20王太子の反撃
せっかく一日中遊び倒そうと思ったのに、チャラ男のせいで戦ってしかいなかったんだけど!?
はぁ。
あー疲れた。
明日からまたあの王太子のスキャンダル晒しだよ。
くっそう!
私の休日をパァにしやがって、あのチャラ男!!
と、言うわけで、これからアイリス様のお迎えに行きたいと思いまーす!
授業後の主人を部屋でくつろがせたり、どこかへ案内するのもメイドや侍従の役割ですからね。
「アイリス様、お迎えに参りました」
どれだけ疲れててもそれを全く態度に出さない!
そんなのメイドの常識よ!
「いつもありがとう、レイナ」
きゃー!
当たり前のことなのに毎回ありがとうって言ってくれるアイリス様優しいー!
こちらこそいつもそのお顔を見せていただきありがとうございますー!
「では、今日はどういたしますか?」
お散歩でもお部屋でお茶でも、色目を使う貴族令息を締めに行くのでもなんでもお供しますー!
「うーん。そうね、今日はーー」
「見つけたぞ、浮気女!!」
うわきおんなぁー!?
誰のこと言ってんだてめぇー!!
って、王太子ー!?
あんだけこてんぱんにされておきながらまだなんかやるの!?
さすがオリハルコンのハート持ち。
「「「・・・」」」
周囲が急にしーんと静まり返る。
まだ一部残ってる王太子派以外はもうみんな王太子に冷めた目を向けている。
「とある貴族令息から聞いたのだが、君はこの前我が弟ルーカスと中庭の噴水でそれは楽しそうに喋っていたそうじゃないか。散々私を辱めておいて、自分は愛人と楽しく過ごすなど未来の王妃にあっていいものか!?」
色々とツッコミどころ満載なんだけど!!
ふーー。
王太子派の人に見られてたみたいだね。
周りの貴族令嬢や令息たちは、王太子の言葉の真意を確かめるためか、アイリス様の方へ顔を向けた。
アイリス様は・・・っと、驚きすぎてフリーズしてる。
しょうがない、ここは私が・・・。
「兄上!」
ん?第二王子?
何するつもりだ?
「兄上にちゃんと説明せずに申し訳ない!
実はあの時、アイリス嬢からはあなたの話を聞いていたんだ」
ふむ。
第二王子、どうやってここを乗り越える?
「私の話?どんな?」
「まず、兄上が婚約者とではなく、別の女性と親しくしているようだ、と。それ以外にも、茶会の出席率が低いなど、兄上、あなたが悪いのでは?しかも、私はアイリス嬢の愛人などでは決してありません。
会話をしていたというだけで決めつけるのは証拠不十分なのではないでしょうか?」
おおー。
さすがだね。
というか、王太子、どうした?
こんな浅はかなキャラだったっけ?
仮にも王太子になるくらいの頭脳と胆力、思考力はあっはずでしょうが。
そんなにもルミナスと会うのを邪魔されて腹が立ってたのかな?
「・・・ぜったいに証拠を掴んでやるからな」
はいはい頑張ってねー。
捨て台詞を吐いて、今日も今日とて王太子は晒し者になりながらすごすごと帰っていった。
庭園以降は二人きりで会うことは無かった(というか無いようにしていた)から、証拠なんてものは全く出てこないと思いますけどねー。
「アイリス嬢、君の問題なのに勝手に出てきてすまなかった」
ん?
アイリス様?
「い、いえ、助かりましたわ。ありがとうございました。で、ではもう部屋に戻りますわね。ご機嫌よう」
部屋に戻ってきた。
アイリス様はなぜか落ち込んでる様。
どうしたんだろ。
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