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孤島漂流記 無人島だと思ったら人がいた  作者: レモンティー


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8/12

第八話:終わりじゃない

「終わらせる!!」

ダイゴが地面を蹴った瞬間、世界が弾けた。

乾いた銃声。

空気を裂く弾丸。

だが――遅い。

キイチが前へ出る。

一直線。

迷いのない踏み込み。

「どけッ!!」

槍が唸る。

ヘリの側面へと叩きつけるように突き込まれる。

ガキィン!!

金属が歪む。

だが装甲は厚い。

「無駄だよ」

男が軽く手を上げる。

次の瞬間――

バンッ!!

銃撃。

キイチの肩が弾かれる。

「ぐっ……!」

体勢が崩れる。

その隙を狙うように、銃口がダイゴへ向く。

「終わりだ」

引き金が引かれる――

その瞬間。

「甘い!」

ミナが割り込んだ。

ナイフを投げる。

一直線。

狙いは銃。

カンッ!!

銃口が弾かれる。

弾道が逸れる。

「チッ……!」

男が舌打ちする。

その一瞬。

ダイゴは、懐に飛び込んでいた。

「うおおおおっ!!」

拳を振り抜く。

顔面へ――

だが。

止められた。

男の腕が、信じられない速度でそれを受け止める。

「……いい動きだ」

余裕の笑み。

「だが――まだ足りない」

膝蹴り。

ドンッ!!

腹に直撃。

ダイゴの体が宙に浮く。

肺から空気が抜ける。

「がっ……!」

地面に叩きつけられる。

視界が揺れる。

立てない。

「終わりだと言っただろう」

男がゆっくりと近づく。

銃口が、再び向けられる。

その時――

「まだだ」

低い声。

キイチだった。

血を流しながらも、立っている。

槍を構え直す。

「……しつこいな」

男がため息をつく。

だが次の瞬間――

ミナが動いた。

「今!!」

叫びと同時に、足元へ滑り込む。

男のバランスを崩す。

わずかな隙。

それだけで十分だった。

キイチが踏み込む。

全身全霊の一撃。

「終わりだあああ!!」

槍が、一直線に突き出される。

男の胸へ――

ズブッ。

確かな手応え。

空気が、止まる。

男の目が、わずかに見開かれる。

「……なるほど」

口元が歪む。

「これが……“進化”か」

血が、流れる。

だが――笑っていた。

そのまま、ゆっくりと崩れ落ちる。

沈黙。

ヘリの音だけが、空に残る。

「……終わった……のか……」

ダイゴが、かすれた声で呟く。

誰もすぐには答えなかった。

その時――

ビーッ!!

耳をつんざく警報。

施設全体が震え始める。

「っ!?」

床が揺れる。

壁に亀裂が走る。

「自爆か……!」

ミナが叫ぶ。

「このままじゃ巻き込まれる!」

「走れ!!」

キイチが叫ぶ。

三人は同時に駆け出した。

崩れ落ちる天井。

爆ぜる火花。

崩壊していく足場。

背後で爆発。

振り返る余裕はない。

ただ――前へ。

生きるために。

出口を求めて。

光へ――

――そして。

その後。

施設は崩壊した。

島の機能も停止。

異形たちも、動かなくなった。

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