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夕焼けに染まる町

 視界の戻ると、丘の上にある町が夕焼け色に染まっている。

「ここは……着いた、着いたよ、お姉ちゃん。ウイステニアに着いたよ」

 エリーの声がする。

 ボクはめまいを覚え、ふわふわした感覚にとらわれていた。

「お姉ちゃん。少し休もう」

 手を差し伸べられ、近くのベンチに座る。風に揺れる木の音が心地よく感じた。

「ありがとう、エリー」

 手からぬくもりが伝わる。

(エリーの手はあったかくて、落ち着く。お魚さんへのお願い、叶うと良いな……

どうして種族に寿命の壁があるのかな)

 エルフは人間よりずっと長く生きる。それがどうしても不思議なことに思える。


「どうしたの、大丈夫」

 長い黒髪の少女がボクに声をかける。フード付きのマントを羽織っている。

そばにいる灰色の猫も、少女の黒い瞳もボクを心配そうに見つめる。

「大丈夫です。ちょっとぼんやりしていたので横になっていました」

 ボクはすくっと立ち上がり、少女に挨拶をする。


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