↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の妻が猫になった  作者: 穏世青藍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/22

人間界と妖精と猫

 時は現在から遡ること7年前(⌒▽⌒)

 森の妖精たちに襲われて 打ち出の小槌 がなくなった 妖精 定子(T_T)

 元猫人間の 棟世(むねよ)たち はそんな 妖精 定子たち を支えることを決めました(^○^)

 皆、心を一つにしました。

 しばらく歩くと一軒のお家がありました(=^・^=)

 主人公 道長 に出会いました(●´ϖ`●)

 妻の 式部 も一緒です(*^_^*)

 お家に招かれたようです\(◎o◎)/!

 どうするのでしょうか…?

 はじまりはじまり〜(*‘ω‘ *)

 道長 のお家の中へと入っていった 棟世(むねよ)たち 御一行。

 懐仁(やすひと) は 棟世(むねよ) の胸ポケットの中に、定子 は 少納言 の胸ポケットの中に入って隠れました。

 棟世(むねよ)たち は始めて履くスリッパに、感動を隠しきれません。

 廊下には一輪挿しの 桔梗 や 蛍袋(ほたるぶくろ) や 紫陽花 があちらこちらに見受けられました。

 廊下は、他のお部屋の簾(すだれ)から風が入ってきて、とても心地よいです。

 居間へと通してもらいました。

 神棚 と お仏壇 が見えました。

 蝋燭に火か付いていました。

 線香の香りがしました。

 テーブルと座布団が見えました。

 正座するようです。

 居間に入る前に、スリッパを脱ぎました。

 道長 がテーブルの端で、上座に手を向けました。

 

 道長:奥の方のどちらでもお好きなところへお座り

    下さい。

 

 棟世(むねよ)たち:ありがとうございますだにゃ

     ぁ~。


 棟世(むねよ)たち は、お辞儀をしました。

 

 道長は、朝食をテーブルに運ぶのを手伝いに、台所へと向かいました。

 棟世(むねよ)は、奥の方の上座に座れるのを、嬉しく思いました。

 あぁ、ゲストとして向かい入れてくれたのだ と、人間になったことを しみじみ 感じました。

 奥の方へ進みました。

 座布団の縫い目が向こう側にありました。

 きちんとしているお家のようです。

 それを見た 懐仁(やすひと) と 定子。

 しっかりとしなければ・・・ と、 懐仁(やすひと) と 定子 は思いました。

 小声で指示を出しました。

 

 懐仁(やすひと):ここの座布団の端に座りなさい。

    嗚呼・・・、座布団は踏んではならない。

    下座(入り口に近い方)に正座をするのだ。

    両手を軽く握りしめ、座布団の両端につきな

    さい。

    そのまま体を正座したまま ゆっくり と座

    布団の上へ乗せなさい。

    そして、体を ゆっくり と起こしなさい。

    そして、大人しく待ちなさい。

 

 棟世(むねよ):分かりましただにゃぁ~。

    このようでいいでしょうかだにゃぁ

    ~・・・?

    少納言 、分かるかにゃぁ~?     

 

 少納言 は 小馬(こま) を抱いていたので、どうすれば良いのか分かりませんでした。

 えぇぇっとだにゃぁ~・・・ と、困惑しました。

 すると、 道長 が朝食を運んできました。

 雑穀米の入ったお茶碗が 折敷(おしき) の上に4つ入っていました。



 ちなみに、 折敷(おしき) とは、配膳に使うお盆のことです。

 


 少納言 に気づきました。

 テーブルに、お茶碗を並べながら言いました。

  

 道長:ちょっと待っていてね。

    今、 揺り籠 を持ってくるから。


 そう言って、廊下へと出て行きました。


 定子: 襁褓(おしめ) は替えなくて大丈夫なの?


 はっ と、棟世(むねよ)たち。

 そうだ。

 人間の赤ちゃんは、 襁褓(おしめ) と言うものを使うのだった。

 慌てて、 小馬(こま) のお尻を触って確認しました。

 大丈夫のようです。

 ほっ と一安心。

  

 懐仁(やすひと):どこかで、練習をした方が良いか

    もしれないな。

    それに、私たちは何も持っていない。

    襁褓(おしめ) はどうすればいいのだ。 

    お金を持っていないから、何も買えない。

    この 金 で、何か買えるだろうか・・・?

