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魔法使いともやもやと  作者: 雪陽炎(旧名:ぷらすとぷらす)
花とアニーとマジョレット
289/290

誕生日おめでとう

「自分で選んで自分で決めるんだね。難しそうだよ」

 ボクはついうつむいてしまう

「最初は真似からでも良いよ。歌も文字も魔法もなんでも最初は真似ているからね」

「あ、そっか」

「人は変われる。自信を持って歩くと良いよ」

 リン姉の声がする。夕食の時間のようだ。

「寂しさに耐えてうつむく癖が治っただけでも十分変わったと、僕は思うよ」

「ありがとう、お兄ちゃん。夕食の準備があるから」

「うん。またね」

 ボクは部屋から一歩踏み出す。

(最終的に変われたら良いんだ。今はまだ院長先生の真似よう。それでもいつか、

きっとボクはボクに、ボクだけの魔法使いになるんだ)

 そう決意して、キッチンに行くとエリーがいた。

「おかえりエリー」

「ただいまアニーちゃん」

 

 豆乳クリームとメープルシロップの誕生日ケーキは特別な味がした。


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