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18.「3箇所目」上から目線と暴走と刃物

この作品はフィクションです。

「うむ、今日もよい噛みごたえであった。大儀である。」

「そいつはどうも。」


代金代わりの宝石を屋台に置くと、石人形はふんぞり返りながら、洞窟の奥へと消えていった。


「…やれやれ。」


ようやくうるさい奴がいなくなった。これで、落ち着いて食事が出来る。

石人形の姿が無くなったのを確認すると、うどんをひとすすり。


「………うん。」


今日も旨い。

魚介に豆、その他様々な素材から作られているであろう深い味わいのスープに、舌触り、喉越し、共に素晴らしい太い麺。余計な具材は乗せず、スープと麺の美味しさを最大限味わうのが、私の最高の楽しみ方だ。


「今日も見事な出来栄えですね。さすがはアルジ殿。」

「そいつはどうも。」

「これで、その頑固ささえなければ、完璧なんですけどねぇ…。ま、多少の頑固さは良い料理を作るのに必要なものなんでしょうけど、あなたの場合は、少々頑固が過ぎるようで。」

「………。」

「宮廷料理人の名誉以外に、一体何が欲しいというのですか?言ってみてください。内容によっては、認められるかもしれませんよ?」

「…何度も言ってると思うが、そういうことじゃねぇんだよ。俺には、そもそも、その話を受ける気が無い。」

「あまりごねていると、本当に話が無くなってしまいますよ?」

「………。」

「断る、という交渉も結構ですが、あまり頑なになりすぎると損をすると思うんですがねぇ…」


と、そこまで言って、はたと気付く。


「それとも…、まさか、受けられない理由は、あの石人形ですか?あの石人形に脅しをかけられているとか?」

「違う。」

「いえ、そうとしか考えられない!そもそも、あなたがあんな石人形に料理を振る舞っていること自体がそもそもおかしい。ですが、脅しをかけられているとするなら合点もいきます。」

「違うって言ってるだろ。」

「ですが、ご安心ください。我等が国王軍の精鋭を動員し、あの石人形どもを根こそぎ物言わぬ石塊に戻してやりましょう。それで、あなたも安心して宮廷料理人の名誉を受けられるというもの。そうと決まれば今すぐに」


ぶぉんっ!!!!








私の目の前を物凄い速度の何かが通過し、反対側の壁面に突き刺さった。どうやら、料理に使う刃物のようだ。




「ち、が、う、と、言っているんだ。わかるか?」

「………はい。」

「よし。次言ったら出禁だからな。」

「…心に刻んでおきます。」



勝手な思い込みは禁物です。

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