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レイ・チェンバースは悪夢を見ない  作者: ネジマキピエロ
[第二章]善と悪の境界線
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接吻

パリ支部長の登場です!


「パリ支部長!?」


「そう……リナ・グレイグース」


 そう名乗った女性は、僕にはとても支部長とは思えなかった。

 スラっとした体格に優しい目つき、腰まで伸ばした髪は若草色。おとなしそうで争いとは無縁に見える。

 僕の中にある支部長のイメージが、筋肉ムキムキのジョージだからだろうか。



「それで、パリ支部長が何の用だ! どうしてロンドン支部にいる?」


「何も知らされていないのね。まあいいわ、いずれにせよあなたの敵という事に変わりはないのだから」


 リナがクスっと微笑む。


「何がおかしい!」


「やはり眷属なのね……その腕」


「どういう意味だ?」


「本当に何も知らないのね。教えてあげたいんだけれど、残念……時間がないの」


 リナがそう呟くと、部下達が僕を取り囲み始める。


「ごめんなさい。あなたとは違う形で出会えたら素敵だったのに」


 その言葉をきっかけに部下が雄叫びを上げ、ナイフを出して一斉に飛び掛かってきた。


「グリードッ!!!」


 蛇の名前を呼び、両脚に力をこめる。呼応するように炎が大きくなり、僕の両腕が熱くなる。

 ギリギリまで引き付けるんだ、確実に仕留めないと一瞬でやられてしまう。


 そしてナイフの先が僕が刺さる寸前――


「今だっ!」


 溜めた両脚を一気に開放してジャンプした。

 僕の身体が最高到達点に差し掛かると同時に、真下にいるリナの部下達へ両手を広げる。途端に2匹の蛇は何倍にも膨れ上がり、目標へ向かって大きな口を開き、丸呑みにした。

 食われた人間は炎に包まれ、その場から次々に消滅していき、ほんの一瞬で全てが片付いた。



 僕が地面に着地する頃には部下達は消え、とても静かになっていた。


「何も知らないくせに、加護の力はある程度使えるのね」


 確かにこれはマモンの加護の力だ。でもどうして知ってるんだ?


「私の受けた加護はアスモデウスのもの。色欲の悪魔よ。その力は束縛」


 話しながらリナが近づいてくる。


「悪魔? お前も悪魔と契約したのか?」


「私の力は、相手の肉体の自由を奪う力。そして口づけすれば相手の魂を抜けるの」


 その言葉を聞いて離れようとしたが、もう僕の身体は動かなくなっていた。


「発動条件は、自分の力について相手に説明すること。つまりあなたはもう……私のもの」


 リナは一気に距離を詰め、僕の耳元でそう囁いた。リナの息が僕の首筋に当たるのを感じる。


「本当にあなたとは違う出会いをしたかった。心残りだけれど、せめて優しくするから許して」


 リナがゆっくりと僕の身体に腕を回す。


「……痛みはないわ。少し時間がかかるけれど――」


 言い終わる前にリナが僕の口を塞いだ。




 生まれて初めてのキスをした。美しい女性と死の口づけを。

やっと出ました、初の女性キャラ! もっと序盤で出る予定だったのですが、気づけばこんなに遅くなっていました……

そういえば、この章が終わる頃にキャラ紹介を挟む予定です! キャラが増えてきたので一度整理しようと思っています!


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