    聞いてみなさい。


 棟世(むねよ):分かりましただにゃぁ~。

    食事の時に、それとなく聞いてみますだにゃ

    ぁ~。   

 

 棟世(むねよ) は、 少納言 の方を向きました。

 そして、 小馬(こま) を受け取り、 少納言 を座布団の上に座らせました。

 初めての人間としての所作に、嬉しさを隠しきれません。

 顔がほころびます。

 そこへ 道長 がやってきました。

 手には 揺り籠 と 正座椅子2個。

 揺り籠を 少納言 の側に置きました。

 そして、 棟世(むねよ) から、 小馬(こま) を受け取り、 揺り籠 の中へ移しました。

 小馬(こま) は、まだ ぐっすり 眠っています。

 あんなに大変なことがあったのに、起きないなんて、きっと将来は大物になるに違いありません。

 可愛い赤ちゃんですね と、 道長 が言いました。

 棟世(むねよ)たち は満更では無い顔して ありがとうございます と言いました。

 そして、 正座椅子 を手渡されました。

 使い方を教えてもらって、座ってみました。

 しびれていた足が、楽になりました。


 道長:今の若い人たちは、正座なんてしないだろう

    から、どうかなって思って、試しにもってき

    てみたよ。

    

 棟世(むねよ):ありがとうございますだにゃぁ

    ~。

    正座はしたことが無かったので、足がしびれ

    ておりましただにゃぁ~。


 すると、台所から 式部 がやってきた。

 手には折敷(おしき)。

 お味噌汁 のお椀が4つありました。


 式部:楽にして下さって、大丈夫ですよ~。

    家は、そんなに堅苦しくないから。

    足をテーブルの中へ伸ばして入れてもいいで

    すよ~。

    お好きに足を崩して下さいね。

    気にしないで、実家だと思って、楽にして下

    さいね。


 少納言:本当にありがとうございますだにゃぁ~。


 早速、足を伸ばしてみようとした。

 すると・・・。


 懐仁(やすひと):これっ!!!

    初対面の人に礼儀を尽くしなさい!!!

          

 少納言:ごめんなさいだにゃぁ~・・・。 


 慌てて座り直した。

 人間界の生活は難しそうだにゃぁ~ と思いました。

 式部 が不思議そうな顔をして、 いいのよ いいのよ と足を伸ばすように促しました。

 定子 は、 それならば・・・と、折角進めて下さったのだから、断るのは失礼だ と言って、 少納言 に足を伸ばすことを許可しました。

  道長 と 式部 は次々とテーブルの上に朝食を並べていきました。

  雑穀米のご飯。

  赤味噌のお豆腐のお味噌汁。

  白和えの小鉢。

  焼き鮭。

  だし巻き卵。

  板ずり胡瓜。

  氷入りの麦茶。

  青汁。

  そして、 小馬(こま) の為に作ってくれた 細かく刻んだ野菜の入ったおじや。

  とても美味しそうです。

  食欲をそそる良い香り。

  色彩もとても綺麗です。

  

 道長:お待たせしました。

    さぁ、沢山食べて下さいね。


 式部:おかわりも遠慮無くして下さいね。


 棟世(むねよ)たち:ありがとうございます。

       いただきますだにゃぁ~!!!


 でも、食べたくても、 箸 の持ち方が分かりません。

 見よう見まねで持ってみました。

 うまく出来ません。

 道長 が気づきました。

  

 道長:気づかなくて、ごめんね。

    スプーン と フォーク がいいんだね。

    名古屋の人はお洒落だからなぁ。

    そっか・・・。

    箸 は使わないのか・・・。

 

 道長たち は、何も気にせずにすんなり受け入れました。

 懐仁(やすひと) と 定子 は、もう、パニック。

 式部 は、 スプーン と フォーク を台所から持ってきました。

 

 式部:これでいいかしら・・・?

    遠慮無く言ってね。

    私たち、年寄りだから・・・。

    流行のことはよく分かってないのよ。

    よろしければ教えて下さいね。


 棟世(むねよ):えぇぇぇっとだにゃぁ~・・・。

    申し訳ございませんだにゃぁ~。

    出来れば、 箸 の使い方を教えて欲しいのに

    ゃぁ~!!!

