、今日のカレーは?」
「護衛艦「あけぼの」のカレーだ」
材料は、
牛肉(角)、たまねぎ、人参、じゃがいも、カレールー、おろしにんにく、バター、とんかつソース、ウスターソース、ケチャップ、お好みソース、醤油、赤ワイン、ブランデー、だしの素、味の素、はちみつ、オリーブオイル、パイン缶詰、桃缶詰、ジャム、インスタントコーヒー
であり、分量は人数によって変わるから省略させてもらう。
また、スープストックを別途作る必要があり、材料は
水、鶏がら、香味野菜等の残菜、ローリエ、出し昆布、卵の殻
になる。
初めて見た時は卵の殻にちょっと驚いたな。
ちなみに、スープストックとは西洋料理における出汁のこと。
作り方は━
「ねぇ、作り方を言いながら料理するのやめて」
「・・・・・・」
「海軍カレーの時だけテンション違うよね?」
「美味しいからな」
「はぁ・・・その理由だけで毎週カレーを食べる日があるのがなぁ・・・なんでお兄ちゃんは無駄に拘るんだろう・・・狐とかカレーとか健康とか・・・」
「好きを貫くからこそ人生は楽しいんだろ。人に迷惑を掛けなきゃ何をしたっていいんだよ」
「妹に家事を押し付けてキツネ村に遠征するのは?」
「対価は払ってるからセーフ。今年も行くから」
「はぁ・・・ほんっと、狐好きだよね」
「今年はホッキョクギツネと尻尾について語り合いたいなぁ・・・去年は茶プラキツネと語り合ったし・・・」
「違いがわかんないから・・・それよりもご飯はあとどれくらい?」
「30分くらい?辛口でいい?」
「甘口!お兄ちゃんと違ってか弱い乙女なんだよ?」
「・・・・・・突っ込んだら負けかな?出来たら呼ぶわ」
「ん!」
なんで俺よりも普通に強いのにか弱い乙女なんて言うんだ?
いやまぁ・・・うん、力単体で見れば俺の方が上だけどさ・・・。
試合形式ならほぼ確実に負けるんだけどなぁ・・・。
俺も武術習うべきだったのかねぇ・・・。
海軍カレーは美味しいので是非、調べて作ってみてください。
私も月に1度は作ってます。
次の更新予定日は 10/15 0:00です




