【第二十二話】初めての転生ポイント
【タルトの夢の中】
暗闇の中に一つ、蛍の様に輝いて飛んでいる物がある。
俺は無意識にその光に触れる。すると触れた光は大きくなり、光から人の様な姿に変化した。
「こんにちはー! ひさしぶりー!」
その人は転生した時に、色々説明してくれた神様の使い?だった。
タルト
「なぜあなたがここに?」
「なぜって? 何言ってんのよ。あなた転生ポイント獲得したよね? だから転生ポイントについて説明しに来たあげたんじゃない!」
おお、なんて素晴らしいタイミング!この子できる!
「今回獲得した転生ポイントは335ポイントね! 最初にしてはいい出来ね!」
タルト
「あれ、ポイントは殺した人数で獲得って言ってませんでした? 殺した人数は3人だけですが?」
「あぁ、ごめんなさい。説明不足だったね! てへぺろ。」
誤魔化すな。
「正確には殺した人の人数と、そのレベルによって加算されていくのです!」
タルト
「それはそれで、何故3人だけでそんなポイントが貰えるんですか?」
「今回は3人殺したので3ポイント、殺した人の中で最大lvが15でした。単純にかけ算ね!」
タルト
「それだけじゃ45ポイントだけになりますよ?」
「はい、普通は45ポイントです! しかーし! ダンジョン設計士だけの特別スボーナスがあるのです!」
タルト
「ほぉ。」
「ダンジョン設計士は他の職と違って罠で殺します。その際、罠の最大コンボ数が追加されます! なので〈3人〉x〈lv15〉x〈7コンボ〉で315ポイントです!!」
タルト
「ん? その計算だと合計が315ポイントのはずでは?」
「はい、残りの20ポイントについて、ダンジョンを防衛したときにプラスで貰える事になってます! これもダンジョン設計士だけの特権になりますね!」
ふぅん。そうなんだ。罠で殺さず、防衛だけしててもポイントは貰えるのか。
「あと、殺した総人数がある一定数を超えると、さらに達成ボーナスが貰えたりするので頑張ってください! 初めは100人なので後97人殺せばボーナスですよ!」
んー、あと97人殺すとか頭がぶっ飛んでないと言えない数だな。
「続いて貯まったポイントの使い方を説明しますね!」
待ってました!
「貯まったポイントはアイテム、装備、スキルの三種類から選んで交換することが可能です。獲得するアイテムやスキルにはレア度があり、《SSS》《SS》《S》《A》《B》《C》《D》の7つにランク別けされていて、《SSS》が最高ランクになります。」
ランク分け多いな。
「ちなみに《SSS》は世界をも変えてしまう程の強烈な物になってまーす。ぜひ頑張ってね!」
タルト
「《SSS》ランクはチート級ってわけね。しかし《SSS》だと必要なポイントも膨大になるのでは?」
「大丈夫です!《SSS》も《D》も同じ10ポイントになります!」
タルト
「はい? 何それ? そしたら《SSS》だけ選びますよ。」
「そう、選べたらね!」
タルト
「ん? 選べたらってどういうことですか?」
「まー、あなた達の元居た世界で分かりやすく言うと、ガチャですね。」
うほっ!ここでソシャゲ的な要素!!!
「確率は《SSS》が0.1%だったけな? ちなみに《D》が約50%になってますね!」
《SSS》を引ける気がしませんな( ゜Д゜)
「では早速やってみますか?」
タルト
「あ、質問です。日を改めてガチャをする時は、どうしたらいいですか?」
「その時は目を瞑り、心の中で『ガチャガチャポン!』と言ってください。そうしたら私が今みたいに舞い降りてきますので!」
タルト
「わ、わかりました。ガチャ以外にポイントの使い道はあるんですか?」
「ありませーん!ガチャオンリーです!」
タルト
「うほ! レアを引くまで回し続けろという事ですな・・・・・・。では、初めてのガチャなので装備とスキルを10連ガチャ1回ずつお願いします。」
「よしきたー! では今召還しますね! いでよ転生ガチャ!」
すると目の前に大きいカプセルトイの形をした物が現れた。全長は俺2人分はありそうだ。ガチャを回すレバーはちょうど車のハンドルサイズだ。そしてレバーの上辺りには大きく「装備用」と手書きの張り紙がセロテープで貼ってある。クオリティーが低すぎる。
「準備が出来ましたのでどうぞ!」
俺はレバーを両手で持ち、これ以上ない気合を入れて回した。
タルト
「ストライク~、○ョットオオオオオ!」
俺は転生前にやっていたソシャゲのガチャを思い出しながら叫ぶ。するとカプセルに入った装備が10個出てきた。なんかありがたみがない。
俺は出てきたカプセルを順番に開けていく。
①鋼の剣《D》
②炎の槍《C》
③鉄の鎧《D》
④鉄の弓《D》
⑤バスターソード《C》
⑥M16(弾薬無限)《A》
⑦革の兜《D》
⑧クリスタルワンド《B》
⑨鍋の蓋《D》
⑩ハンマーメイス《D》
これは酷い。そして何故かミリタリー系が出てきた。
使えそうな物が少ないような気がする。
続いてスキルの10連ガチャの結果は?
