1パート
次の日、もうすぐ退院となるノゾミは不安だった。ここを出たら私はエストレーリャのメンバーになるのだろうか。受け入れてもらえるのか敵だったのに。私は敵と組めと言われて、はいそうですかと言える自信はない。私は本当はどこにも必要とされていないのではないか。高校の頃、いろんなものを小脇にもって見せに走ってきたユイはもういない。今はグローリーの司令官だ。私はどうしてこんなところで足踏みしているんだ。ユイ達は変わったのに私は何も前に進めていない。
ユイが頑張ってる姿は前の甘えん坊なユイからは想像もつかず、ユイが変わってしまった事を寂しく思った。そして国家軍にいた間違いを後悔していた。ユイだけでなく周りが変わっていく事をいやに思う心と、そんなことを思う自分が嫌いだった。
「ノゾミ。」
ユイが部屋に入ってきた。
「ノゾミ、体調は大丈夫?」
「大丈夫だよ。」
「ノゾミ、高校の同窓会に来てよ。」
「同窓会に?こんな時期に?」
「あなたが、私のところに来て元気がないっていうことをみんなが気が付いたの。だから会って話したいって。」
「ユイが言ってくれたの?」
「ちがうよー。あなたのお母さん。あなたが入院したって聞いて心配の電話が殺到したらしいよ。」
「そっか。まぁ、気分転換にもなるし、行くよ。」
同窓会の日、ユイとノゾミは同窓会のパーティー会場に向かった。
「あなたを元気付けたいんだってさ。ノゾミは人気者だったからね。」
「高校の頃はね、部活とかの知り合いいたし。でもみんな変わっちゃった。私は乗り遅れたんだよ。」
「そんなことだろうと思ったよ。いい?あなたは…」
その時がちゃっと戸があいて女性達が手を降りながら入ってきた。ノゾミの友達だった。男性達もぞろぞろと入って十人近くがパーティー会場にあふれかえった。
「ノゾミ、行ってあげて。」
ノゾミは頷いてみんなの中に入っていった。
男性が話しかけ、
「おお、ノゾミ。貫禄が出てきたな。」
「どういう意味だよ。」
「もれなくおばさんになれるぞ。全く体壊すとか心配させて貫禄だけは一人前だな。」
「うるさいわ。このあほ。」
笑いながらその人の足を踏んづけたノゾミは女性達と話し始めた。
「びっくりしたよ。あなたが入院したって聞いて。ついでに同窓会もやっちゃうとはユイはさすがだよ。」
「でも話すの久しぶりだね。」
女友達の後ろから三歳ぐらいの男の子が姿を現し、ノゾミはその子と話をした。
そのようすを男友達たちが見ていた。
「よもやこの歳になってもノゾミさんはかわいいな。」
「いまだに独身らしいぞ」
「ならば俺達にもまだチャンスが。」
「あんたら何話してんだ。」
ユイが突っ込んだ。
「私、酔ったみたいだわ少し外の空気吸ってくる。」
ノゾミは一言言って屋上から外の星空を見つめていた。




