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カタバミの花
(今のうちに行こう)
先に進んでいくと、道が途切れていた。おそるおそる下を覗く。
下には池があり、付近にカタバミの花が咲いている。
(あのハート形の葉っぱの近くに降りよう)
ロープを等間隔に結んでいく。結び終えると、片方の先端を石畳の隙間に入れ、
もう片方をゆっくりと下におろしていく。
(山で下におろすときは声を出すんだっけ)
今朝、ヒユリさんの家で読んだ本の内容を思い出す。
ロープの結び目に足を引っかけ、少しずつ降りていく。
ずしんずしんという振動が響く。
(大きな人たちが返ってきたのかな)
ロープが揺れ始める。だんだんと揺れ幅は大きくなり、次第に傾き出す。
「急いでおりよう」




