19話 病気がちエルフとしっぽくうどん
「さて、それじゃあ、俺特製しっぽくうどん、お食べあれ!」
「「「『いただきます!』」」」
皆で手を合わせて食べる。
野菜たっぷりのうどんは見た目も色鮮やかで、しかも、栄養もある。
「美味しいです!」
「最高っす!」
二人は絶賛してくれた。
グラ様、スゥさんも夢中で食べてる。
『うむ! このスープがうまい! それにこの肉、中々噛みごたえがあってうまいぞ』
「本当ですね。噛めば噛むほど味が出てきます」
サヌキオコウチンは精霊とエルフの舌にも合ったようだ。
「野菜も美味しいです」
『そうじゃろ、そうじゃろ! なんせ儂の魔力が込められておるからのう! しかし、やはり、ネズは良いな! ちゃんと野菜へのりすぺくとがある! だから、うまいのじゃ!』
しっぽくうどんは寒い時期に作ることが多い。それはやはり身体を壊しやすい冬に栄養をたくわえる意味もある。
そして、冬の野菜にはそういう栄養がとれやすいものが多い。
なら、俺達の身体を助けてくれる野菜に感謝し、最大限うまく、そして、栄養をとれるよう作るのなんて当たり前だと思うけど。
「いやー、サヌキさんのうどんって小麦だけな気がするけど、結構色んな工夫があるんすね。道理で、病気がちなスゥさんが急に元気になったわけっす」
「ああ、そうでしたね」
俺が入った頃のスゥさんは、けっこう病気がちで、休むことも多かった。
だけど、カイトはスゥさんがお気に入りだから、ゆっくり休んでくれとか言って特別待遇してた。スゥさんはそれが居心地悪そうだった。
「あの頃は、都の空気が汚くて辛かったのよね。でも、サヌキのうどんを食べてたらどんどん元気になって……」
うどんは食べやすい。うどんを食べて、食欲が出ておかずを食べたくなるってこともある。
スゥさんには本当にうどんが合っていたのだろう。
みるみるうちに元気になった。
そして、それから大分仲良くなれた、気がする。
「そういえば、こっちに来てからスゥ様は随分開放的になられましたね」
クアケがそう言うとスゥさんはうどんを食べながらも大きく頷く。
「ちゅるっ……! そうなのよ! これだけ自然豊かだと空気もおいしいのよねえ!」
そうか。俺は村づくりをして、いっぱい村民を呼べたらと思っていたけど、自然も大切だよな。その辺りのバランスをうまく考えていかないと。
『うむうむ! この辺りは、非常に良質の魔力が生まれているからのう! 儂も気持ちいいのじゃ! いやあ、他の精霊共も早く来ればいいのにのう』
グラ様がすっげー不穏なことをいったが流しておこう。流しうどんだ。
「じゃあ、どんどん作っていくからどんどん食ってくれよ」
「「はーい!」」
「あ、そういえば、この鳥の名前サヌキオコウチンってサヌキさんなんか関係あるんすか?」
サラダが鳥肉をフォークで刺しながら聞いてくる。
「ああ、サヌキってのはな、古くこの村を起こした人の名前で、元々はその人の名前を借りてサヌキ村だったんだ。で、俺はその人みたいに新しい事が出来るようにって名付けられたんだよ」
「へえー、そうなんすか。じゃあ、他にもサヌキがつくものはありそうっすね」
「ああ、勿論あるぞ。元々俺の作るうどんはサヌキうどんって名前があるしな」
「普通のうどんと違うんすか?」
「普通のうどんに比べてこしがあるのが一番の違いかな」
「でも、なんでサヌキうどんって言ってなかったんすか?」
「……なんか自分の名前つけたみたいで恥ずかしいだろう」
「ああ……」
サラダは納得したようでそれ以上何も言わなくなった。
だが、サラダも美味しそうに食べていたので良かった。
クアケは箸やら器まで舐めるように食べていたけどなんか味するのか?
こうして、しっぽくうどんで元気いっぱいの昼食を終えた。
エルフの呟き「元気が出たのはうどんのせいだけじゃないんだけどな……」
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