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口惜しさ
エリーはボクの腕をつかむ。
「ロッサもミルクもこんな状態だし、いったんヒユリさんの家に行こう」
「離してよ、エリー」
「落ち着いてアニーちゃん。どうしたの。なにをそんなに焦っているの」
ボクはエリーを見つめ答える。
「もやもやを集めるのは魔法使いの仕事だよ。なのに、逃がしちゃったから」
「私たちはもやもやの集め方はこれから学ぶんだよ」
エリーはボクをベンチに座らせる。
「春の精霊のときにリン姉から聞いておけば良かった」
ボクの目に涙が浮かぶ。
「湖のときにメルベクさんにだって聞けたのに。マッテバさんのお店でも会えた。
リン姉やヒユリさん、クロスペテア先生にも聞こうと思えばいつでも聞けたんだ」
ああすれば良かった、こうしたら良くなったという想いが、頭の中を駆け巡る。
エリーがベンチから立つ。うつむいて涙を流すボクの頭上にポンと手を置いた。




