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創造スキルは万能です~ソロでダンジョン深層まで攻略していた俺、配信に映ってバズってしまう~  作者: ターシ


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73 装備収集が楽になった


 1階層に戻り宝箱を開けると、中には剣が入っていた。


:武器だ!!

:剣来たー!

:101階層の剣!性能すごそう!


 剣を手に取り、『鑑定』を使用する。

 付与可能数は、六つ。80~100階層の武器は付与数が五つなので、それよりも一つ多い。

 付与数だけで見ても、これまでよりも性能がいい剣だ。


 武器は、最初から付与が施されていることがある。この武器も一つだけすでに付与効果がついていた。

 その付与がこれだ。


─────────────────────────────────

夜鋭(やえい)

周囲が暗いほど切れ味が鋭くなる

─────────────────────────────────


 実にシンプルな効果。

 完全に暗闇階層を意識したものだな。


 どれくらい切れ味が良くなるかはわからないが、101階層の付与なので弱いということはないだろう。

 この付与はこのまま使っていっていいかもしれない。


「剣の性能は、わかり次第また教えるよ。今日はこんなもんだな。」


 その日の活動は、そこで終了した。




 次の日


「昨日の剣は付与可能数が6つで、すでに1つ『夜鋭』っていう付与がされてたな。周囲が暗いほど切れ味がよくなるらしい」


:6つ!つけ放題じゃん!

:6つはやべえな

:101階層で使えと言わんばかりの性能

:それ使ってくの?


「いや、まだ他の付与はしてないからな。何を付与するか決めて、その素材を取りに行って、付与をして、それでようやく使っていけるな。」


:装備更新のめんどくさいところ

:これだから一つの武器を長く使っていくんだよな

:武器が壊れたときは絶望する


「そうだな。だから武器が壊れないように、ちゃんとこまめに修復のオーブを使うんだぞ。」


 装備は使っていけば当然消耗するが、ダンジョン産の装備は『修復のオーブ』で直すことができる。

 俺はソロなのでそのオーブには困ってないが、人数が多いチームだとそのオーブのやりくりも大変なんだろうな。


 まあその話はおいといて、今日の探索はまた101階層だ。別の階層で素材集めもしたいが、とりあえず暗闇階層の攻略法を見つけておきたい。



 ダンジョン101階層


 転移をしてから、およそ十分ほど周囲の柱を見て行ったところで、ようやく昨日目印にした柱を見つけることができた。


「これ...だよな?」


 うずまき模様で、四回巻いているもの。これだったはずだ。

 一応昨日の配信画面をプリントしたものを持ってきていたので、それと照らし合わせる。

 ...うん、間違いない。


:これだな

:これだっけ?

:もっと何回も渦巻いてなかった?

:いや、これだ


「これで間違いない。プリントしたのがなかったら、確証持てなかったかもな。」


 その柱を起点に、昨日と同じ方向を進んでみる。そして時々柱の模様を確認して、昨日のものと照らし合わせていく。


「...一緒だな。やっぱりあの柱で間違いない。」


 道中の柱の模様も、昨日と同じものだった。これで、あの柱を起点にすればこの階層を見て回れることが確定したな。


「ってわけで、とりあえずひたすら走ってみる。」


 昨日は柱や天井を映しながらだったのでゆっくり探索していた。今回は、とりあえず一方向に走ってみることにする。


 加速系のスキルを創造し、軽く走り出す。

 道中にちらほら魔物がいるが、そいつらはスルーだ。とにかくいけるところまでいく。


:はっや

:すぐ息切れない?大丈夫?

:レベルが上がると身体能力も上がるから、しばらくは走り続けられるだろ


 俺としてはランニング感覚だが、速度系のスキルがあるので周りからは全力疾走のように見えるだろう。

 『スタミナ増加』のスキルもつけているので、レベルによる身体能力と合わせればそうそうバテることはない。


:あ

:壁だ

:行き止まり?


 そしてしばらく走ったところで、目の前に壁が見えてきた。

 壁の前で足を止め、一度息を整える。


「ふう。思ったより早く行き止まりに着いたな。どれくらい走ってた?」


:一時間くらいかな

:一時間走り続けるって結構バケモンじゃね?

