急転
そこにリリアが現れると
「秀美」
と秀美とランスロットの間に駆けつけると
「ランスロット…何故」
秀美を傷つけようとするのです!
と睨みつけた。
「秀美はこの世界の存在」
私たちの世界とは関係ないではありませんか!
ランスロットは立ち上がると
「わが師…リリア・ノルド・マギ」
と言い、ふっと口元を歪めるとアハハハと笑い
「貴女は何時も何も知らずに…考えることすらせずに…」
なのに運命は貴女にノルド・マギを与えた
「貴女はいつもそうだ」
真にフィマールのことなど考えられたこともないだろう!
とランスロット自身の魔導宮を上に翳すと
「聞き届けよ」
我が精霊ドラゴン
「この2人を滅せよ」
と唱えた。
食の月からうねりながら現れたドラゴンは急落下するとリリアと秀美に向かって口を開き襲い掛かってきた。
秀美は目を見開き
「…マジか」
と身動きが取れなかった。
現実にはあり得ない光景である。
多少リリアの魔法で耐性がついたと言えど…ありえねぇだろ。と秀美はピクリとも動かない身体で思った。
リリアは魔導宮を浮かせると
「させません!」
と言い、手を振り上げて
「ライカシュトラール!」
貫け、雷火!
と向かってくるドラゴンに向かって振り下ろした。
炎を纏った眩い光の球体が凄まじいスピードでドランゴンへと向かって駆け抜け貫いた。
人々はそれを家の中から見ながら固唾を飲み込んだ。
まるで3Dバーチャル映像を見ているような気分であった。
非現実すぎて…安全バイアスが働きどこかよそ事のような気分で見つめていたのである。
光の球体がドラゴンを貫くと大きく唸り身を捩らせた。
ランスロットは顔を顰めると
「ちっ」
と舌打ちし
「フィマールは我が王…あの方のものだ」
貴女にノルド・マギを返すつもりはない
というと
「ドラゴン!我を」
と傷つき身を捩じりながら近付いたドラゴンに飛び乗った。
ドラゴンはランスロットを掬うように乗せて空へと舞い上がり食の月の中へと消えて行ったのである。
リリアはそれを睨むように暫く見つめ、ハッとすると秀美を見た。
秀美の腕から血が零れて下に小さな血だまりを作っていたのである。
「秀美!」
リリアは慌てて手を翳すと
「ヒール」
と術を唱えた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




