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異世界魔女と名刑事  作者: 如月いさみ


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11/72

私兵偽造でございますか?

つまり、ゲームやドラマのような主人公補正は掛かっていないということである。


早く立ち去りたい!と思うものの、男の姿はなく一人二人とやじ馬が増える中で5分後に優は漸くその男を見つけると

「リリア、あの男だよね」

と指をさした。


リリアは頷くと

「はい、あの者でございます」

と答えた。


すると男は改札を抜けて新宿へと向かう列車に乗り込むのが映った。

優は列車の行き先と種類を紙に書き留め

「リリア、ここの思い出は消して良いよ」

ありがとう

と告げて、切符売り場へと向かった。


リリアは頷くと

「かしこまりました」

と言うと

「イレイス」

と唱え、ふわっと地の記憶の映像を霧散させた。


人々は雲が解けるように消える映像を携帯の動画で撮りながら、大きな騒ぎとなっていたのである。


優とリリアはホームに入り駅舎での騒ぎを見ようとしていた数名の人々を避けながら列車を待った。


優は同じ列車がくると時計を見て

「時間がかかると騒ぎになっちゃうから列車の乗車時間を測ることにする」

と告げた。


リリアは不思議そうに

「さようでございますか」

と言いつつ

「しかし、何故騒ぎになったのでしょう?」

皆さま驚かれているようでしたが

と呟いた。


優はリリアを見ると

「あのね、僕も兄もだけどリリアみたいな魔法使える人がいないんだ」

だからあんな風に突然薄い人が歩くとみんな驚くんだよ

と告げた。


リリアは驚き

「さようでございますか!?」

と言うと

「たしかにフィマールでも魔法を使えるものは限られておりますが…魔法で驚く者はいません」

と告げ、驚愕の「おおお」と言う声を零した。


リリアにすれば驚く方が「マジでございますか!」だったのである。

列車は10分ほどノンストップで走ると最初の駅に着いた。


優は時計を見ると

「10分だから5時45分」

と告げた。


リリアは頷くと

「かしこまりました」

と答え

「エアインネルング」

と再び記憶を映し出した。


途端に行き交う色の薄い人間の姿に人々はドン引きし騒めき始めた。

「なんだなんだ!?」

「何が起きたの!?」

「マジかー!」

「動画!動画!!」


優は2,3分見て

「いないから此処じゃない」

次行こう

と告げた。


リリアは頷くと騒めく人々を気にした様子もなく

「イレイス」

と記憶の映像を消し去った。


その騒ぎはこの先飛び飛びと二駅ほど巻き起こった。

そして、三つ目の小金井駅で男が改札を抜けていくのが分かった。


二人は改札を抜け周囲を見回した。

背後の駅舎では盛大な騒ぎになっている。


確かにそうだろう。

色の薄い人間が突然ふわりと現れて、ふわりと消えたのだから騒ぎにならないはずがない。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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