    不躾でご迷惑をおかけしますにゃぁ~!!!

    

 道長 と 式部 は、 またまたまたまた・・・ と、この若夫婦を愛おしく思いました。

 でも、 棟世(むねよ) と 少納言 は不安そうな顔をしています。

 本当に端の使い方が分からなくて困っているようです。

 そっか・・・ と、 道長 と 式部。

 朝食の後でね・・・ と言って、先に食べる事を促した。

 終始当たり障りのない朗らかな会話をして、朝食を終えました。

 そうして 箸 の持ち方の講習会が始まりました。

 何とか形になったので、 今日の所はここまでにしましょうね と、終わりました。

 食べ終わった食器を片付け始めたので、 棟世(むねよ)たち はお手伝いをすると言いました。

 定子 にお手伝いするように小声で言われたからです。

 いいのよ ゆっくり座っていてね と 式部。

 お言葉に甘えてゆっくりさせていただきますだにゃぁ~ と 棟世(むねよ)たち。

 こんなに良くしてくれる人間に最初に出会って、なんてラッキーなんだにゃぁ~。

 しばらくすると、台所から、プラム をお皿に入れて持ってきてくれました。

 少し熱め緑茶も入りました。

 ここからは、少し、まったりモード。

 

 道長:私たち は今、56歳です。

    どちらとも役場で働いております。

    お手続きなど、お困りのことがございました

    ら、お手伝い致します。

    ところで、どちらにお住まいになるのです

    か?

    私のお家は村の外れです。

    この先は、森と竹林です。

    民家はありません。

    

 そう言うと、興味津々の顔で返事を待っていました。

 

 棟世(むねよ):えぇぇぇぇっと・・・だにゃぁ

    ~・・・。

    まだ、住むお家は決まっておりませんのだに

    ゃぁ~・・・。

    お家から逃げてきましただにゃぁ~・・・。

    実は、お金も持っていないのだにゃぁ

    ~・・・。

    ですから、すぐにでも働きたいのだにゃぁ

    ~・・・。

    どこか、良いところ、ございませんでしょう

    かだにゃぁ~・・・。


 戸惑いながら、 道長たち の様子を見て一言一言話していきました。

 道長たち は、真剣に うんうん 聞いてくれました。


 道長:駆け落ちしてきたんだね?

    大変だったね。

    なら、戸籍謄本は取り寄せられないよね?

    ご親族に居場所を知られたくはないよね?

    分かりました。

    ご協力致します。

    

 式部:お仕事の方は、当てを探してみます。

    住むところをすぐにでも探してみます。

    お金は役場で若い世代への助成金が出ないか

    調べてみます。

    この後お暇でしたら、一緒に役場へ行きませ

    んか?

   

 少納言:とても助かりますだにゃぁ~。

     何も知らないでここまで何とかたどり着け

     ましただにゃぁ・・・。

     頑張って働きますだにゃぁ~。

     よろしくお願い致しますだにゃぁ~。


 棟世(むねよ)たち は、ほっ と一安心。

 眠くなってきました。

 昨夜から眠っていません。

 お椀をこぎ続けてきたのもこたえます。

 欠伸 がでました。

 

 道長:お疲れのようですが、大丈夫でしょうか?

    もしよろしければ、お布団をしきますので、

    眠られては如何ですか?

    遠慮しないで下さいね。


 棟世(むねよ):ありがとうございます。

    昨夜、お家から逃げ出してきました。

    一睡もしておりません。

    助かります。


 式部:ご用意致しますので、少々、お待ちください

    ね。


 そう言うと、 式部 は そ そ そ そ ・・・ と、奥の方へ向かっていきました。

 しばらくすると、用意が出来たそうで、客間へ通されました。

 畳のお部屋にお布団が2揃い用意されていました。

 礼を言って、すぐに眠りに入りました。

 懐仁(やすひと) と 定子 は胸ポケットから出てきました。

 少納言 のお布団の上側の空いている隙間に入りました。

 そして、皆、 くたくた でした。

 でも、 懐仁(やすひと) だけは、起きていました。

 何かあってはいけないと思って、気が張り詰めていて眠れませんでした。


 そういえば、あの 金 をお金に換えなければならない・・・。


 そう思いました。

 それにしても、昨夜から今朝までに色々な事が、変わったものだ・・・ と、笑いました。


 何か、楽しくなってきたかもしれない。


 きっと 上手くいく。


 傍らで眠る 定子 の髪をなでながら、必死に考えていました。


 定子 には苦労を掛けたくない。


 懐仁(やすひと) も働く気になった。

 2時間くらい経ったでしょうか・・・?

