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魔法は隠れて使うもの

 淡い緑色の道着で巾着型ケースを肩に担いだ男性も路地に入る。袋を置き、籠手を

着けた両手の拳を胸の前で合わせ、魔法を唱える。


――町が目覚めるこの時間 あせりと不安とイライラが もやもや産むと言うのなら

  打ちはらおう 今ここで 魔法を使うときは隠れて 唱えることがルールです

  周囲の安全 第一にして


 人ごみの中に感じたぼんやりとしたものが消えていく。

「もう大丈夫だよ。魔法を使うときは気を付けてね」

 リン姉と会話していると、グレーの髪をした背の高い男性が来られた。


「おはようございますリン殿」

「おはようございますメルベクさん」

 端っこに移動して、リン姉と挨拶を交わす。ボクはピンと来た。

「おはようございます。はじめまして。ボクはアニーといいます」

「おはようございます。はじめまして。私はエリーと言います」

「おはようございます。自分はメルベクと申します」

 ランが頭を下げ、ロッサとミルクも真似る。みんなで簡単な自己紹介をしあう。

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