287/290
ワスレナグサ
夕日が傾く中、ボクはもう一軒だけ立ち寄ることにした。
「いらっしゃいませー」
お花屋さんに立ち寄る。今日はエリーの誕生日だ。
「今日が誕生日の子に花を贈りたいのですが」
カンパネリャさんと挨拶を交わし、聞いてみる。
「だとしたらこちらですね」
きれいに咲き誇った花のところに案内された。
「花束になさいますか」
エリーに花束を渡している姿を想像する。
「…一輪差しでお願いします」
花束贈呈はハードルが高く、一本だけにして、気を付けることなどを尋ねてみた。
「花言葉で選んでも良いよ。ただ、花はどれもきれいだから、心で選んでも良いよ」
「花言葉だけで花を選ぶのはお花に失礼ですもんね」
カンパネリャさんに頭を撫でられる。
「そういうこと。アニーちゃんが悩んで選んだ花ならどれだって嬉しいはずだよ」
ボクは悩みぬいて、一本の青い花を選んだ。