 棟世(むねよ) たちが起き出しました。

 小馬(こま) も起きたらしいです!!!

 にゃぁ~ にゃぁ~ 言って泣いています。

 しまった・・・ と、皆で慌ててあやしだしました。

 猫だった事が、バレてしまいます。

 定子 が襁褓(おしめ)じゃないかと言ったので、慌ててお尻を触って確認しました。


 あぁぁぁぁぁぁ・・・。


 濡れていました。


 たぁ~いへんだにゃぁ〜!!!


 どぉ~しようだにゃぁ〜・・・。


 仕方ないので、 棟世(むねよ) が 道長 に相談しに行きました。

 すると、 式部 が 襁褓(おしめ)セット を持って、いそいそとやってきました。

 やり方が分からないにゃぁ〜と 少納言 が言うと、手取り足取り教えてくれました。


 式部:私の娘にも子供が出来たときには、こうやっ

    て、教えたのよ。

    何回もやって覚えれば良いのよ。

    皆そうやって、親になっていくのよ。


 式部 の優しい言葉に、 少納言 は、 はらはら と涙をこぼしました。

 ありがとうございますだにゃぁ~ ありがとうございますだにゃぁ~ と言いました。

 襁褓(おしめ)セット が沢山あるから・・・ と言って、くれました。

 何も入れ物を持っていないと分かると、 使い古しで悪いのだけれども、良ければこれを使ってね とリュックサック を2つ用意してくれました。

 その中に色々な物を詰めてくれました。

 着替え も 襁褓(おしめ)セット も タオル も 筆記用具 も・・・。

 なんて有難いのだにゃぁ~。


 お風呂を進められお風呂に入り、歯ブラシと歯磨き粉を用意してくれたので歯も磨き、綺麗さっぱりになりました。

 役場へと向かうことになりました。

 道長 と 式部 に促されるままに、 軽自動車 の後部座席へ。

 小馬(こま) を チャイルドシート に乗せました。

 棟世(むねよ)たち が眠っている間に、車にチャイルドシートを設置してくれたようです。

 村では、小回りがきく軽自動車がいいよ と 道長。 

 式部 はもう一台の 軽自動車 に乗りました。

 村は豊かな自然の中に囲まれていました。

 盆地 のようです。

 夏は暑く、冬は寒いです。

 その割には、風が涼しいかなぁ・・・?

 川 が流れているから、涼しい風も吹くんだよ と 道長 が言いました。

 水田の青緑色がとても綺麗です。

 桃の木 や 林檎の木 や サクランボの木 が見えます。

 沢山の野菜もなっていました。

 小さなお店が所々に点在していました。

 人はまばらです。

 皆、車移動のようです。

 猫たちが沢山いました。

 あっちにも こっちにも・・・。

 地域猫 と言うんだよ と 道長 が教えてくれました。

 この村では、 野良猫 を保護して、 地域猫 にして、生涯面倒を見るんだよ と教えてくれました。

 棟世(むねよ)たち は、興味津々です。

 地域猫たち の声が聞こえてきました。

 何を話しているのか分かりました。

 人間になっても猫の言葉は分かるようです。

 よかったにゃぁ~・・・ と ほっ としました。

 村役場 が見えてきました。

 これからどうなるのだにゃぁ~・・・?

 楽しみだにゃぁ~。



      ep.7 人間界と妖精と猫 終わり


 ここまでお読みいただきありがとうございました。

 次回は 少納言たち が村役場でのお話になります。

 猫 だと見破られて大パニックをおこします…。

 少納言たち の物語が長くなってしまって、申し訳ございません。

 次回作もお読みいただけると嬉しいです。

 お待ちしておりますだにゃぁ〜(棟世たちより)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
古き良き日本の原風景が目に浮かびました(*´ω`*) 道長さんと式部さんのお家の様子や、丁寧なおもてなしを読んでいたら、祖母が生きていた頃のことを思い出しました。 棟世達と同じように、何も分からない…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。