:あの速度で一時間はえげつない


「一時間か...。三時間は覚悟してたんだけど、魔物とか全部無視すればそんなもんか。」


 柱や天井を細かくチェックするなら膨大な時間がかかるだろうが、大雑把に探索する分にはそれほど時間はかからなさそうだ。


「魔法陣を見つけるだけならすぐかもな。」


 この階層は見た目が変わらないので、魔法陣のような大きな変化があればすぐに目につく...と思う。先に進むだけなら意外と簡単なのかもしれない。

 その分、隠し部屋とかを探すのは苦労しそうだが...。


 一応『透視』スキルを創って壁の奥を見てみたが、隠し部屋はなかった。ここは完全に行き止まりだな。


「ちょっとこの辺りを見て回るか。」


 もしかしたらこの行き止まり付近は他と違うところがあるかもしれない。そう思って見て回ったが...


「何も変わらんな。」


 相変わらず柱が等間隔に並んでいて、ずっと同じ光景が続いているだけだった。

 これは、この階層はひたすら走り回るのが正解なのかもしれないな。


「ちょっと魔物とも戦っておくか」


 今日はまだ一度も戦っていないので、適当に魔物を見つけて戦っておくことにする。何度か戦って腕慣らしをしたあと、また確定ドロップで宝箱を出すかな。


 そして数戦後...


:また宝箱!?

:すげえ!運いいな!

:これまで苦労したご褒美や!!


 確定ドロップで宝箱を出したところ、コメントのみんなはまた驚いていた。

 ...次回からは、配信外で宝箱をドロップしようか。毎回ドロップさせてたら、さすがに疑問に思われそうだ。


─────────────────────────────────


 それからは、101階層に潜っては走り、魔物を狩り、宝箱を回収する日々が続いた。


 そして二週間が経った頃には、101階層の宝箱は十個まで増えていた。


 宝箱の中身は、一つは最初に手に入れた剣。

 残り九つは、剣が二つ、盾一つ、防具一つ、スキルオーブ二つ、付与素材二つ、修復のオーブが一つ。


 修復のオーブは、正直俺にとってはハズレ寄りだな。

 宝箱から出ただけあって性能はいいが、別に通常ドロップの修復のオーブで事足りている。


 剣は、最初のやつと合わせて三本手に入った。予備を含めても多いが、あって困るものではないのでいいだろう。ちなみに初期付与は、一本はナシ。もう一本は「魔法切断」がされていた。


 盾は付与可能数は六。初期付与は『暗守』で、周囲が暗いほど防御力が増すらしい。


 防具も付与可能数は六。これは初期付与はナシだった。


 スキルオーブは、一つは『壁走り』。壁と書いているが、実は天井でも走れるらしい。ただ、走るのをやめると落ちてしまう。


 もう一つは『念話』。頭の中で相手と会話ができる。便利ではあるが、探索者向けではないな。


 付与素材は、一つは『軽身』。装備の重さを軽減するもの。同効果で『重量軽減』というものがあるが、それよりも効果は高いようだ。


 もう一つは、『属性耐性』。各種属性攻撃に対して耐性を得る、防具用の付与。広い効果だが、その分軽減率は低い。

 だがそれでも、様々な属性攻撃をしてくる101階層においては欲しい効果だ。これは当たりと言っていいだろう。


 以上が、二週間で集めた101階層の宝箱の中身だ。


(スキルオーブは使わないとして、装備と付与だな。)


 剣、盾、防具と、装備は一通り集まった。あとは、これに何を付与していくかだ。今回手に入った付与素材を使うのもいいだろう。


(しかし、こんなに早く集まるとはな...)


 これまで、装備集めにはかなり苦労していた。なんなら少し前まで60階層や70階層で手に入る装備を使っていたくらいだ。

 それなのに、今回は二週間ほどで装備が集まった。

 自分で言うのもなんだが、創造スキルは何でもアリだな。戦闘以外にも幅広く使える。


(さて、何の付与をしようかな。)


 武器、盾、防具にそれぞれ六つの付与。

 付与するものによっては、素材を取ってくる必要がある。


 俺は腕を組み、しばらく何を付与するか考えこんでいた。



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