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敵艦隊ヲ迎撃セヨ!!  作者: 信濃
24/26

二十四話 精鋭部隊

1940年ー満州ー


こんな話を聞いたことがあるだろうか?朝の起床ラッパとともに毒ガスに模された煙を焚かれ、その煙を吸わぬように体に触れぬよう各々の兵舎の窓からロープを垂らし兵舎を抜け中庭へ集合するという日課がある部隊だ。一見奇怪な行動と思われるが実際にあった話である。


起床ラッパの音が冬の満州に立ち込めた霧に吸われながら平野を駆け巡る。その音に兵舎の全員はすぐさまベッドから飛び起きる。新兵のようにベッドから落ち上官に怒られはしない。


ここで余談だが海軍と陸軍の寝床について記しておきたい。

まず、海軍から。海軍の兵の寝床は二段のハンモックである。このハンモックは新兵にとっては中々の曲者でバランスが取れねばたちまち横転してしまい床へと落ちる。さらに落ちたとすれば「気合いが足りない」と言う事で艦独特の閉塞感から生まれたストレスで頭にきている見回りに来た上官の蹴りや拳が飛んでくるのだ。その恐怖もあってか新兵はハンモックのバランスが取れるようになる。これは地面が動く海上勤務の者にとってバランスを取ると言うのはとても重要なのである。

次は陸軍、大抵の兵舎は一段の木製ベッドである。こちらは悪いところが無いように思えるが、最下位の兵の場合大抵同じ部隊の一つ、二つ上の階級の兵と一緒になり部隊で動くようになるため朝から晩までともに行動しなければならずリンチを受ける機会も多くなる。一人でも朝礼をすっぽかした者が居れば連帯責任、部隊同士で倒れるまで殴りあったり飯を抜かれるなどなかなかに酷な環境だった。

だいぶ話がそれた、話を戻そう。


つまりこの兵舎の兵たちはだいぶ古参か、精兵の兵たちと言える。お互い声を荒げず手際よく毛布を畳み装備を整え制服を着、防毒マスクを顔にはめ、いつも通り窓からロープを握り二階や三階であることなど気にせずペースよく降りてくるではないか。現代の言葉で表現するのなら懸垂下降、英語で言うとラベリングと表記するのが良いだろうか。だがラベリングはロープ、ハーネスの装着などが必要だが今は昭和初期である。そんなものは無く己の腕力だけで自らの体重とおよそ30kgにもなる装備の重さを支えなければならない。現代では考えられない、超人的と言える。


起床ラッパからほぼ5分。中庭へはおよそ500人の兵が列を乱さず、まるで閲兵式であるかのように並んで朝の訓示を待っている。いつもなら数人の将校が集まっているわけだがなぜか今日は一人もいない。そのまま30分が経過し多くの者が不快感を覚え始めた時にようやく5名の将校が現れた。どの将校も神妙な面持ちである。


「小山・・・何かあったんだろうか?」

一人の一等兵が隣の小山と呼ばれた同期兵へ話しかけた。

「うむ・・・ようやく俺らも出動かもしれん、細谷」

どうやら話しかけた一等兵は細谷という名前らしい。

先述したようにこの者たちは精鋭である。精鋭であるからこそ広大な中国本土でみすみすチリヂリにして犠牲にさすまいと本土からの「出動ノ時ナラズ待機」という連絡が再三送られてきていた。よって中国戦線へは他の部隊が送られこの部隊だけには中国戦線の火蓋が切られてからも声がかからなかったのである。小山の声は小さいものであったが周りの者には十分に聞こえていたらしく、周りへ周りへ小声で伝わりついに戦場へ出れるのではという活気が500名の中に感じられる。だがそんな500名に伝えられたのは・・・


「錦州へ向かい輸送船へ乗れ」


という張り合いのない命令だった。




大変遅くなりました。いつもご愛読ありがとうございます。

遂に私も高校三年生となりました。自分の夢を叶えるべく大学受験へと邁進して参りたいと思います。遂に5月、残り一年も無い高校生活・・・悔いの無いように一日一日を大切にしていきたいと思います。出来れば推薦を受けさせていただきたいところです・・・

GWとなりましたので勉強の合間合間打ち込みをし、出来れば毎日、少なくとも2日に一度のペースで投稿したいと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

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