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春雷
お兄ちゃんの言っていたことは、本の作者が個人的な意見の可能性もあり得る。
(なにかが引っかかっているんだよね…不思議な感じがずっと胸の内にあるんだ。
前に、お魚さんにお願いしたあの日からずっと)
ゴロゴロという音が鳴る。
ボクはびくっとして周囲を見渡す。部屋の中にはボクとロッサだけだった。
空の分厚い雲から光が見える。またゴロゴロと鳴り響き、雨が降り出す。
「春雷かなあ」
本を片付け書斎を出ると、ドカーンと大きな音がなり、電気がフッと消える。
「うみゅう」
ひとまずスイッチを切り、雷が鳴り響く中、手すりにつかまっておそるおそる
階段を降りていく。
またもドカーンと音がする。暗い家の中、階段を降り終えた場所でしゃがみ込む。
「こ、腰が抜けちゃった……」
どうしようか考えていると誰かが頭の上に手が置かれ、撫でてくれた。




