特殊猫で向かいます!
優は学校に行くと既に教室の席に座っていた南條葵菜の横に立って
「南條さん」
と声をかけた。
葵菜はハッとして優に目を向けた。
「竜原口くん」
少し沈んだ表情の彼女に優は笑みを見せて
「屋上に良いかな?」
と聞いた。
葵菜は何度も頷き
「うん」
と立ち上がって共に屋上へと向かった。
丁度入れ違いに教室へ入ってきた有栖川武人は「お?」と声をかけた。
優は笑顔で
「ちょっと、話ししてくる」
というと葵菜と共に屋上へと上がった。
武人はそれを見送り
「青春だね~、というか俺もじゃん!」
と一人ノリツッコミをして
「寂しいぜ」
とトホホと席に座った。
優は屋上に上がると
「あのね、兄が今日早速調べてくれるって言ってたから」
と告げた。
それに葵菜は泣きそうに
「それが、お母さんに電話が入ってきて…早くしてくれないと牧村さんと同じことになるかもしれないわよって言われて」
と両手で顔を伏せた。
優は少し考え
「あのさ、気になっていたんだけどさ」
普通はどう考えてもその名倉って人が敬遠されるよね?
「でもどうして皆その人の言いなりなのかな?」
と聞いた。
葵菜は首を振ると
「分からないけど」
皆その人の言うことを信じるみたい
と告げた。
優は腕を組んで
「俺、何か裏があると思うんだ」
と告げた。
「例えばさ、南條さんのお母さんが誘う人は多分名倉って人とは関係ないけど」
言いなりになる人はきっと言いなりになる理由があるんだと思う
「悪い人だとわかっていても言いなりになるんじゃないかな?」
南條さんのお母さんみたいに他の人もそうだからって思う人も居るけど
「普通は名倉さんって人一人ならみんな無視すると思う」
葵菜は頷いて
「うん、私だったら確かにそうする」
と告げた。
「でも他の人が」
優は彼女を見て
「ねぇ、僕が一度南條さんのお母さんのお話を聞いてもいい?」
きっと裏があるんだと思うんだ
「その皆が意地悪するってことにも」
と告げた。
葵菜は真っ直ぐ優を見ると
「わかった」
ごめんね、ありがとう、竜原口くん
と頭を下げた。
優は慌てて
「あわわ、そんな…僕は南條さんの力になりたいだけだから」
と答えた。
葵菜は笑顔で
「私も頑張る」
ありがとう
と答えた。
優は笑顔で
「うん」
と手を差し出して
「頑張ろ!」
と告げた。
2人の遥か下では小学校へ通う子供たちが笑顔で挨拶を交わしながら登校してきていたのである。
優は授業を受けて終わると葵菜に
「僕は一度帰って鞄を置いてリリアと一緒に行くから」
お母さんに言っておいて
と告げた。
葵菜は「リリアさん?」と聞いた。
優は頷くと
「うん、兄とリリアと三人で暮らしているんだ」
南條さんのお母さんもリリアと知り合いになったら寂しくないと思う
「味方が一人でもいると心強いよ」
それにね、リリアは魔法も使えるんだよ
と告げた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




