王領ではなく離宮でもなくホテルに来てます?
店員は安堵の息を吐き出し
「先のあれは…私の勘違い??」
それとも何だったの?
とああぁあとふぅと倒れかけた。
優はリリアを見ると
「リリアの来ている水着はリリアともう一人の女性だけだから315号室を一応調べておきたいけど」
あの黒猫さん出せる?
と告げた。
リリアは笑顔で
「はい」
ケット・シーですね
と言い、水球を出すと
「聞き届けよ」
猫の精霊ケット・シー
「その眼で見たモノを我に伝えよ」
と唱えた。
人々はエントランスの一角で水球をポンと出したり猫を出したりする二人をマジシャンか何かと思いざわざわと集まり始めた。
「水の玉が宙に浮いてるわ」
「マジックかしら」
「でしょうー」
「猫が現れた」
「すっげーまじか」
優は人々のざわめきに「…この状況は不味いよね」と秀美の怒る顔を思い出し
「リリア、こっちいこう」
と手を掴み海へと慌てて向かった。
リリアは水球を出しながら優と海につかり
「これが海水浴というモノなのですね」
と水際に座った。
優は笑むと
「うん」
気持ちいいでしょ?
と告げた。
リリアは流れる潮風に心地よい海水に浸りながら
「はい」
と笑顔で答えた。
優は両手を広げると
「せっかく来たんだから」
海につからないと勿体ないよ
と喜んだ。
リリアは頷いて
「はい」
海は波が必要だと思っておりましたが
「これなら小波が良いですね」
と答えた。
2人が水際でのんびり座っている間にケット・シーは315号室の中へと入り中の様子を見て回っていた。
優は海につかりながらその部屋の様子を見つめ
「…あ、確かにこの人だ」
水着がベッドの上に置いてる
と呟いた。
リリアは頷き
「はい、同じ水着ですね」
と呟いた。
優は女性がチェックアウトしようとしている様子に
「う~ん」
リリアを誰かと間違えたとしたら目立つ水着が一緒の人だと思ったんだけど
と言い
「よし、カマかけてみよう」
と立ち上がった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




