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異世界魔女と名刑事  作者: 如月いさみ


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35/72

王領ではなく離宮でもなくホテルに来てます?

リリアは驚いて

「は、はい」

と立ち上がり、優と共に駆け出した。


秀美は2人が動き始めていることを知らず305号室で鑑識が調べているのを見つめていた。


305号室の戸の入った少し行ったところに血痕があり、現場であることはわかった。

秀美は腕を組み

「それだけで手に入ると思うなよ」

ってことは

「もし横領した金のことだとしたら」

犯人と中野祐一の情報が一つになって初めて手に入ると考えた方がいいな

「そう考えたらこの部屋の何処かに何かある可能性がある」

と手袋を借りて嵌めるとホテル備え付けのテーブルの下やベッドなどを調べ始めた。


中野祐一は何も持っていなかった。

その上での『それだけで手に入ると思うなよ』と言ったのだ。

つまり、何かを自分を持っているそれを手に入れて初めて手に入ると言ったのだ。


秀美は鑑識の周辺で冷静に探りながら

「そんな大事なものを手放しているとは思えないし」

相手が自分の思い通りに動いてくれていたら渡すはずだったものだっただろうからな

と呟いた。


そして、ホテルの部屋に備え付けられていた本から落ちたメモを見て

「これか」

と呟いた。


それは4桁の数字であった。


そこに的井修吾が姿を見せた。

「車ぶっ飛ばして来たぜ」


秀美はそれに目を向けメモを渡した。

「恐らく貸金庫の暗証番号だろうな」


修吾は受け取り

「なるほど」

問題は鍵とどこの銀行の支店かだな

と呟いた。


秀美は息を吐き出し

「それを中野祐一を襲った犯人が持っている」

と答えた。


同じ頃。

315号室から急いで一人の女性がエントランスへと姿を見せた。


そこに優とリリアは姿を見せて彼女の前に立った。

優は足を止めた女性を見て

「おばさん、おばさんが持っている鍵とカードだけじゃ欲しいものは手に入らないよ」

と告げた。


女性は20代の北東京銀行窓口をしている西島里江で彼女は優とリリアを見ると

「人違いじゃなくて?」

と告げた。


優はにっこり笑うと

「あのね」

リリアのこの水着に見覚えあるでしょ?

「おばさんが買った水着と同じものなんだ」

それを見たおじさんは貴女とリリアを間違えて言ったんだ

「『それだけで手に入ると思うなよ』って」

その意味わかるよね?

「おばさんの持っている鍵とカードだけじゃダメだってことだよ」

東都銀行新宿支店の貸金庫には鍵と暗証番号が二ついるんだ

と告げた。


西島里江は目を見開くと慌てて鞄を開けて鍵とカードを見た。

「まさか」


彼女は舌打ちし慌ててフロントへと向かいかけた。

それに優が

「リリア」

と声をかけた。


リリアは手を上げると

「ストーンクラッシュ!」

と振り下ろした。


瞬間に西島里江の目の前に岩が床から沸き立ちゆく手を阻んだ。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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