①魔法:ヒール《D》
②クリエイトトラップ:麻痺針《D》
③クリエイトトラップ:美人局《B》
④サモン:ガーゴイル《C》
⑤魔法:フレアアロー《D》
⑥魔法:リジェネ《D》
⑦魔法:ボディアーマー《D》
⑧クリエイトトラップ:こんにゃく《C》
⑨サモン:ラットマン《D》
⑩サモン:ヴァンパイア《B》
こっちは《A》すら出なかった。中々の酷さだ。
個人的には美人局が非常に気なる所だ。
そしてトラップのこんにゃくとは何ぞ?
「今回は残念でしたね! 次回も頑張ってくださいね!」
タルト
「あぁ、待って下さい! もう一回ガチャをお願いします!」
良い物がでないのが悔しく、もう一回トライすることにした。
俺は完全に運営側の策略にハマっていた。
「あら! そうこなくっちゃ! では何のガチャにします?」
タルトう
「じゃー、アイテムの10連で!」
「いでよ、転生ガチャ!」
先程と全く同じ形、大きさ、色をしたカプセルトイが出てきた。違うところは、手書きの張り紙が「アイテム」になっている所だけだった。
タルト
「ストライク~、○ョットオオオオオ!」
俺は出てきたカプセルを早速開ける。
①薬草《D》
②パンツ(男性用)《D》
③パーフェクトボディ《A》
④ウコン《D》
⑤ハイポーション《C》
⑥無作為転移《B》
⑦エーテル《D》
⑧薬草《D》
⑨しゃもじ《D》
⑩覇龍の魂《SS》
タルト
「おぉ!! 何か凄そうなのが出たぞ!」
「これは珍しいですね!ウコンとかこの世界では手に入りませんよ! お酒の友ですね!」
タルト
「いや、それじゃなくて覇龍の魂の方ですが。」
「あぁ、それはどんな者も完全体で復活させるアイテムです。もちろんデスペナルティや、死ぬ以前にかけられた永久効果のあるデバフ、記憶操作、精神支配、神の罰や悪魔の呪いすらも治っちゃいます! そして錬金の材料として使用すると、石像や絵画などの物に命を宿すこともできるのです!」
タルト
「それは凄い物なのか?復活なら普通に魔法とかでありそうだし、デバフは解除魔法とかで治るんじゃないの?」
「甘いですよ考えが。まさに歩く無知とはあなたの事ですね! もちろん解除できるデバフもありますが、精神支配は術者を殺さないと解けません。神の罰や悪魔の呪いは術者を殺しても自分が死んでも解除されず、その効果は永遠とされてます! あなたの様に転生しても、新しく生まれ変わってもその効果は消えることがないのです。」
それはやばい。それを解除できるのは凄いんだろう。
てか歩く無知とはなんだ!
「まー、基本神がこの世のルールですし、神の罰をキャンセルできるアイテムは、本来存在してはいけないと思います!」
そう言われると何だかとてつもなく凄い物の様な気がしてきた。
「このアイテムを正当な方法で獲得するには・・・・・・あなたには無理でしょう。」
え? なんで? 俺が弱いから? 歩く無知だから?
「では私はこれで!!」
そういうと神様の使い?は消えていった。
そして俺は眠りから覚めたのだった。




