22話 お風呂と引っ越しうどん
夕方には、改装作業は終わった。一週間くらい見積もってた作業が終わった。
食堂部分は俺の我儘で思い切り作り替え、部屋に家具を入れ、トイレも綺麗にして、女性用風呂場を大きめに作った。
「大きいお風呂もあるのね」
「まあ、女性陣のことを考えれば当然じゃないですか?」
「サヌキさんのそういうマメなところはいいっすよねえ……」
「ふむ、流石サヌキ様ですね」
皆に好評みたいで何よりだ。なんせウチは女性優位だ。
っていうか、俺しかいねえし。
「で、今日の晩飯なんですけど、皆さん、是非お風呂でうどんを食べてください」
「「「なんで!?」」」
まあ、そういう反応だよな。
「ウチの地元では引っ越しうどんって言って、引っ越し終わったら、風呂場でうどんを食うってのがあったんですよ。『風呂入って病気にならないで太く長く生きよう』って意味らしく。なので、是非」
「そうなのね。分かったわ。楽しみにしているわ」
「変わった風習っすねえ」
『なんじゃ、楽しそうじゃの!? 儂もするぞ!』
「では、グラ様も参りましょう」
そう言いながら、四人は風呂へと向かっていく。
大きな風呂にしたから余裕だろう。
俺は、うどんの準備を始める。
『うっぎゃー! 風呂とはこういうのか!? いやじゃ! いやじゃ!』
「こらー! グラ様 大人しく洗われてください!」
楽しそうな声が小さく聞こえながら、俺はすぐに作り終える。
うん、今日もうまいぞ。
……。
って、ちょっと待て?
女性陣全員行ったら誰がうどんを持っていくんだ?
そして、俺は風呂場の入り口で大声で呼ぶ。
「あ、あのー! うどん! 持ってきましたけど! ど、どうします!? もう今日やめときますか!? あの、出てからでも」
一応作ったが、流石に、持っていくわけにはいかない。
『いやじゃいやじゃ! うどん食べるんじゃ!』
「ちょっと! ダメですよ! グラ様! 裸で行っちゃ!」
ばしゃばしゃと音が聞こえ、グラ様の声が聞こえる。
「ちょ、グラ様! そのまま出てったら、ダメっすよ!」
『いやじゃいやじゃ! せっかくの引っ越しうどんを食べるんじゃ!』
「わかりました。では、わたしが」
「って、なんでクアケも全裸で行こうとするの!? ちょっと、待って! きゃあああ!」
スゥさんの叫びと、どたんという大きな音。
「だ、大丈夫ですか!?」
俺は思わず飛び出してしまっていた。
のは、本当によくなかったと思う。
うどんのように美しく白い、ツルツルでもちもちのお肌がまるでざるうどんのように盛られていて……
「……」
「……」
「……」
『うどん!』
「……きゃ、きゃああああああああ!」
「す、すみません! うどんお持ちしました! ど、どうぞ!」
俺は、慌ててうどんを置いて風呂場を出る。
「……と、とりあえず、のびたらあれっすから。風呂行って食べますか」
「そうですね。思ったよりもどきどきしました」
「うぅうう~、見せる時はもっとムードとかあ、ムードとかほしかったああ」
『うどんうどん! うどんじゃああ!』
みんなは、いそいそと風呂に入り、湯船に浸かりながら、うどんを食べたらしい。
ちなみに、スゥさんは出た後真っ赤になって俺を睨みながらも、美味しいと言ってくれた。
グラ様は満足してくれたようだ。
まあ、良かった。
俺は男風呂で一人うどんを啜った。
さっきのことを思い出し、俺はのぼせそうだった。
引っ越しうどんで健康になるはずだったんだがな。
いや、これからよろしくお願いします。
そう願いながら、風呂を出た俺はみんなと並んで眠った。
あれ? また?
流石に恥ずかしかったのか、スゥさんとサラダは端っこで、グラ様とクアケが隣だったけど……いや、この状況ほんといいのか?
エルフの呟き「ああぁああ、ムードぉおお、もっとなんかいい感じにディナーを食べて、お酒飲んで、もっとこう、サヌキから私の服を……! あ、鼻血出そう……も、もう今日は寝よ……くすん」
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