次回予告 5
「というわけで、とうとう5人目! いやー、めでたい。今回ぼく何もしてないけど!」
「……はぁ、ほんまにおったんやなぁ、御ムスビ様。まさか実際にお目にかかれるとは思うてまへんでした。ほんまにどっからどう見ても、喋って動いとるだけのおむすびやねぇ」
「へー、ぼくのこと知ってるんだ」
「うちの畑の隅っこにも、御ムスビ様の名前が彫られた石がありすのや」
「そっか、農家さんの娘さんなら知ってるか! ならここでぼくに関して説明!
昔からお米一粒に七人の神様が宿ってる、なんて考えもあるぐらい米作りは大事だった。
そして、ぼくは『おむすび神社』の神様だけど司ってるのはおむすびだけじゃない。おむすび一個を作るだけで、雨の水、畑の土、太陽の恵み。何より人の手が必要なんだ。お米を作る人、収穫する人、売る人。そして買って、おむすびを作る人と食べる人。全部があわさって、ようやくおむすびは成立する。
お米を作るだけで八十八の苦労があり、おむすび一個を食べるだけで色んな人が関わっている。お米一粒でおむすびは作れないことを、身をもって体現してるのがこのぼくなのさ」
「おじいちゃんから、よぉく聞かされて育ちました」
「なので農業とか商売の、縁結びとか五穀豊穣とか。そういった色んなつながりを全部、ふんわり包み込むように司ってるのがこのぼくなのさ。人と人の縁まで結ぶ、おむすび神社の御ムスビ様。よろしくね!」
「ほんで次はうちが紹介する番なんやなぁ。せやったら、お金に関わる人で心当たりがありますわ」
「五行の力の『金』属性は、お金じゃなくて金属って意味だよ?」
「……アレぇ?」
「次回、第6話。 『金の巫女の執念! 少女と天下の日本銀行券』 お楽しみに!」




