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重ね言葉

 エリーから練習が始まる。緊張した面持ちで弓を握り、詠唱を開始する。


――最もベストな方法で水の精霊、集まって


 しばらく待つ。エリーがあれ、と首をかしげる。

「エリーちゃん。落ち着いて。自分の魔法を使えばいいんだよ」

 同じ意味を続けると、魔法は効果を弱めていく。言葉を重ねるのは意味を強める

ときや確実性を増すときに使う。けれど、なるべく使用は控えたい表現だ。

(もっと一緒にいて勉強時間を増やしたら、詠唱の苦手意識は減らせるかなあ)


「えーっとですね……」

 エリーは言葉を濁して、チラッとボクを見た。ボクは代わりに伝える。

「精霊の名前を呼ぶのは苦手です。今はほかの方法を探しているところです」

 それを聞くと、リン姉は遠い目をしてから、言葉を発した。


「そっか、なるほど。私と一緒だね」


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