人間界と妖精と猫
時は現在から遡ること7年前(⌒▽⌒)
森の妖精たちに襲われて 打ち出の小槌 がなくなった 妖精 定子(T_T)
元猫人間の 棟世たち はそんな 妖精 定子たち を支えることを決めました(^○^)
皆、心を一つにしました。
しばらく歩くと一軒のお家がありました(=^・^=)
主人公 道長 に出会いました(●´ϖ`●)
妻の 式部 も一緒です(*^_^*)
お家に招かれたようです\(◎o◎)/!
どうするのでしょうか…?
はじまりはじまり〜(*‘ω‘ *)
道長 のお家の中へと入っていった 棟世たち 御一行。
懐仁 は 棟世 の胸ポケットの中に、定子 は 少納言 の胸ポケットの中に入って隠れました。
棟世たち は始めて履くスリッパに、感動を隠しきれません。
廊下には一輪挿しの 桔梗 や 蛍袋 や 紫陽花 があちらこちらに見受けられました。
廊下は、他のお部屋の簾から風が入ってきて、とても心地よいです。
居間へと通してもらいました。
神棚 と お仏壇 が見えました。
蝋燭に火か付いていました。
線香の香りがしました。
テーブルと座布団が見えました。
正座するようです。
居間に入る前に、スリッパを脱ぎました。
道長 がテーブルの端で、上座に手を向けました。
道長:奥の方のどちらでもお好きなところへお座り
下さい。
棟世たち:ありがとうございますだにゃ
ぁ~。
棟世たち は、お辞儀をしました。
道長は、朝食をテーブルに運ぶのを手伝いに、台所へと向かいました。
棟世は、奥の方の上座に座れるのを、嬉しく思いました。
あぁ、ゲストとして向かい入れてくれたのだ と、人間になったことを しみじみ 感じました。
奥の方へ進みました。
座布団の縫い目が向こう側にありました。
きちんとしているお家のようです。
それを見た 懐仁 と 定子。
しっかりとしなければ・・・ と、 懐仁 と 定子 は思いました。
小声で指示を出しました。
懐仁:ここの座布団の端に座りなさい。
嗚呼・・・、座布団は踏んではならない。
下座(入り口に近い方)に正座をするのだ。
両手を軽く握りしめ、座布団の両端につきな
さい。
そのまま体を正座したまま ゆっくり と座
布団の上へ乗せなさい。
そして、体を ゆっくり と起こしなさい。
そして、大人しく待ちなさい。
棟世:分かりましただにゃぁ~。
このようでいいでしょうかだにゃぁ
~・・・?
少納言 、分かるかにゃぁ~?
少納言 は 小馬 を抱いていたので、どうすれば良いのか分かりませんでした。
えぇぇっとだにゃぁ~・・・ と、困惑しました。
すると、 道長 が朝食を運んできました。
雑穀米の入ったお茶碗が 折敷 の上に4つ入っていました。
ちなみに、 折敷 とは、配膳に使うお盆のことです。
少納言 に気づきました。
テーブルに、お茶碗を並べながら言いました。
道長:ちょっと待っていてね。
今、 揺り籠 を持ってくるから。
そう言って、廊下へと出て行きました。
定子: 襁褓 は替えなくて大丈夫なの?
はっ と、棟世たち。
そうだ。
人間の赤ちゃんは、 襁褓 と言うものを使うのだった。
慌てて、 小馬 のお尻を触って確認しました。
大丈夫のようです。
ほっ と一安心。
懐仁:どこかで、練習をした方が良いか
もしれないな。
それに、私たちは何も持っていない。
襁褓 はどうすればいいのだ。
お金を持っていないから、何も買えない。
この 金 で、何か買えるだろうか・・・?
聞いてみなさい。
棟世:分かりましただにゃぁ~。
食事の時に、それとなく聞いてみますだにゃ
ぁ~。
棟世 は、 少納言 の方を向きました。
そして、 小馬 を受け取り、 少納言 を座布団の上に座らせました。
初めての人間としての所作に、嬉しさを隠しきれません。
顔がほころびます。
そこへ 道長 がやってきました。
手には 揺り籠 と 正座椅子2個。
揺り籠を 少納言 の側に置きました。
そして、 棟世 から、 小馬 を受け取り、 揺り籠 の中へ移しました。
小馬 は、まだ ぐっすり 眠っています。
あんなに大変なことがあったのに、起きないなんて、きっと将来は大物になるに違いありません。
可愛い赤ちゃんですね と、 道長 が言いました。
棟世たち は満更では無い顔して ありがとうございます と言いました。
そして、 正座椅子 を手渡されました。
使い方を教えてもらって、座ってみました。
しびれていた足が、楽になりました。
道長:今の若い人たちは、正座なんてしないだろう
から、どうかなって思って、試しにもってき
てみたよ。
棟世:ありがとうございますだにゃぁ
~。
正座はしたことが無かったので、足がしびれ
ておりましただにゃぁ~。
すると、台所から 式部 がやってきた。
手には折敷。
お味噌汁 のお椀が4つありました。
式部:楽にして下さって、大丈夫ですよ~。
家は、そんなに堅苦しくないから。
足をテーブルの中へ伸ばして入れてもいいで
すよ~。
お好きに足を崩して下さいね。
気にしないで、実家だと思って、楽にして下
さいね。
少納言:本当にありがとうございますだにゃぁ~。
早速、足を伸ばしてみようとした。
すると・・・。
懐仁:これっ!!!
