17日目の増員検討
4月分、1話目
「あっ、上がってル」
ギルドからの帰り道ステータスを確認していたキアから声が上がる。
なんだと思ってステータスを開くとキアのレベルが上がっていた。
「クエストでも上がるものなんだな」
オークの経験値のしょぼさに討伐や報酬での経験値に期待はしなくなっていたが、さすがに同レベル帯と言われるオーガであればレベルが上がるくらいの経験値はもらえるようだ。
『キア 剣士
レベル 111+7=118
HP 393+21=414
MP 171+7=178
攻撃 252+14=266
防御 252+14=266
知性 141+7=148
精神 141+7=148
敏捷 141+7=148
SP 47+7=54
EXP 55134+3541=58675
NEXT 59000
スキル(+)』
「7レベル?!」
ステータスをのぞいてびっくりした、依頼を達成したことで経験値が入ったのだがその数値が桁外れだ。
「おいおい、すごい上ってるぞ」
「初回だからナ」
キアは平然としている、『所有経験値増加』でレベルが上がった時は足をガクガクさせていたのにこの余裕は何?
『取得経験値内訳
名称 オーガ L100
基本経験値 900+900
対象人数 1/1
レベル係数 100/111
人数割り 1/3
初回撃破 3000』
キアの経験値の内訳をのぞくとたしかに初回撃破の数値がでかい、それだけで6レベル分だ。
オーガ1体が2回分みたいに分けられているのは撃破時と報告時に取得したということだろう。
「初回撃破は特別ですからね」
ニアも同程度上がったはずだがこちらも平然としている。
『ニア 術師
レベル 98+8=106
HP 158+8=166
MP 354+24=378
攻撃 128+8=136
防御 128+8=136
知性 226+16=242
精神 226+16=242
敏捷 128+8=136
SP 23+8=31
EXP 48971+3612=52583
NEXT 53000
スキル(+)』
ニアの上昇レベルは8レベルだ。
100レベルを超えたことは感慨深いだろうが初回撃破で経験値が多く貰えることは想定済みだったので動揺することも少ないのだろう。
上級クラスにしても転職方法もわからないから身近なこととは思っていないのか。
『遊佐 蕗 魔法使い
レベル 115+7=122
HP 175+7=182
MP 405+21=426
攻撃 145+7=152
防御 145+7=152
知性 260+14=274
精神 260+14=274
敏捷 145+7=152
SP 217+7=224
EXP 57388+3522=60910
NEXT 61000
スキル(+)』
おれも上がった、オーガすげえなもっといろんな種類がいればいいのにな。
オーガソルジャーとオーガメイジでそれぞれ初回撃破得点とかもらえればウハウハなんだけど・・・、初回撃破はめったにないから報酬が多いのかな。
「リーダー」
キアが上目づかいに近づいてきておれの袖をつまむ。
「取っていイ?」
なんのことだ? 先を促すとキアは自分が開いているであろうステータス画面の一点を指さした。
いや、見えないのだが。
「スキルか? ああ、そうか」
翌日を予定していたキアのスキルポイント50到達が予想外の形で達成したということか。
「スキルが取れるんだな、『2刀4爪1牙流』だったな。
おれもステータス画面からキアのステータスを呼び出す。
たしかに50を超えている、元々その予定だったしためらうことはないだろう。
「いいぞ」
キアに頷く。
キアはためらいつつもスキルの取得を押し『2刀4爪1牙流』のスキルを手に入れた。
『キア 剣士
SP 54-50=4
2刀4爪1牙流 1』
「おおオ」
力が溢れるのか手のひらを自分に向けた後握りこんで前を見据える。
今すぐにでも効果を試したそうにしているがもうそろそろ夕方だ。
「試すのは明日だぞ」
「おおン」
うなだれるキア、試したい気持ちはわかるがおれたちのMPもカツカツだ、我慢してもらおう。
宿屋では興奮したキアがしがみついてきて大変だった。
訓練しようしようとうるさいのだけどおれはもう剣術のスキルはなくなっているからキアの剣を受けられる奴は誰もいない、この街全体でもいないんじゃないだろうか?
『遊佐 蕗 魔法使い
レベル 122+19=141
HP 182+19=201
MP 426+57=483
攻撃 152+19=171
防御 152+19=171
知性 274+38=312
精神 274+38=312
敏捷 152+19=171
SP 224+19=243
EXP 60910+9297=70208
NEXT 70500
スキル(+)』
『ニア 術師
レベル 106+6=112
HP 166+6=172
MP 378+18=396
攻撃 136+6=142
防御 136+6=142
知性 242+12=254
精神 242+12=254
敏捷 136+6=142
SP 31+6=37
EXP 52583+3099=55682
NEXT 56000
スキル(+)』
『キア 剣士
レベル 118+6=124
HP 414+18=432
MP 178+6=184
攻撃 266+12=278
防御 266+12=278
知性 148+6=154
精神 148+6=154
敏捷 148+6=154
SP 4+6=10
EXP 58675+3099=61774
NEXT 62000
スキル(+)』
相変わらずバカみたいなレベルの上がり方をしている。
6割分をもらっているおれなんか貰える経験値が1万を越えそうだ。
毎日20レベル上がるって、どんなインフレゲームだよ。
このままだとおれだけレベルが突出してしまうので配分を変えたいところなのだが、2割の配分のニアとキアはまだまだ慣れる様子がない。
「パーティーにもう一人いた方がいいのかな? いや、二人か」
もう一人いれば4人で分け合って25%づつ、5人いれば20%でキアたちの配分を変えずにレベルの上昇を平均化できる。
「うちたちに至らぬ点がありましたか?」
若干温度の冷えた声を聴いて、怒らせてしまったかとニアを見ると不安げなまなざしのニアと目が合う。
「そう言うことじゃないよ、この人数でオーガを圧倒できるのは大したものだし、これからはキアの攻撃力も上がるから昨日より楽になるだろ?
それでも敵の方もまだまだ強くなるだろうし、オーガ並みの相手でも数がいたら苦戦することになるじゃないか」
あわてて不安を取り除こうとする、パーティーメンバーを増やすことはあってもニアとキアをパーティーから外すことは絶対にない。
「そうですけど・・・」
戦力的に3人というのは少ない、そのことは分かってはいるがそれでもこのままでいたいという気持ちのようだ。
「どんな奴増やすんダ?」
キアに聞かれるが心当たりがあるわけでもない。
「当てがあるわけでもないんだけどな、タンクとかか?」
魔法二人に近接一人になったことで敵の攻撃を受け止める役がいなくなった。
キアにしても攻撃を受けるよりは回り込んでダメージを稼ぐタイプの近接職だからな。
「攻撃の矢面に立つわけですね?」
ニアは頬に手を当てて少し考える。
「攻撃を受けさせるために使役した魔物が使われることがあります」
「従魔だナ」
ニアの言葉にキアが補足する」
「それって・・」
「我々の事ですね、扱いとしては」
ニアが悔しそうに言う、魔物と同じ扱いをされて壁のように使い捨てされることに不安と憤りがあるようだ。
「おれはそんなことは・・」
「もちろんわかっています、よくしていただいていることを」
「感謝するゾ」
おれが後衛に下がったから、キアを一人で前衛にしている立場ではあるが、使い捨てだなんて考えたこともない。
考えたことはないが結局今キアが一人で前衛をやってるんだよな。
3話のレベルキャップ開放の数値を変更しました




