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落ちるカミナリ
「アニーちゃん、扉から雲が出ていくこともあるから、私たちだけで対応しようね」
エリーの顔に汗が浮かぶ。風も雷音もどんどん強くなる。本の上にあったペンが
コロコロと転がり、ページがパラパラと舞い戻り、パタンと閉じる。
嵐の中、院長先生に教わったことが浮かんでくる。
「自然はときとして、私たちの脅威にもなります。その自然から、力をお借りする
のが精霊の魔法なんですよ。その力はときに荒々しく暴れ、ときに静かに見守り、
ときにすべてを包む寛大さを持っています。ちゃんと向き合ってくださいね」
これも自然の力というのなら、ボクたちのとる行動はひとつだけだ。
「エリー、このまま耐えよう。精霊さんが怒っているのなら、収まるまで待とう」
「う、うん分かった」
しばらくして嵐は去った。ボクたちは散らかった部屋の清掃を始める。
ボーンボーンと柱時計の音が鳴る。リン姉が階段を下りていく気がした。
「そろそろ行こう。次は静かに使おうよ」