初対面の人に礼儀を尽くしなさい!!!
少納言:ごめんなさいだにゃぁ~・・・。
慌てて座り直した。
人間界の生活は難しそうだにゃぁ~ と思いました。
式部 が不思議そうな顔をして、 いいのよ いいのよ と足を伸ばすように促しました。
定子 は、 それならば・・・と、折角進めて下さったのだから、断るのは失礼だ と言って、 少納言 に足を伸ばすことを許可しました。
道長 と 式部 は次々とテーブルの上に朝食を並べていきました。
雑穀米のご飯。
赤味噌のお豆腐のお味噌汁。
白和えの小鉢。
焼き鮭。
だし巻き卵。
板ずり胡瓜。
氷入りの麦茶。
青汁。
そして、 小馬 の為に作ってくれた 細かく刻んだ野菜の入ったおじや。
とても美味しそうです。
食欲をそそる良い香り。
色彩もとても綺麗です。
道長:お待たせしました。
さぁ、沢山食べて下さいね。
式部:おかわりも遠慮無くして下さいね。
棟世たち:ありがとうございます。
いただきますだにゃぁ~!!!
でも、食べたくても、 箸 の持ち方が分かりません。
見よう見まねで持ってみました。
うまく出来ません。
道長 が気づきました。
道長:気づかなくて、ごめんね。
スプーン と フォーク がいいんだね。
名古屋の人はお洒落だからなぁ。
そっか・・・。
箸 は使わないのか・・・。
道長たち は、何も気にせずにすんなり受け入れました。
懐仁 と 定子 は、もう、パニック。
式部 は、 スプーン と フォーク を台所から持ってきました。
式部:これでいいかしら・・・?
遠慮無く言ってね。
私たち、年寄りだから・・・。
流行のことはよく分かってないのよ。
よろしければ教えて下さいね。
棟世:えぇぇぇっとだにゃぁ~・・・。
申し訳ございませんだにゃぁ~。
出来れば、 箸 の使い方を教えて欲しいのに
ゃぁ~!!!
不躾でご迷惑をおかけしますにゃぁ~!!!
道長 と 式部 は、 またまたまたまた・・・ と、この若夫婦を愛おしく思いました。
でも、 棟世 と 少納言 は不安そうな顔をしています。
本当に端の使い方が分からなくて困っているようです。
そっか・・・ と、 道長 と 式部。
朝食の後でね・・・ と言って、先に食べる事を促した。
終始当たり障りのない朗らかな会話をして、朝食を終えました。
そうして 箸 の持ち方の講習会が始まりました。
何とか形になったので、 今日の所はここまでにしましょうね と、終わりました。
食べ終わった食器を片付け始めたので、 棟世たち はお手伝いをすると言いました。
定子 にお手伝いするように小声で言われたからです。
いいのよ ゆっくり座っていてね と 式部。
お言葉に甘えてゆっくりさせていただきますだにゃぁ~ と 棟世たち。
こんなに良くしてくれる人間に最初に出会って、なんてラッキーなんだにゃぁ~。
しばらくすると、台所から、プラム をお皿に入れて持ってきてくれました。
少し熱め緑茶も入りました。
ここからは、少し、まったりモード。
道長:私たち は今、56歳です。
どちらとも役場で働いております。
お手続きなど、お困りのことがございました
ら、お手伝い致します。
ところで、どちらにお住まいになるのです
か?
私のお家は村の外れです。
この先は、森と竹林です。
民家はありません。
そう言うと、興味津々の顔で返事を待っていました。
棟世:えぇぇぇぇっと・・・だにゃぁ
~・・・。
まだ、住むお家は決まっておりませんのだに
ゃぁ~・・・。
お家から逃げてきましただにゃぁ~・・・。
実は、お金も持っていないのだにゃぁ
~・・・。
ですから、すぐにでも働きたいのだにゃぁ
~・・・。
どこか、良いところ、ございませんでしょう
かだにゃぁ~・・・。
戸惑いながら、 道長たち の様子を見て一言一言話していきました。
道長たち は、真剣に うんうん 聞いてくれました。
道長:駆け落ちしてきたんだね?
大変だったね。
なら、戸籍謄本は取り寄せられないよね?
ご親族に居場所を知られたくはないよね?
分かりました。
ご協力致します。
式部:お仕事の方は、当てを探してみます。
住むところをすぐにでも探してみます。
お金は役場で若い世代への助成金が出ないか
調べてみます。
この後お暇でしたら、一緒に役場へ行きませ
んか?
