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21/38

21 崩壊

21話を投稿します よろしくお願いします

ドオオオオオオン!!!


終末の大剣が怪物を両断する。


刃が触れた途端、黒い瘴気は悲鳴を上げて蒸発した。


ガラガラガラ……


纏う黒い瘴気はたちどころにその剣の表面から蒸発していき、怪物の肉体は宿主のいないただの瓦礫と化していき、触れたところから崩れ落ちていく。


轟音とともに山のような残骸が崩れ落ちた。


そして、


中央広場には、山のように積み重なる瓦礫と、静寂だけが残った。


黒い塊のようなものはもはや影も形も存在していなかった。


「勝った……のか?」


ふと、一人の男がつぶやいた。


そこから、


「うおおおおおおおおお!!!!」


「勇者が勝った!!!!」


「……ありがとう!!……ありがとう!!」


人々の感情は一気にあふれ出した。


喜びのあまりすすり泣くもの、声がかれるほど叫ぶもの、聖剣の凄さを語るもの、それは人それぞれだった。


「ふう……」


ユウヤは歓声を聞きながら、その場に崩れ落ちた。


「よく頑張りましたね」


セバスがその場でにっこりと微笑む。


「……これであの鍔が聖剣だって、信じてくれるだろ?」


セバスは最前列にいた例の少年の姿を見つめる。


「ええ、あの子もきっと譲ってくれると思います」


(やっと見つけたぜ、聖剣……)


そう思い、手元の聖剣を眺めるユウヤ。


聖剣は、光を失い徐々に小さくなっていく。城ほどあった巨大な刀身は消え去り、ゆっくりと少年から託されたあの鍔だけがユウヤの手に残った。


「それにしても、聖剣は鍔だけが本体、なんて結構悲しい話だよな」


「ええ、昔のあなたに言っても絶対信じないでしょうね」


ユウヤは笑いながらそれを仕舞おうとしたその時、


ジリッ……


「あ、あれ?」


手元のそれを見ると、細かなひびが割れている。それはどんどん増えていくように見える。


「な、なあ、セバス……」


「……どうかしましたか?」


「聖剣ってさ、使うとぶっ壊れるもんなんだっけ……」


鍔は小さくなるどころか、変色していく。それは黒く、焦げ付いた形になってしまった。


「いえ、そんな話は聞いたことが……」


聖剣は建国から存在し、国の危機を救った至高の一振り。

国の危機など何度もあったはず。


さらにレディウスの剣は切れ味が落ちないという伝説まである。


(一回使っただけだよな……?)


ユウヤの額に汗が走る。


バキッ


という嫌な音がしたあとに、鍔の中央に一本の亀裂が走る。


「え……」


バキッ……バキバキ……


亀裂は瞬く間に全体へ広がっていく。


「え、ちょ……待て待て!!」


ユウヤは慌てて両手でつばを包み込んだ。


その願いもむなしく。


バキィイイイン!!


つばは真っ二つに折れる。


数秒前まで王都を救った奇跡は、ボロボロのただの鉄くずになってしまった。


「………」


「………」


「うわぁーーーーーー!!!!」


広場中に勇者の悲鳴が響き渡った。


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