少納言:とても助かりますだにゃぁ~。
何も知らないでここまで何とかたどり着け
ましただにゃぁ・・・。
頑張って働きますだにゃぁ~。
よろしくお願い致しますだにゃぁ~。
棟世たち は、ほっ と一安心。
眠くなってきました。
昨夜から眠っていません。
お椀をこぎ続けてきたのもこたえます。
欠伸 がでました。
道長:お疲れのようですが、大丈夫でしょうか?
もしよろしければ、お布団をしきますので、
眠られては如何ですか?
遠慮しないで下さいね。
棟世:ありがとうございます。
昨夜、お家から逃げ出してきました。
一睡もしておりません。
助かります。
式部:ご用意致しますので、少々、お待ちください
ね。
そう言うと、 式部 は そ そ そ そ ・・・ と、奥の方へ向かっていきました。
しばらくすると、用意が出来たそうで、客間へ通されました。
畳のお部屋にお布団が2揃い用意されていました。
礼を言って、すぐに眠りに入りました。
懐仁 と 定子 は胸ポケットから出てきました。
少納言 のお布団の上側の空いている隙間に入りました。
そして、皆、 くたくた でした。
でも、 懐仁 だけは、起きていました。
何かあってはいけないと思って、気が張り詰めていて眠れませんでした。
そういえば、あの 金 をお金に換えなければならない・・・。
そう思いました。
それにしても、昨夜から今朝までに色々な事が、変わったものだ・・・ と、笑いました。
何か、楽しくなってきたかもしれない。
きっと 上手くいく。
傍らで眠る 定子 の髪をなでながら、必死に考えていました。
定子 には苦労を掛けたくない。
懐仁 も働く気になった。
2時間くらい経ったでしょうか・・・?
棟世 たちが起き出しました。
小馬 も起きたらしいです!!!
にゃぁ~ にゃぁ~ 言って泣いています。
しまった・・・ と、皆で慌ててあやしだしました。
猫だった事が、バレてしまいます。
定子 が襁褓じゃないかと言ったので、慌ててお尻を触って確認しました。
あぁぁぁぁぁぁ・・・。
濡れていました。
たぁ~いへんだにゃぁ〜!!!
どぉ~しようだにゃぁ〜・・・。
仕方ないので、 棟世 が 道長 に相談しに行きました。
すると、 式部 が 襁褓セット を持って、いそいそとやってきました。
やり方が分からないにゃぁ〜と 少納言 が言うと、手取り足取り教えてくれました。
式部:私の娘にも子供が出来たときには、こうやっ
て、教えたのよ。
何回もやって覚えれば良いのよ。
皆そうやって、親になっていくのよ。
式部 の優しい言葉に、 少納言 は、 はらはら と涙をこぼしました。
ありがとうございますだにゃぁ~ ありがとうございますだにゃぁ~ と言いました。
襁褓セット が沢山あるから・・・ と言って、くれました。
何も入れ物を持っていないと分かると、 使い古しで悪いのだけれども、良ければこれを使ってね とリュックサック を2つ用意してくれました。
その中に色々な物を詰めてくれました。
着替え も 襁褓セット も タオル も 筆記用具 も・・・。
なんて有難いのだにゃぁ~。
お風呂を進められお風呂に入り、歯ブラシと歯磨き粉を用意してくれたので歯も磨き、綺麗さっぱりになりました。
役場へと向かうことになりました。
道長 と 式部 に促されるままに、 軽自動車 の後部座席へ。
小馬 を チャイルドシート に乗せました。
棟世たち が眠っている間に、車にチャイルドシートを設置してくれたようです。
村では、小回りがきく軽自動車がいいよ と 道長。
式部 はもう一台の 軽自動車 に乗りました。
村は豊かな自然の中に囲まれていました。
盆地 のようです。
夏は暑く、冬は寒いです。
その割には、風が涼しいかなぁ・・・?
川 が流れているから、涼しい風も吹くんだよ と 道長 が言いました。
水田の青緑色がとても綺麗です。
桃の木 や 林檎の木 や サクランボの木 が見えます。
沢山の野菜もなっていました。
小さなお店が所々に点在していました。
人はまばらです。
皆、車移動のようです。
猫たちが沢山いました。
あっちにも こっちにも・・・。
地域猫 と言うんだよ と 道長 が教えてくれました。
この村では、 野良猫 を保護して、 地域猫 にして、生涯面倒を見るんだよ と教えてくれました。
棟世たち は、興味津々です。
地域猫たち の声が聞こえてきました。
何を話しているのか分かりました。
人間になっても猫の言葉は分かるようです。
よかったにゃぁ~・・・ と ほっ としました。
村役場 が見えてきました。
これからどうなるのだにゃぁ~・・・?
楽しみだにゃぁ~。
ep.7 人間界と妖精と猫 終わり
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回は 少納言たち が村役場でのお話になります。
猫 だと見破られて大パニックをおこします…。
少納言たち の物語が長くなってしまって、申し訳ございません。
次回作もお読みいただけると嬉しいです。
お待ちしておりますだにゃぁ〜(棟世たちより)




